結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2010−300807(T2010−300807/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4439409号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成11年10月21日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成12年12月15日に設定登録され、その後、平成22年11月16日に商標権存続期間の更新登録がされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(1)使用に係る商品について
被請求人は、本件商標を「フラワーエッセンス」(以下「使用商品」という場合がある。)について使用していると主張する。
使用商品のカタログ(乙3、乙4)によれば、使用商品には、果実、野菜、乳清(牛乳から乳脂肪分やカゼインなどを除いた水溶液)は、含まれていないので、「果実飲料、飲料用野菜ジュース、乳清飲料」でないことだけは確かである。
乙第2号証の左側写真の左端の商品説明ラベルには、「ビーチ」の片仮名文字の下に、商品名称が日本語で「植物エキス含有加工食品」と書かれているのが読みとれる。請求人は、使用商品がどのようなものかよく理解していないので、断定は避けたいが、このラベルの表示どおりの商品であるとすれば、特許庁電子図書館の「商品・役務名リスト」にある「各種の植物エキスを主成分とする錠剤状又は液体状の加工食品」に該当する可能性がある。もしそうであれば、この商品は第29類(類似群:32F15)の商品である(甲2)。なお、乙第2号証ではラベルが一部しか写っておらず分かりにくいので、被請求人は、ラベルの全体見本を提出すべきである。
(2)シールに表示された商標について
商標が表示されたシール(以下「本件シール」という。)は、商品の包装容器(瓶)を包むプラスチックフィルム包装上に貼付されていることは明らかであり、プラスチックフィルム包装の上からいつでも誰でも簡単に貼付することができる種類のものであるので、はたしてこのような使用が被請求人により実際に行われているのかどうか確かめようがない。被請求人は、積極的に使用の立証を行うべきであるし、最低限、本件シールについて、実物見本及び印刷会社が発行した納品書、請求書等の写しを提出すべきである。
仮に、被請求人により本件シールが現実に使用されているとしても、本件シールを使用する目的について被請求人は、「弊社が卸した商品を明確に区別し、認識する」ことにあると述べている。要するに、自社が関与した商品であることの目印である。「他社が卸した商品との混同」を未然に防ぐというが、使用商品は、インターネット販売が中心であり、しかも、家庭内で消費されるものであるので、なぜそのような目印が必要であるのか理解に苦しむ。
上記のような本件シールであっても商品に貼付されれば、商標法の定義(第2条第1項)上は「商標」であるが、実体上は商標として機能していない。この種商品の商標は、瓶自体又はそのラベルに記載されているのが社会通念であり、使用商品を見れば、ラベル中央に描かれた「Healing herb」の文字とその上の半円及び植物の模写部分が商標である。本件シールを見た消費者は、何のことか分からず、単なる記号か模様程度にしか考えないであろう。商標の本質的な機能である出所表示機能、品質保証機能、広告・宣伝機能を果たしていないといわざるを得ない。
したがって、本件シールは、形式的には商標であっても実質的には商標ではない。
以上のとおり、被請求人が本件シールを使用商品に使用していることに疑念があると共に、仮に使用されていても指定商品についての正当な商標の使用行為ではない。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第15号証を提出した。
(1)使用の事実
ア 被請求人は、平成10年4月1日の会社設立以前より、ハートサポートシステムの名で個人事業主として使用商品を扱っていた。被請求人は、平成元年前後に、バッチ博士のフラワーエッセンスの存在を知り、英国のバッチセンターから使用商品を購入していた。その後、使用商品の購入元の変更等をしたが、英国のヒーリングハーブス社が使用商品を作っていることを知り、その日本総発売元の有限会社マイキから使用商品を仕入れ、中間卸並びに個人への販売を始めた。
