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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−15694(T2011−15694/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「アクアジェリーマトリックス」の片仮名と「Aqua Jelly Matrix」の欧文字を二段に書してなり、第3類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品とし、平成21年11月18日に登録出願された商願2009−87736に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として同22年7月26日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における同年10月27日付け及び当審における同23年7月20日付け手続補正書により、第3類「水性のジェリー状のせっけん類,水性のジェリー状の植物性天然香料,水性のジェリー状の動物性天然香料,水性のジェリー状の合成香料,水性のジェリー状の調合香料,水性のジェリー状の化粧品,水性のジェリー状の歯磨き」と補正された。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、次のアないしエの登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

ア 登録2656423号商標(以下「引用商標1」という。)

引用商標1は、別掲1のとおりの構成からなり、平成3年4月22日に登録出願、同6年4月28日に設定登録されたものであり、その商標権は第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。

イ 登録2686068号商標(以下「引用商標2」という。)

引用商標2は、別掲2のとおりの構成からなり、平成4年2月5日に登録出願、同6年7月29日に設定登録されたものであり、その商標権は第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。

ウ 登録5170348号商標(以下「引用商標3」という。)

引用商標3は、「MATRIX」の欧文字と「マトリックス」の片仮名を二段に書してなり、平成20年2月19日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同年10月3日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

エ 国際登録第776942号商標(以下「引用商標4」という。)

引用商標4は、「MATRIX」の欧文字を横書きしてなり、2001年9月17日にフランスにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2002年(平成14年)2月20日に国際商標登録出願、第3類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成16年4月9日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

(2)本願商標は、その構成中に指定商品との関係において、「水性のジェリー状の商品」を認識させる「アクアジェリー」「Aqua Jelly」の文字を有してなるから、「水性のジェリー状以外の商品」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記1のとおり「アクアジェリーマトリックス」と「Aqua Jelly Matrix」の文字を二段に書してなり、いずれの文字も同じ書体、同じ大きさでまとまりよく一体に表されているものであって、その構成文字から生じる「アクアジェリーマトリックス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標は、たとえその構成中の「アクア」「Aqua」及び 「ジェリー」「Jelly」の文字(語)が、それぞれ「水」及び「ゼリー、ゼリー状のもの」の意味を有するとしても、かかる構成及び称呼においては、看者をして「アクアジェリー」及び「Aqua Jelly」の文字を商品の品質を表示したものと認識するというより、むしろ、「アクアジェリーマトリックス」「Aqua Jelly Matrix」の各文字全体をもって、特定の観念を生じない一体のものと認識されると判断するのが相当である。

さらに、本願商標は、これに接する取引者、需要者が、殊更その構成中の「アクアジェリー」「Aqua Jelly」の文字部分を捨象し、「マトリックス」「Matrix」の文字部分のみをもって取引に資するというべき事情も見いだすことはできない。

してみれば、本願商標の構成文字中「マトリックス」及び「Matrix」の文字部分を分離・抽出し、その上で本願商標と引用商標とが称呼上類似の商標であるとした原査定は、妥当なものということはできない。

また、他に本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本願商標は、前記1のとおりその指定商品が補正された結果、これをその指定商品に使用しても商品の品質について誤認を生ずるおそれはなくなった。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。

(3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号及び同第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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