1 本願商標
本願商標は、「LYSINE WITHOUT LIMITS」の欧文字を横書きしてなり、日本国を指定する国際登録において指定された第5類及び第31類に属する商品を指定商品として、2009年(平成21年)9月30日にUnited States of Americaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年(平成22年)3月18日に国際商標登録出願されたものであって、同年4月29日にその出願に係る領域指定の通知がなされたものである。
その後、指定商品については、原審における平成22年11月9日付けの手続補正書により、第5類「Nutritional additives containing lysine to foodstuffs for animals,for medical purposes.」及び第31類「Animal foodstuffs containing lysine;nutritional additives containing lysine for animal foodstuffs,not for medical purposes.」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『LYSINE WITHOUT LIMITS』の文字を書してなるところ、本願の指定商品との関係において、該文字からは『リジン(C6H14N2O2)を際限なく使用した商品』の意味を直ちに看取させるものであるから、これを本願の指定商品について使用しても、単に商品の配合成分を誇称し、品質を表すにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「LYSINE WITHOUT LIMITS」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中の「LYSINE」の文字は、アミノ酸の一種である「リジン」の意味を、同じく、「WITHOUT LIMITS」の文字は、「限りなく」の意味をそれぞれ有する英語であることから(「講談社英和中辞典」株式会社講談社 1994年11月28日発行)、その構成全体をして「限りのないリジン」程の意味合いを想起することがあるとはいい得るものの、これが、本願の指定商品との関係において、商品の具体的な品質を表示するものと認識され、あるいは、その商品の品質を誇称するための表示として認識されるとはいい難く、むしろ、その構成全体をもって一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。
また、職権をもって調査したところ、本願の指定商品を取扱う業界において、本願商標を構成する文字が、商品の具体的な品質を表示し、又は商品の配合成分を誇称するための表示として、取引上普通に使用されている事実を発見することもできなかった。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するものではなく、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。