その間に、バッチ博士のフラワーエッセンスの講座、ワークショップ、個人セッションなどを行い、平成元年前後からの約10年間、使用商品と関わってきたことの集大成の一つとして、被請求人の取締役の一名が「バッチ博士のフラワーエッセンスガイドブック」という題名の書籍を平成12年5月10日に出版した(乙1)。
このように、被請求人は、使用商品と20年間以上関わり、使用商品について、「バッチ」、「バッチフラワー」、「バッチフラワーエッセンス」という名称を使用している。
イ 被請求人は、使用商品を有限会社マイキから仕入れた後、中間卸する際に、瓶の側面に本件商標を表示した本件シールを貼り、使用している(乙2)。これにより、使用商品を中間卸する他社商品と被請求人の商品とを明確に区別し、認識することができ、商品の混同による問題を未然に防いでいる。
ウ 乙第3号証及び乙第4号証は、使用商品のカタログである。カタログの表題には、英語で「Dr Edward Bach」と書かれており、説明文に「バッチ博士」の名称が記載されている。
エ 被請求人の使用商品の販売実績は、2009年(平成21年)4月1日付け及び2010年(平成22年)4月5日付け「納品書(控)」(乙6)のとおりである。
(2)むすび
以上のとおり、被請求人は、会社設立以前より20年間以上にわたり、使用商品と関わり、「バッチ」の登録商標取得以前より使用商品の販売を継続して行い、2009年4月と2010年4月発行の納品書控を見ても明らかなように、本件商標を継続して3年以上日本国内において使用していることは、明確な事実である。
商品の販売の実態があることは、被請求人のサイトを見れば明白である。
また、被請求人は、お客に無料で案内書を送付している。無料案内書内に同封している、通信販売のチラシを販売の実態の資料として提出する(乙9)。
(1)本件商品について
ア 被請求人は、フラワーエッセンスの日本語の書籍が出版される前からフラワーエッセンスの輸入、小売をスタートさせ、また、フラワーエッセンスの講座やワークショップを日本で最初に開始した。
ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスを初めて輸入する時、フラワーエッセンスは、これまで日本に存在していない食品であり、日本の法律の規定に含まれていない食品であった。そのため、輸入手続きは非常に苦労したと、輸入元から伺っている。
被請求人は、バッチ博士のフラワーエッセンス以外のブランドのフラワーエッセンスの日本総代理店であり、フラワーエッセンスの輸入、卸、小売業務を行っている。
ブランドが違っていてもフラワーエッセンスの成分構成は同じである。
世田谷区の保健所では、フラワーエッセンスは、広義の意味で「清涼飲料水」である、との指導を受けた。その理由として、原材料は、単に花びらを水に浮かべただけのものであり、たとえ花を煮沸したとしても、30mlに2滴、およそ0.1ml加えるだけなので、成分を検出できない。花のエネルギーが入っているというが、法律上はエネルギーがあるなしは全く関知せず、単に成分だけで判断する。そして、原料にアルコールを使用しているが、酒税法対象外とする為に、規定の白塩が加えられているので、酒類にも該当しない。よって、これは広義の「清涼飲料水」に属するものである、との指導であった。そして、東京都の薬事監視課でも、同様の指導を受けた。
イ 弁駁書2頁9行目に「審判請求人は、本件商品がどのようなものかよく理解していないので、」と述べている。
確かに、ネルソンズ社の子会社であるバッチ・フラワー・レメディーズ・リミテッドを権利人として、本件請求人を代理人として、「バッチ」という言葉を医薬品として商標登録した時には、ネルソンズ社の商品名が「フラワーレメディー」であり、その日本語訳が「花の治療薬」なので、医薬品の区分で登録されたものと推測する(登録番号:第4120906号)。
しかし、その後、フラワーエッセンスは、医薬品ではなく、単なる清涼飲料水であると理解し、本件商品がどのようなものか理解していないために、現在、本件請求人を代理人として、バッチ博士のロゴを清涼飲料水で商標登録申請していると判断する(商願2008−73496)。
よって、請求人の言動には整合性が無く、かかる主張は当たらないと考える。
ウ 次に、「清涼飲料、果実飲料、飲用用野菜ジュース、乳清飲料」で商標登録している件について述べる。
