1 本願商標
本願商標は,「CMメール」の文字を標準文字で表してなり,第38類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成21年5月14日に登録出願され,その後,指定役務については,原審における平成21年12月28日付け手続補正書及び当審における平成22年10月13日付け手続補正書により,第38類「URLが記載された電子メールをユーザに送り、電子メールを受信したユーザがURLをたどることにより広告を見ることで行われるコマーシャルを内容とするホームページへの電子計算機端末による通信,URLが記載された電子メールをユーザに送り、電子メールを受信したユーザがURLをたどることにより広告を見ることで行われるコマーシャルを内容とするホームページへの移動体電話による通信,URLが記載された電子メールをユーザに送り、電子メールを受信したユーザがURLをたどることにより広告を見ることで行われるコマーシャルを内容とするホームページへの電話による通信」とされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『CMメール』の文字を標準文字で表してなるところ,構成中『CM』の文字は『広告』の意味を有し,『メール』の文字は『電子メールの略』の意味を有するから,全体として『広告を内容とする電子メール』ほどの意味合いが認められる。そうとすれば,本願商標をその指定役務中,例えば『電子計算機端末による電子メール通信,移動体電話による電子メール通信,電子メール通信のための電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電子メール通信のための電子計算機用プログラムの貸与』など,電子メールによる通信に係る指定役務に使用しても,単に広告内容の電子メールの通信を行うこと,あるいは広告内容の電子メールの通信のための役務であること,すなわち役務の質(内容),用途を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,前記1のとおり,「CMメール」の文字を表してなるところ,このうち「CM」の文字部分は「広告」を理解させ(「イミダス2007」株式会社集英社),「メール」の文字部分は「電子メール」(「広辞苑 第六版」株式会社岩波書店)を理解させるから,全体として「広告のメール」ほどの意味合いを理解させるとしても,前記1のとおりに補正された本願商標の指定役務との関係においては,「CMメール」の文字が,直ちに特定の役務の質(内容)などを直接的又は具体的に表示するものとはいい難い。
さらに,当審において調査しても,本願商標の指定役務を取り扱う業界において,「CMメール」の文字が,役務の質(内容)などを直ちに理解させるものとして一般に認識されているというに足る実情も発見できない。
してみれば,本願商標は,その指定役務の質(内容)などを直接的又は具体的に表示するものとはいえないから,役務の質(内容)などを普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず,また,役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものともいえない。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。