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結論

勝訴(請求認容)

商標「GelMatrix」のGelMatrixの識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2011−14562(T2011−14562/J1))

審判番号
不服2011−14562(T2011−14562/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「GelMatrix」
争点(論点)
GelMatrixの識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−14562(T2011−14562/J1)・不服)は、本件商標「GelMatrix」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「GelMatrixの識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「GelMatrix」の欧文字を標準文字で表してなり、平成21年5月7日に登録出願された商願2009−33915に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、第5類「経皮吸収用製剤,薬剤」を指定商品として、同22年2月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『GelMatrix』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中『Gel』の文字は、『ゲル,ゲル状の,親液性溶質のコロイド溶液(Gel)』等の意味を、『Matrix』の文字は、『行列,基質,細胞間質(Matrix)』等の意味を有する。そして、全体としては『ゲル状の細胞間質』という程の意味合いを理解させるものである。また、新聞記事情報及びインターネット情報によれば、『GelMatrix』に通じる『ゲルマトリックス』は、ドラッグ・デリバリー・システム(薬物送達システム)技術において前記の意味合いを認識させる語として使用されていることが認められる。そうとすれば、指定商品との関係において、これをその指定商品中、前記意味合いに照応する商品、例えば『ゲルマトリックスを形成する経皮吸収用製剤』に使用しても、単に商品の品質・用途・効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「GelMatrix」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Gel」の文字は、「ゲル,ゼリー状の物質」を意味し、「Matrix」の文字は、「母体,基盤,行列,基質,細胞間質」(いずれも、「研究社 新英和大辞典」 第6版)等を意味する語である。

そして、当審における職権調査によれば、これらの文字を一連に表した「GelMatrix」の文字は、指定商品との関係において、「ゲル状の基質、基材」程の意味合いにおいて、例えば、「経口薬デリバリーシステムにおける医薬組成物の基質」として、「局所麻酔用ゲル製剤の基材」として、または「パップ剤及び経皮吸収型貼付剤におけるゲルシートの基材」等として、それぞれ使用されている事実は認められるとしても、それらが直ちに商品の品質等を表示するものとは認められないし、また、「ゲル状の細胞間質」程の意味合いにおいて、その商品の品質等を具体的に表すものとして、取引上普通に使用されている事実も発見することができず、本願商標は、本願指定商品との関係で、直ちに原審説示の意味合いまで認識させるということはできない。

してみれば、本願商標は、その指定商品に使用しても、商品の品質等を表示するものとして認識されるとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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