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Trademark Appeal Case

ICON/ICOM称呼類似と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−685007(T2010−685007/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

国際登録第992641号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件国際登録第992641号商標(以下「本件商標」という。)は、「ICON」の欧文字を横書きしてなり、2008年(平成20年)12月8日に国際商標登録出願し、第9類「Combination of computer hardware and software,in particular modems,especially wireless modems.」を指定商品として、平成21年11月12日に登録査定、平成22年3月26日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

申立人が、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録商標は、次の(1)ないし(3)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第912916号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ICOM」の欧文字をゴシック体で斜体に書してなり、昭和44年6月19日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和46年7月29日に設定登録され、その後、平成14年2月27日に指定商品を別記(1)のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされたものである。

(2)登録第2269852号商標(以下「引用商標2」という。)は、「アイコム」の片仮名を横書きしてなり、昭和61年5月15日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録され、その後、平成22年7月21日に指定商品を別記(1)のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされたものである。

(3)登録第4062397号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ICOM」の欧文字を横書きしてなり、平成6年12月27日に登録出願され、第9類に属する別記(2)のとおりの商品を指定商品として、平成9年10月3日に設定登録されたものである。

(以下、引用商標1ないし引用商標3をあわせていうときは「引用各商標」という。)

第3 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、第15号及び同法第3条第1項第6号に該当するものであるとして、証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証(枝番号を含む。)を提出した。

<具体的理由>

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は「ICON」の文字からなり「アイコン」の称呼を生ずる。これに対し引用各商標は「ICOM(アイコム)」の文字からなり、「アイコム」の称呼を生じるものである。よって両商標は外観及び称呼が近似する類似の商標である。

また、本件商標と引用各商標は、その指定商品も同一又は類似のものである。

2 商標法第4条第1項第15号について

引用各商標「ICOM」「アイコン」は、1969年以降、申立人に係る無線機器に使用されてきたハウスマークであり、長年申立人の業務に係る商品等に商号並びに登録商標として使用している。本件商標は、申立人の商標として周知、著名となっている引用各商標と外観及び称呼において極めて類似するものであるから、本件商標をその指定商品に使用する場合には商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

3 商標法第3条第1項第6号について

「ICON」の語は、「コンピューターに与える指示・命令や文書・ファイルなどを分かりやすく記号化した図形。絵文字」を意味する語であるから、本件商標に接する取引者・需要者は、これより「コンピュータハードウェア及びソフトウェア」に関連する用語を標記してあると認識するにとどまり、自他商品識別標識と認識することはなく、その指定商品について使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものである。

第4 本件商標に対する取消理由

商標権者に対して、平成23年3月30日付けで通知した本件商標の取消理由は、次のとおりである。

本件商標は、前記第1のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応し、「アイコン」の称呼を生じ、「コンピューターに与える指示・命令や文書・ファイルなどを分かりやすく記号化した図形、絵文字。」(広辞苑)の意味を有するものである。

引用各商標は、前記第2(1)ないし(3)のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成文字に相応し、「アイコム」の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない造語と認められるものである。

そこで、本件商標より生ずる「アイコン」の称呼と、引用各商標より生ずる「アイコム」の称呼を比較するに、両者は共に4音構成からなり、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含めて「アイコ」までの音を共通にし、異なるところは、比較的聴取し難い語尾における「ン」の音と「ム」の音の差異にすぎない。そして、該差異音は、「ン」の音が弱く響く鼻音、「ム」の音も比較的弱く発音される通鼻音であることから、これらの音の差異が両称呼の全体に及ぼす影響は小さく、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似し、互いに相紛らわしいものといわなければならない。

次に、観念については、引用各商標は特定の意味合いを有しない造語であるから比較することができない。

さらに、本件商標は「ICON」の構成からなり、引用商標1及び3は「ICOM」の構成からなり、両者の構成文字は「ICO」の文字を共通にし、4文字目の「N」と「M」の差異にすぎないものであるから、本件商標と引用商標1及び3とは、その外観も近似するものであり、引用商標2は「アイコム」の構成からなり本件商標とは外観上相違する。

してみれば、本件商標と引用商標1及び3とは、観念において比較できないものであるとしても、外観において近似するものであり、称呼において類似するものであるから、互いに相紛らわしい類似の商標というのが相当であり、本件商標と引用商標2とは、外観において相違し、観念において比較できないものであるとしても、称呼において類似し、互いに相紛らわしい類似の商標である。

また、本件商標の指定商品は、第9類「Combination of computer hardware and software,in particular modems,especially wireless modems.」(仮訳:コンピュータハードウエア及びコンピュータソフトウエアを組み合わせたもの、特にモデム、特に無線モデム)であって、引用各商標の指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と類似する。

そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、互いに相紛らわしい類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

第5 商標権者の意見

商標権者は、上記第4の取消理由に対して指定した期間を経過するも、何ら意見を述べていない。

第6 当審の判断

本件商標についてした上記第4の取消理由は、妥当なものと認められるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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