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Trademark Appeal Case

欧文字「au」の獲得識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−20513(T2010−20513/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年6月29日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同20年10月20日付け、同21年11月6日付け及び当審における同23年11月10日付け手続補正書により、第35類「寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車並びにその部品及び附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車並びにその部品及び附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ダウンロード可能な携帯電話機用プログラム・その他の電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,香料類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電子出版物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,書籍・雑誌・コミック本の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームおもちゃ又は携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラム・おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ダウンロード可能な音楽及び音声・録音済みCD・その他のレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ダウンロード可能な映像及び画像・録画済みビデオディスク・DVD及びビデオテープの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,コンタクトレンズの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、商品・役務の種類・規格の記号等として一般に使用される欧文字2字の『au』の文字を、普通に書してなるにすぎないものであるから、これは極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標にすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。また、請求人は、本願商標は商標法第3条第2項により商標登録が受けられるほど著名である旨主張し、資料を提出しているが、これによれば、請求人が小売等役務における『au』の使用例は確認できるものの、使用期間が3年7か月と短期間である上、売上高など実際の営業規模が、会員数200万人である以外は不明であることから、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を満たすものではない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、該文字は、「a」と「u」とを組み合わせたものと看取されるものである。

そして、「a」の文字は、筆記体風に書されているものの、その右側の縦棒の部分は、「u」の右側の縦棒の部分と対をなすように、ほぼまっすぐに書され、また、両文字の高さ及び幅もほぼ同じで、かつ、肉太で書され、全体としてまとまりよく表されているものである。

ところで、請求人は、本願商標の補正後の指定役務に密接にかかわる、携帯電話業界では初めてのショッピングサイト「au Shopping Mall(auショッピングモール)」を2006年2月に開設し、現在では、会員数約270万人の請求人直営のショッピングサイトのロゴマークとして、本願商標を使用していることが、請求人提出の証拠から認められるところである。

しかして、請求人は、2000年7月から移動体電話事業に使用する統一ブランドとして本願商標と構成態様を同じくするロゴマークを使用し、請求人の事業は、2010年には携帯電話契約者数において業界第2位のシェア(約27%、約3500万人のユーザー:http://sites.google.com/site/mobilemarketshare/)を有し、かかるロゴマークは、一般の需要者の間では広く知られるまでに至っていることが認められる。

そして、例え、請求人のショッピングサイトの会員数が約270万人程度であるとしても、請求人が移動体電話事業で使用するロゴマークと構成態様を同じくする本願商標を本願の指定役務で使用された場合、その需要者がこれを役務の種類、規格の記号等として認識するというよりは、請求人の創作した欧文字2文字を組み合わせてなる一種独特の標章であると認識されるというのが自然である。

してみれば、本願商標の構成態様は、たとえ、2文字の簡単な構成からなるとしても、その指定役務からは、役務の種類、規格等の記号等を容易に予測し難く、かつ、ありふれているとまではいい難い肉太の特異な書体であって、本願商標をその指定役務に使用した場合、その2文字を外観上の特徴を有するものとして捉えられるものである。

さらに、本願の指定役務を取り扱う分野において、「au」の文字よりなる欧文字2字の標章が役務の種類・規格の記号等として、普通に使用されているという事実は、当審において職権をもって調査するも、発見することができなかった。

そうとすれば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものとはいえないものであり、自他役務の識別機能を果たし得るものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、その理由をもって拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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