結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2011−300314(T2011−300314/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第3140413号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成5年7月22日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として、同8年4月30日に設定登録、その後、同18年3月7日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成23年4月25日にされているものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証(本件商標に係る商標登録原簿の写し)を提出した。
本件商標は、その指定商品について、過去3年間、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実がない。
よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
被請求人は、平成元年6月に「自家焙煎珈琲の店 三友フレッシュコーヒー」を新宿区市谷に出店し、同5年に、開発したコーヒー豆その他の商品を独自商標にて販売するという計画のもと、被請求人の代表者が過去数代にわたり「溜屋」という屋号で菓子の製造・小売業に携わってきたという背景から、本件商標を第30類に属する商品を指定商品として登録出願したものである。
該コーヒー豆は、溜屋そごう千葉店及びノースプレインファームbyTAMARIYAそごう八王子店において販売しており(乙第1号証及び乙第2号証)、また、通信販売「千趣会」・本格コーヒーの会へ参加し、「溜屋珈琲茶房」として2種類のセットを販売している(乙第3号証)。
以上のとおり、本件商標は、平成5年7月より現在に至るまで、コーヒー豆について使用しているものであるから、本件取消審判の請求は、理由がないものである。
被請求人は、本件商標を取消請求に係る指定商品中の「コーヒー豆」について、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において使用していたとして、乙各号証を提出した。
(1)被請求人の提出に係る乙第1号証は、コーヒー豆用の袋であり、袋の表面には別掲(2)のとおりの構成からなる標章(以下「使用標章」という。)が表示されており、裏面には、使用標章の構成中の文字部分のみを表した標章と共に「たまりや こーひーさぼう/溜屋珈琲茶房」の表示がされている。
また、乙第3号証は、株式会社千趣会により2008年(平成20年)1月1日に発行されたカタログ「BELLE MAISON 2008春夏号」であり、その有効期限は同年8月25日である旨の記載がされている。該カタログの24頁及び25頁は、千趣会の本格コーヒーの会の通信販売に係る内容からなるものであって、「地元で知られる珈琲専門店の香り豊かなコーヒー豆を毎月お届け。」とあり、「ご注文頂いた翌月(初回は2月)より毎月1回、計12回お届けします。」と記載されている。そして、2月から翌年の1月までの12ヶ月間にわたり、各月毎の珈琲専門店のコーヒーが掲載されており、25頁に掲載されている「1月に届けられるコーヒー豆」として、「溜屋珈琲茶房(東京)」のコーヒー豆が記載されており、乙第1号証のコーヒー豆用の袋に納められた状態のコーヒー豆の写真が掲載されている。
(2)上記(1)において認定した事実によれば、被請求人は、「千趣会」による通信販売に係る「本格コーヒーの会」へ参加し、「BELLE MAISON」の2008春夏号(乙第3号証)に、被請求人の業務に係るコーヒー豆が乙第1号証のコーヒー豆用の袋に納められた状態で掲載されていたことを認めることができる。
また、乙第3号証の「BELLE MAISON 2008春夏号」は、本件審判の請求の登録前3年以内(平成20年4月25日から同23年4月24日までの期間。以下「要証期間」という。)に発行されたものではないが、該カタログの有効期限が2008年(平成20年)8月25日までであることに照らせば、該カタログは、本件審判についての要証期間内においても有効なものであったことが認められる。そして、乙第3号証のカタログの説明からみれば、該カタログに掲載されている「本格コーヒーの会」の通信販売は、最も早い注文者による場合であっても、2008年(平成20年)の2月に始まり、翌2009年(平成21年)の1月をもって終了するものと認められるところ、被請求人が提供している溜屋珈琲茶房のコーヒー豆は、最終月である2009年(平成21年)の1月に注文者に対して届けられる商品と認められるから、被請求人の提供しているコーヒー豆が需要者に販売されていたのは、本件審判についての要証期間内のものということができる。
(3)しかして、本件商標は、別掲(1)に示したとおり、筆文字風の「溜屋」の漢字を縦書きに大きく表し、その右側に、やや小さく「たまりや」の平仮名を縦書きに表してなるところ、被請求人がコーヒー豆用の袋に使用している使用標章は、別掲(2)に示したとおり、黒塗り方形内に、左上から右下に向けて、筆文字風の「溜屋」の漢字を白抜きに表し、左下部分に「たまりや/SINCE1845」の文字を白抜きに表したものである。
そうとすれば、本件商標と使用標章とは、「溜屋」なる漢字の書体と文字の配置においてやや差異があり、また、「溜屋」と「たまりや」の文字の位置関係を異にするものではあるが、いずれも「溜屋」の漢字と「たまりや」の平仮名を要部として構成されているものであり、「タマリヤ」なる共通の称呼を生ずるものであるから、使用標章は、本件商標と社会通念上同一の商標であるということができる。
そして、被請求人の使用に係る商品「コーヒー豆」は、取消請求に係る第30類の指定商品に含まれている商品である。
(4)上記(1)ないし(3)よりすれば、被請求人は、コーヒー豆を販売するために、「千趣会」による通信販売に係る「本格コーヒーの会」に参加しており、「千趣会」が発行している通信販売のカタログに、本件商標と社会通念上同一の商標を表示したコーヒー豆(包装用袋)の写真を掲載していた行為は、標章の使用について定めている商標法第2条第3項第8号の「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当するものということができる。
そして、請求人は、被請求人の答弁に対して何ら弁駁するところがない。
(5)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件審判の請求に係る第30類の指定商品に含まれている「コーヒー豆」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したものということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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