フラワーエッセンスは、様々なものに入れて飲むことができる。すでに、キャンディーにフラワーエッセンスを加えたものが製品として販売されている。また、台湾製ではあるが、フラワーエッセンス入りのミネラルウォーターがナチュラルローソンで一時期販売されていた。このようにフラワーエッセンスは、果実飲料、飲料用野菜ジュース、乳清飲料に入れて飲むこともできる。今現在は、清涼飲料水としての商品だけであるが、今後、フラワーエッセンスを入れた果実飲料、飲料用野菜ジュース、乳清飲料の商品が開発される可能性があるので、清涼飲料水以外に可能性がある飲料名を列記している。
エ 弁駁書2頁8行目に書かれている「植物エキス含有加工食品」について述べる。
商品の輸入元から、かかる表記は、全て担当する役所が指導した言葉を使用していると聞いている。花のエネルギーというものは、日本の食品衛生法の中には存在しないものであるので、表記としては「植物エキス含有加工食品」が妥当との指導を受けたそうである。
また、乙第10号証の事前教示回答書は、東京税関において、ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスがどのようなものであるかを指導された時の書類である。
照会貨物の一般的品名 加塩ブランデー
照会貨物の概要
ブランデーと花弁を漬けた水をフィルターでこしたものと白塩を混合したもの
成分割合: ブランデー 93.55%
水(花弁を漬けた水をフィルターでこしたもの) 0.25%
白塩 6.20%
上記理由により、本商品は、第29類でないことは明白である。
以上の4点の理由から、本件商品に関して、商標の指定商品は適切であると考える。
(2)本件シールの商標について
ア 本件商品である、ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスは、英国のヒーリングハーブス社からの出荷時に、すでに瓶にプラスチックフィルム包装されて出荷される。
それゆえ、輸入元での日本語表記のシールや被請求人の本件シールは、そのプラスチックフィルム包装の上に貼ることになる。
弁駁書2頁18行目以降に「包装の上からいつでも誰でも簡単に貼付することができる種類のものであるので、はたしてこのような使用が被請求人により実際に行われているのかどうか確かめようがない。」と述べている。
包装の上から貼付することしかできないことは、本商品の特質の一つであることは、前述のヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスの包装状態から理解できると思う。この商標のシールの貼付が実際に行われているかどうかは、被請求人にフラワーエッセンスを注文くだされば一目瞭然だと思うが、被請求人が「積極的立証を行うべきである」とのことであるので、被請求人の在庫の写真を乙第11号証在庫の写真、シールの写真を乙第12号証シールの写真として添付する。この写真のように、被請求人は、在庫商品の全てにシールを貼付けている。
イ また、「シールの印刷会社が発行したシールの納品書、請求書のコピーを提出すべきである」と述べているが、印刷会社は、すでに連鎖倒産してなくなった。
印刷というものは、最初の版下代が非常に高く、実際の枚数が多ければ多いほど、割安の印刷物になる。それゆえ、過去に大量印刷し、その在庫が、あと10年間ほどは充分に残っている状況である。
本件商標は、平成12年12月15日に、商標原簿に登録され、その翌年にシールを作成したと記憶しているので、明らかに7年以上前の話である。法人税法に基づく領収証の保存年限は7年間であるので、10年も昔の納品書と請求書の提出を求められても、不可能であると言わざるを得ない。
ウ 弁駁書2頁最終行以降に「本件商品は、インターネット販売が中心であり、しかも家庭内で消費されるものであるので、なぜそのような目印が必要であるのか理解に苦しむ。」と述べている。
第1答弁書において、乙第5号証は個人の通信販売の納品書であり、乙第6号証は卸の納品書として提出したが、経営上の秘密である卸の掛け率を知られたくないので、金額を伏せ字にした。そのために、被請求人が小売のみで、卸取引を行っていないと誤解されたようである。
改めて、金額を伏せ字にしない納品書を、乙第13号証個人の通信販売の納品書、乙第14号証卸の納品書として提出する。
卸取引なのにたった3本しか注文しないのかと思われるかも知れないが、フラワーエッセンスは、一般の認知が徐々に高まっている段階の商品であるので、被請求人は、小口、大口に関わらず、小売店と取引をする方針である。
本数にこだわらなくても、金額を見れば、一般小売価格と卸価格が明確に異なるので、被請求人が卸をしていることは明らかである。
