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結論

勝訴(請求認容)

商標「THE OFFSPRING」のバンド名の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−9344(T2010−9344/J1))

審判番号
不服2010−9344(T2010−9344/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「THE OFFSPRING」
争点(論点)
バンド名の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−9344(T2010−9344/J1)・不服)は、本件商標「THE OFFSPRING」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「バンド名の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「THE OFFSPRING」の欧文字を標準文字で表してなり,第9類,第16類,第25類,第35類,第38類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成21年2月6日に登録出願されたものである。

そして,指定商品及び指定役務については,原審における平成21年11月18日付け及び当審における平成22年4月30日付け手続補正書により,第9類「音楽を記録した記録媒体,音楽ビデオを記録した記録媒体,音楽に関する娯楽作品を録音・録画したDVD,ダウンロード可能な音楽を記録した記録媒体,ダウンロード可能な音楽ビデオを記録した記録媒体,ダウンロード可能な着信音,レコード,音声・画像・映像・文字情報を記憶させた記録媒体,装飾用磁石,眼鏡,サングラス,ダウンロード可能な電子出版物,電子出版物」及び第41類「音楽の生演奏,グローバルコンピュータネットワーク上のウエブサイトから提供される音楽演奏及び音楽の録音を行うグループに関する演奏・レコーディング・出演・経歴情報の提供,音楽の演奏の興行の企画・運営又は開催に関する情報の提供,オンラインによる映像・音楽及び音声の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,『THE OFFSPRING』の文字を書してなるところ,該文字は,1984年に結成された,アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ郡出身のメロディック・ハードコアバンドの名称に相当し,全世界でのCDセールスは,4000万枚を突破したとされているものであるから,これをその指定商品中,『上記バンドの曲を記録した記録媒体』等及びその指定役務中,『上記バンドに関した内容とするストリーミングによる音楽及び映像情報の提供』等に使用するときは,単に,商品の品質及び役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは,商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり,「THE OFFSPRING」の文字よりなるところ,「THE」の文字は,英語の定冠詞であり,「OFFSPRING」の文字は,「(人や動物の)子,子孫」(「プログレッシブ英和中辞典」小学館発行)の意味を有する英語であることから,「THE OFFSPRING」の文字よりは,「その子,その子孫」程の意味合いを認識させ,「ザオフスプリング」の称呼を生ずるものである。

ところで,「THE OFFSPRING」は,アメリカ合州国カリフォルニア州に基づく法人である請求人の名称であって,該欧文字及びその読みである「ザオフスプリング(オフスプリング)」の文字は,インターネット等によれば,1984年に結成された,アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ郡出身のロックバンドの名称と認められる。

しかしながら,ロックバンドとしての「THE OFFSPRING」の活動状況やCD等の販売状況等については,インターネット等により一定程度見いだすことができるものの,我が国におけるCD等の発売枚数等を確認することができない。

そうとすれば,本願商標は,これをその指定商品又は指定役務について使用しても,取引者,需要者に,直ちに商品又は役務の特定の内容を表示したものと理解,認識させるとはいい難く,請求人が法人であることも併せ考慮すれば,請求人の名称として商品又は役務の出所を表示する機能を果たし得るものと認められる。

してみれば,本願商標は,商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということはできず,かつ,商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれもない。

したがって,本願商標が,商標法第3条第1号第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取り消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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