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Trademark Appeal Case

記述的称呼の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−13883(T2011−13883/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第30類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成22年3月25日に登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同年10月25日、当審における平成24年1月26日及び同月30日付け手続補正書により、第30類「玉子焼きを載せたうなぎ丼又はうな丼」及び第43類「玉子焼きを載せたうなぎ丼又はうな丼を主とする飲食物の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第2433039号商標(以下「引用商標1」という。)は、「きんしどん」の文字を書してなり、平成元年7月6日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年7月31日に設定登録されたものである。その後、平成15年2月19日に指定商品を第29類ないし第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第5314080号商標(以下「引用商標2」という。)は、「きんし丼」の文字を書してなり、平成21年10月20日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成22年4月2日に設定登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(3)登録第5347440号商標(以下「引用商標3」という。)は、「きんしどんぶり」の文字を書してなり、平成22年3月15日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同年8月20日に設定登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(上記(1)及び(3)の登録商標をまとめていうときは、単に「引用商標」ということがある。)

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、黒色円内形内を凹凸を有する特徴的な輪郭をもって白抜きにし、その内側に「日本」の文字を右横書きし、該文字の下段に漢字の「一」の文字を表してなる図形(以下「円形図形」という。)を配され、その円形図形の右横に「京都の味!京極かねよのきんし丼」の文字が横書きに表されてなるものである。

そして、円形図形は、本願の指定商品及び指定役務との関係においては、自他商品役務の識別標識として機能を果たし得るものといえる。

他方、構成中の「京都の味」の文字は、「京都風の味付け」ほどの意味合いを表し、広く一般的に使用されていることから、該文字は自他商品役務の識別標識として機能を果たすものとはいえない。

また、「京極かねよ」の文字は、本願の指定商品及び指定役務の取扱いに係る者を認識させ、該文字に続く「きんし丼」の文字は、「きんし」の文字部分がその指定商品及び指定役務に係る分野において、「錦糸玉子」を表すものとして使用されているものであるから、「錦糸玉子を用いた丼」の意味合いを認識させるものであり、特に関西地方においては、錦糸玉子をうなぎの上に載せるか又はうなぎの下に敷くか等で違いはあるものの「錦糸玉子を用いたうなぎ丼」として使用されている実情が認められることからすれば、「きんし丼」の文字部分は、自他商品役務の識別標識としての機能が極めて弱いか、あるいは機能を果たさないものとみるのが自然である。

そうとすると、本願商標は、構成中の円形図形及び「京極かねよ」の文字は、自他商品役務の識別標識として機能を果たすものであるのに対し、「きんし丼」の文字は、自他商品役務の識別標識としての機能が極めて弱いか、その機能を果たさないものであるから、本願商標において、該文字部分が独立して取引に資されるものとは認め難いものである。

してみれば、本願商標よりは、「きんし丼」の文字部分からは自他商品役務の出所識別標識としての称呼を生じるとはいうことができない。

したがって、本願商標より、「キンシドン」又は「キンシドンブリ」の称呼をも生じるものとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼において類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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