加えて、被請求人は、スコットランド製フラワーエッセンス「フィンドホーンフラワーエッセンス」の日本総代理店としての業務を行っている(乙15)。日本総代理店として、個人のお客様に小売する他に、各小売店に商品を卸販売する業務を営んでいる。以上の事からも、被請求人がフラワーエッセンスの小売、及び、卸をしていることは明らかである。
エ 次に、請求人は「仮に被講求人により本件シールが現実に使用されていると想定したとき、答弁書によれば、本件シールを使用する目的は『弊社が卸した商品を明確に区別し、認識する』ことであるとされている。」、弁駁書3頁3行目、「本件のようなシールであっても商品に貼付されれば、商標の定義(第2条第1項)上は『商標』であるが、実体上は商標として機能していない。」と述べている。
この記述から、形式的には商標として認めていると理解される。
今現在ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスを仲卸している会社は、複数社あり、他の仲卸会社は他ブランドのフラワーエッセンスも扱っている。そのため、同じ小売店に被請求人と他社が、同商品を卸したものが、店頭に並んでいる状況が生じる。
ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスの上部のゴム部分は、日光等の環境により、経年疲労によって白くなってしまうことがある。その時に、そのフラワーエッセンスの交換またはゴム部分のみを追加で送るという対応を取るのであるが、ある小売店では、複数の仲卸会社からヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスを仕入れているので、アフタケアを適切に行うためには、被請求人の卸しているフラワーエッセンスか否かを明確にする必要性がある。
その他、何らかの理由で被請求人が卸した商品に対してアフタケアが必要な場合、商標のシールが貼ってあることで、商品の出所を識別することができる。つまり、商標の出所表示機能を果たしている。
また、商標のシールを付している商品は、被請求人のアフタケアを受けることが出来るので、商標の品質保持機能を有している。
加えて、フラワーエッセンスは、消費者の中には、同じ商品であっても購入店を決めている方がいる。フラワーエッセンスは花のエネルギーを含むとされる性質上、消費者は、商品の保存状態を気にかけて、保存状態が良好だという信用のある小売店から購入する傾向がある。被請求人は消費者のニーズに応えるべく、独自の対策を施し、エネルギー的に良好な状態で保存している。商標のシールが貼られている商品は、保存状態が良好である、という信用のマークとして、広告宣伝になっており、広告宣伝機能も有している。
オ 請求人は、「この種の商品の商標は、瓶自体またはそのラベルに記載されているのが社会通念であり、本件商品についてそれを見ればラベル中央に描かれた『Healing Herb』の文字とその上の半円及び植物の模写部分が商標である。」と述べている。
ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスは、英国の判決により、バッチ博士のフラワーエッセンスと呼ぶことができる商品である。デザインは、かかる判決が出る前のラベルのデザインを保持しており、また英国では、フラワーエッセンスに対する消費者の認知度が高いために、商品に使われている各植物の名称を見るだけで、ヒーリングハーブス社のフラワーエッセンスは、バッチ博士のフラワーエッセンスのブランドであることが識別できる。そのため、ラベルに「Bach」という文字は表記されていなくても不便はないものと考える。
日本では、ヒーリンブハーブス社のフラワーエッセンスは、一般的に「バッチ」と略称で呼ばれている商品であることは、フラワーエッセンス愛好者であれば認知している。しかしながら、一般消費者においては、徐々に認知が広まっている段階の商品である。商標のシールを貼る事で、ヒーリンブハーブス社のフラワーエッセンスが、バッチ博士のフラワーエッセンスであることが、日本の一般消費者にも一目でわかる。
以上の理由により、被請求人が本件商標を使用しており、また、指定商品についての正当な商標の使用行為であることは明白である。
被請求人である商標権者が本件商標を使用していると主張する使用商品が、本件請求に係る指定商品に含まれる商品であるか否かについて検討する。
