1 本願商標
本願商標は、「マウント富士」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成22年11月2日に登録出願され、指定商品については同24年1月23日受付けの手続補正書をもって、第30類「コーヒー及びココア,茶,米,脱穀済のえん麦,脱穀済の大麦,食用粉類,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『富士山』を容易に認識させる『マウント富士』の文字を標準文字で表してなり、本願の指定商品中『菓子及びパン』などが富士山観光のお土産品として販売されている実情があるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、これを商品の販売地と理解し、自他商品の識別標識とは認識しないものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商品の産地、販売地を普通に用いられる方法で表示してなるものであり、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「マウント富士」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、一般に「富士山」を表す場合「富士山」と表記するのが自然であり、本願商標はそれとは異なる「マウント富士」の文字構成からなるものである。
また、職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「マウント富士」の文字が商品の産地、販売地を表示するものとして使用されている事実は発見することができず、さらに、当該商品の取引者、需要者が該文字を商品の産地、販売地を表示したものと認識するというべき事情も発見できない。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品ついて使用する場合、たとえ「富士山」を認識させるとしても、その商品の産地、販売地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。