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Trademark Appeal Case

称呼同一でも外観・観念で非類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−7005(T2010−7005/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「海葉」の文字を標準文字で表してなり、第29類「かまぼこ,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),肉製品,かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」を指定商品として、平成21年3月11日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第472111号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和30年2月15日に登録出願、第45類「他類に属しない食料品及び加味品」を指定商品として、同年10月27日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、その指定商品については、商標登録の取消し審判により、指定商品中「みそ」については取り消すべき旨の審決がされ、平成8年3月19日にその審判の確定登録がされ、さらに、同18年3月22日に指定商品を第29類「食肉,卵,かまぼこ,ちくわ,はんぺん,塩辛,うに(塩辛魚介類),このわた,肉のつくだに,水産物のつくだに,寒天,かつお節,干しのり,焼きのり,とろろ昆布,干しわかめ,干しあらめ,ジャム,野菜のつくだに,果実の漬物,野菜の漬物,なめ物」とする書換登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、「海葉」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字からなる語は辞書等に記載がなく、成語とは認められないものであって、特定の観念は生じないものの、これを構成する「海」と「葉」の各文字は、いずれも平易なものであるから、その組み合わせより、「海の葉」程の漠然とした観念を生じ得るものである。

そして、本願商標は、構成文字に相応して、「ウミハ」及び「カイヨウ」の称呼を生じ得るところ、請求人提出の証拠によれば、請求人は、本願商標をその指定商品中の「かまぼこ」に使用する際に、「かいよう」の読み仮名を付しているから(甲12)、本願商標は、基本的に「カイヨウ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲のとおり「海陽」の文字を書してなるところ、該文字からなる語は辞書等に記載がなく、成語とは認められないものであって、特定の観念は生じないものであるが、これを構成する「海」と「陽」の各文字は、いずれも平易なものであるから、その組み合わせより、「海の陽」程の漠然とした観念を生じ得るものである。

そして、引用商標は、構成文字に相応して、「ウミヒ」及び「カイヨウ」の称呼を生じ得るところ、引用商標権者のウェブサイトによれば、引用商標権者は、引用商標をその指定商品中の「かまぼこ」に使用する際に、「かいよう」の読み仮名を付しているから(http://www.hakuginshop.jp/shop/item_detail?category_id=206621&item_id=684195)、引用商標は、基本的に「カイヨウ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、外観においては、両者は、それぞれを構成する漢字2字のうち、「葉」の文字と「陽」の文字の相違を有するものであって、相違するこれらの文字は、偏や旁における共通性もないものであるから、両商標は、外観上明らかに相違するものである。

そして、称呼においては、両者からは、いずれも基本的に「カイヨウ」の称呼が生ずるものであるから、該称呼において同一である。

また、観念においては、両者はいずれも成語ではないため、特定の観念を生ずるものではなく、直ちに比較できるものではないが、本願商標より想起される「海の葉」程の漠然とした観念と引用商標から想起される「海の陽」程の漠然とした観念とは、別異のものであるから、観念上、混同を生ずるおそれのないものである。

してみると、本願商標と引用商標とは、「カイヨウ」の称呼を共通にするものであるとしても、上記したとおり外観及び観念において明らかに相違するものであって、これらの外観と観念の相違が称呼の共通性を凌駕するものであるから、外観、称呼及び観念を総合的に判断すると、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等が異なる商標である。

よって、両商標は、商品の出所の誤認、混同を生ずるおそれのないものであり、全体として非類似の商標であるといわなければならない。

そして、前記の判断を左右するような取引の実情も見あたらない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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