(1)乙第2号証は、使用商品の写真及び商品の見本である。そして、これらによれば、使用商品の包装容器(スポイト付き蓋の瓶)に貼付されたラベルには、上から順に、おおむね「BRANDY WITH FLOWER ESSENCE」、「BEECH/Fagus sylvatica」(当該表示は、乙第3号証によれば、使用商品の原材料を表したものと認められる。ちなみに、「BEECH」は、西洋ブナの花である。)、「10ml」、「植物の花等」の図形、「Healingherbs/ltd」、「Organic brandy」、「alc.40%vol.」などと記載されている。
また、乙第2号証における商品の見本には、日本語で記載された使用商品に関する「表示義務事項」と思しきものが貼付されている。そして、「表示義務事項」には、「ビーチ」、「名称/植物エキス含有加工食品」、「原材料名/ブランデー、水、塩、植物エキス」、「内容量/10ml」、「原産国/イギリス」、「輸入者/(株)ニールズヤードレメディース」、「販売者/(有)マイキ」、「使用方法/目安として1日4回、1回2〜4滴を30ml位の飲み物に混ぜて飲用してください。アルコール含有のため、・・・」と記載されている。
さらに、使用商品の包装容器全体は、透明のプラスチックフィルムに覆われており、該プラスチックフィルムの上に、本件商標の表示されたシール(本件シール)が貼付されている(シールの貼付された箇所は、包装容器の右側面下部である。)。
(2)乙第3号証及び乙第4号証は、いずれも使用商品の小冊子と認められるところ、これらの表題には、「Healing Herbs」、「FLOWER/ESSENCES」などの文字が記載されている。
また、小冊子内には、おおむね以下の記載がある。
「花のもつ癒しのエネルギー。/気が強いけれども寂しがりやな人、優しいけれど意志を貫き通す人など、人に個性があるように、植物もまたさまざまな個性を持っています。植物の特徴を理解し、自分が今どの植物を必要としているのかを知り、その植物のメッセージが詰まったエッセンスを飲むことで、よりバランスの取れた調和のある心の状態を保ち、心を癒すのが『フラワーエッセンス』です。英国の医学博士エドワード・バッチ(1886〜1936)が健康とは、肉体的要因よりも不安や落胆、悲しみなど、心理的な不安定により損なわれることが多いことに着目。人の様々なマイナスの感情に作用する野生植物を長年にわたり研究し、38種類のフラワーエッセンスを完成させました。以後今日まで70余年、英国をはじめヨーロッパ諸国、アメリカ他の家庭で広く使われています。」、「2つの方法からお選びいただけます。/38種類のフラワーエッセンスの中から必要と思われるエッセンスを選びます。6種類までであれば、複数のエッセンスを組み合わせて使用できます。もしも7つ以上のエッセンスが必要だと思った場合には、バッチ博士は1つか2つのエッセンスに絞るためにワイルドオートを2週間ほどとって様子を見ることを勧めています。」、「フラワーエッセンスの飲み方/アロマセラピーのエッセンシャルオイル(精油)とは異なり、フラワーエッセンスは飲用するものです。飲み方は自由で、飲みたいときに何回飲んでもかまいませんが、一般的には目安としてコップに半分程の水やハーブティーなどの飲み物に、選んだフラワーエッセンスを各数滴ずつ加え、口に含み、リラックスしながらゆっくりと少量ずつ飲用します。」(以上、乙3。)
「製造のポリシー/『バッチ博士のオリジナルに基づいて作るべきである』という理念に基づいて製造しており、保存料としてブランデーを使い、(バッチ博士はヴァインを原料にオークの樽でねかせたブランデーを使う、としていた)その通りどのプロセスにおいても、けっして薄めず、バッチ博士が残した方法と全く同じ方法を守っています。*注...但し日本で販売されるものについては、国税局からの指導により、(酒税法)少量の自然塩が加えられています。この方法をとる以外輸入、販売が認めてもらえない為、不本意ながら加塩ブランデーを使用していますが、本来のエネルギーや身体への支障がない事でヒーリングハーブ社は特別に製造しています。」、「海外でのフラワーエッセンス/『ヒーリングハーブフラワーエッセンスについて』英国では(ニールズヤードレメディーショップ)が自然療法の1つとして、ヒーリングハーブ社のフラワーエッセンスを組み込み、販売しています。英国の薬事法では医薬品とは認められていませんが、便宜上ホメオパシー薬と同じ扱いになっています。アメリカではファイブフラワー(別名レスキュー)のみがホメオパシーとされ、それ以外のものは健康食品の扱いを受けています。」(以上、乙4。)
