1 本願商標
本願商標は、「キャリア教育カウンセラー」の文字を標準文字で表してなり、第9類「録画済ビデオ及びDVD」第16類「印刷物」及び第41類「学校における教育,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),セミナー・教育研修・講座・人材開発のテキストの制作,人材の教育・能力開発に関するセミナーの企画・運営又は開催」を指定商品及び指定役務として、平成22年6月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『キャリア教育カウンセラー』の文字を標準文字で書してなるところ、全体として、『児童生徒一人一人の勤労観・職業観を育てる教育、キャリア(経験)を活かして、現在や将来を見据えることなどを主眼として行われる教育などについて相談に応じ、適切な指導・助言をする人』程の意味合いを認識・理解させるにすぎず、これを本願指定商品・役務中、上記に照応する商品・役務に使用しても、これに接した取引者・需要者は、上記のようなキャリア教育カウンセラーに関する内容の商品、キャリア教育カウンセラーが提供する役務又はキャリア教育カウンセラーに関する内容の役務であることを理解するに止まり、単に商品の品質、役務の質(内容)を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「キャリア教育カウンセラー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中前半の「キャリア教育」の文字は、「職業に関する知識や技能の習得を教育課題とし、あわせて自分の生き方を考えさせる教育」(最新・教育基本用語 2003年初版 小学館発行)の意味を有する語であり、また、その構成中後半の「カウンセラー」の文字は、「社会生活において個人が直面する悩みなどについて相談に応じ、適切な指導・助言をする人」(広辞苑 第六版)の意味を有する語としてよく知られているものであるとしても、「キャリア教育カウンセラー」の構成文字全体からは、直ちに、特定の商品の品質、役務の質(内容)を直接的又は具体的に表示するものとして、一般に理解・認識されているものとはいい難い。
さらに、当審において調査するも、「キャリア教育カウンセラー」の文字がその指定商品の品質・役務の質(内容)を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実も見出せなかった。
そうとすれば、本願商標は、これをいずれの指定商品・指定役務に使用しても、その商品の品質、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、これをその指定商品・役務中のいずれの商品・役務に使用しても、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。