1 本願商標
本願商標は,「朝ジャム」の文字を標準文字で表してなり,第29類「ジャム」を指定商品として,平成22年11月18日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『朝食用のジャム』を容易に看取させる『朝ジャム』の文字を標準文字で表してなるところ,食品業界においては,『朝』の文字に商品名を付加した『朝○○』の文字が,商品の用途,品質を表すものとして,普通に使用されていることから,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する取引者・需要者は,『朝食用のジャム』であると認識するにとどまるので,単に,商品の用途,品質を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,前記1のとおり,「朝ジャム」の文字を表してなるから,これより「朝のジャム」程度の意味合いは容易に理解されるものといえる。
そして,原審で説示するように,食品業界において,「朝」の文字に商品名(例えば「○○」)を付加した「朝○○」の文字が,商品の用途,品質を表すものとして使用されており,その結果,本願商標が「ジャム」に使用された際,これに接する取引者,需要者が,「朝食用のジャム」であることを理解するとしても,「朝食用のジャム」が,いかなるものであるのか,具体的な品質を想起するとはいい難い(例えば,「夕食用のジャム」との差が把握できない。)。
また,当審において調査しても,「朝食用のジャム」が,具体的な品質を有するものとして一般に理解されているというに足る実情を発見できない。
さらに,「朝ジャム」の文字が,ジャムの品質等を表示するものとして一般に認識されているというに足る事実も発見できない。
してみれば,本願商標は,その指定商品の品質を暗示的に表示するものだとしても,直接的又は具体的に表示するものとはいえないから,商品の品質などを普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものではないというべきである。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。