Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900312(T2011−900312/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5414768号商標(以下「本件商標」という。)は、「ユーロ・ワンデー」の片仮名を書してなり、平成22年8月5日に登録出願、第9類「コンタクトレンズ及びその容器並びにその附属品」を指定商品として、同23年5月10日に登録査定、同年5月27日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4544472号商標(以下「引用商標」という。)は、「ワンデー」の片仮名を標準文字で表してなり、平成10年5月12日に登録出願、第9類「眼鏡」を指定商品として、同14年2月22日に設定登録され、その商標権は、同23年12月6日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
本件商標中の「ユーロ」の文字部分は、指定商品の生産地・販売地等が欧州であることを示し、出所識別標識としての観念・称呼を生じないから、本件商標中の特徴的構成は「ワンデー」の文字部分にあり、本件商標は、引用商標とは紛らわしい類似の商標である。
また、本件商標と引用商標は、その指定商品も同ー又は類似の関係にある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、上記1のとおり、「ユーロ」の文字と「ワンデー」の文字を中黒を介して横書きにしてなるものであるところ、これらの文字は、同一の書体をもって、同一の大きさで一連に表されており、構成全体として、外観上まとまりよく一体的に表されているものである。また、本件商標の構成文字全体から生ずると認められる「ユーロワンデー」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
さらに、本件商標中の「ユーロ」の文字部分は、「ヨーロッパの」の意味を有する英語「Euro」を、また、「ワンデー」の文字部分は、「1日、ある日」などの意味を有する英語「one day」を、それぞれ片仮名で表記したものとして、いずれも我が国において理解されているところであるから、構成文字全体として、「ヨーロッパの1日、ヨーロッパのある日」という程の意味合いを想起させるものであって、観念上も「ユーロ」と「ワンデー」との間に軽重の差は見出せない。
そうすると、「ユーロ」の語が、仮に、商品の生産地等を表す場合があるとしても、かかる構成よりなる本件商標にあっては、その構成中の「ユーロ」の文字部分と「ワンデー」の文字部分とに分離して、「ワンデー」の文字部分のみを抽出して観察すべきものではない。
そうであるならば、本件商標は、構成全体をもって、一体不可分の商標を表したものと認識されるとみるべきであるから、その構成文字に相応して、「ユーロワンデー」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「ワンデー」の称呼は生じないものといわなければならない。その他、本件商標を一体のものとして観察することが取引上不自然であるといった格別の事情は見出せない。
してみると、本件商標より「ワンデー」の文字部分を分離、抽出し、これを前提に、本件商標と引用商標とが類似の商標であるとする申立人の主張は、採用することができない。
他に、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の理由は見出せず、前記の判断を左右するような取引の実情も見あたらない。
(2)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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