さらに、これらのカタログには、「輸入元 株式会社ニールズヤードレメディーズ」、「日本総発売元 有限会社マイキ」と記載されている。
上記1で認定した事実によれば、使用商品は、様々な心理的に不安定な状態を緩和し、精神の安定を保つために用いられる花から抽出したエッセンス(濃縮液)であり、様々な心理状態に合わせた38種類からなるものであること、使用商品は、保存料としてブランデーが使用され、商品の包装容器に貼付されたラベルには、「BRANDY WITH FLOWER ESSENCE」、「Organic brandy」、「alc.40%vol.」と記載されていること、使用商品は、英国では、自然療法の1つとして販売され、英国薬事法上の医薬品とは認められていないが、便宜上ホメオパシー薬と同じ扱いになっており、米国においては、ファイブフラワー(別名レスキュー)のみがホメオパシーとされ、それ以外のものは健康食品の扱いを受けていること、使用商品の日本語で記載された「表示義務事項」には、「名称/植物エキス含有加工食品」の記載があること、使用商品の飲み方は、38種類の商品の中から1種類ないし数種類を選んで、水などで希釈してゆっくりと少量ずつ飲用するものであること、などを認めることができる。
そして、使用商品が、果汁や野菜を主原料とした飲料でないこと及び生乳や牛乳等を主原料とした飲料でないことは、乙第3号証及び乙第4号証より明らかである。したがって、使用商品は、請求に係る指定商品中の「果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」に該当しない商品といえる。
そこで、使用商品が清涼飲料に属する商品であるか否かについてみるに、商標法施行令別表による商品区分32類には、「アルコールを含有しない飲料及びビール」と記載されているところ、清涼飲料との関係では、「アルコールを含有しない飲料」が相当するといえる。また、「広辞苑第六版」によれば、「清涼飲料」は、「喉の渇きをいやし、清涼感をおぼえさせる非アルコール性飲料の総称。清涼飲料水。」と記載されている。
ちなみに、食品衛生法(「食品衛生法の一部を改正する法律等の施行について」(昭和32年9月18日)(発衛第四一三号の二各都道府県知事・各指定都市市長あて厚生省公衆衛生局長通達)の第三「標示に関する事項」一(二))によれば、「清涼飲料水」とは、「乳酸菌飲料、乳及び乳製品を除く酒精分一容量パーセント未満を含有する飲料」と定義されている。
そうすると、使用商品は、前記認定のとおり、様々な心理的に不安定な状態を緩和し、精神の安定を保つために用いられる花から抽出したエッセンス(濃縮液)であって、その保存料にブランデーが使用され、その包装容器にも、「Organic brandy」、「alc.40%vol.」等とアルコールが含有されていることが明記されている商品であるから、少なくとも「喉の渇きをいやし、清涼感をおぼえさせる非アルコール性飲料」とはいえないものであり、商標法上からみても、商品区分第32類に属する商品の概念である「アルコールを含有しない飲料」にも該当しない商品といわなければならない。
したがって、使用商品は、請求に係る指定商品に含まれる商品と認めることができないから、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品に含まれる商品について使用していなかったといわざるを得ない。その他、使用商品が本件請求に係る指定商品に含まれる商品であることを認めるに足る客観的な証拠の提出はない。
なお、使用商品は、そこに貼付された「表示義務事項」に記載された「名称/植物エキス含有加工食品」の表示並びに英国及び米国における使用商品の取扱いを総合すると、この商品は、いわゆる健康食品と呼ばれている商品群(類似群コード:32F15)に属する商品と推測することができる。
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成22年8月10日)前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、本件請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標を使用した事実を証明し得なかったものといわなければならない。
また、被請求人は、本件商標を本件請求に係る指定商品について使用していなかったことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。