Trademark Appeal Case
戸建マンションの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−12400(T2010−12400/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「戸建マンション」の文字を標準文字で表してなり、第35類ないし第37類及び第42類に属する願書に記載された役務を指定役務として、平成20年7月2日に登録出願され、その後、原審における同21年5月25日付け手続補正書により、第35類「賃貸住宅・駐車場の経営の診断及び指導,賃貸住宅・駐車場事業の経営の代行」、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」、第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。)」及び第42類「建築物の設計,測量,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究,土木に関する試験又は研究」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、「本願商標は、『一戸建て風に建てられたマンション』の意を認識させる『戸建マンション』の文字を標準文字で書してなるところ、インターネットによれば、『戸建マンション』の文字は、『一戸建て風に建てられた小規模で充実した設備のマンション、メゾネットタイプの一戸建て風のマンション』等の意味合いで、戸建住宅とマンションの特長を併せ持つ住まいを意味するものとして使用されていることが認められるから、これをその指定役務中「賃貸住宅の経営の診断及び指導,賃貸住宅の経営の代行,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物の鑑定評価,建物の情報の提供,建設工事,建築工事に関する助言,建築物の設計」等の住宅に関連する役務に使用しても、単に役務の質(内容)を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「戸建マンション」の文字よりなるところ、その構成中「戸建」の文字は、「独立した一戸の住宅。一戸建て住宅」を意味し、また、「マンション」の文字は、「中高層の集合住宅」(いずれも「広辞苑第6版」)」を意味するいずれも住宅関連の用語として、広く知られた語である。
ところで、本願の指定役務中、不動産関連の役務を提供する業界においては、住戸の独立性を高めたり、専用の庭や門扉を設置するなど、戸建てに近い居住性、建築形態を採る戸建て感覚のマンションが多数取引されている実情にあることが、別掲(1)の新聞記事及びインターネット情報より、窺い知ることができる。
また、「戸建(て)マンション」あるいは「戸建型マンション」の語が、戸建住宅とマンションの特長とを併せ持ったマンションの一建築形態を表すものとして、実際に使用されている事実が、別掲(2)のインターネット及び新聞記事情報からも窺えるものである。
そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者をして、「戸建て住宅の機能、特長を併せ持ったマンション」程の意味合いを容易に認識、理解させるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務中「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,建設工事,建築工事に関する助言,建築物の設計」等の建物に関連する役務に使用しても、単に役務の質(内容)等を表示するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。
また、本願商標は、前記「戸建マンション」に係る建物に関連する役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「本願商標の『戸建マンション』については、直ちに役務の質等を直接的、かつ、具体的に表示するものとはいえず、むしろ、出願人により新たに企画された事業を指標する呼び名であり、出願人によって創作された造語として認識し把握されるものである」旨主張する。
しかしながら、戸建てに近い居住性等を有する戸建て感覚のマンションが多数取引されている実情と、本願商標と実質的に同一内容を表すものと認められる「戸建てマンション」及び「戸建型マンション」の語が、戸建住宅とマンションの特長とを併せ持ったマンションを表すものとして、実際に使用されていることは前記(1)のとおりであって、請求人の主張する「出願人によって創作された造語」とは言い得ないから、請求人の係る主張は採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。