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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−19075(T2011−19075/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第30類,第35類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成21年4月24日に登録出願されたものである。

そして,指定商品及び指定役務については,原審における平成22年9月7日,当審における同23年9月5日及び同年9月20日付けの手続補正書により,第30類「ラーメン風味の菓子及びパン,ラーメン用調味料,ラーメン用香辛料,ラーメンのたれ,ラーメンのつゆ,ラーメンスープ,ラーメンスープの素,中華そばのめん,ラーメン用乾めん,ラーメン用生めん,即席ラーメンのめん,即席半生ラーメン,ぎょうざ,しゅうまい」,第35類「中華そばのめん・ラーメンのたれ・ラーメンのつゆ・ラーメンスープの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,調理済みのラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,以下のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は,これをその指定役務中,第43類「ラーメンの提供」に使用しても,これに接する需要者は,広島県尾道市を中心とする地域でラーメンを提供する「壱番館」というありふれた店名を表したものと認識するにとどまり,何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当し,また,その構成中に「ラーメン」の文字を有してなるものであるから,その指定役務中,第43類「ラーメンの提供」以外の「飲食物の提供」に使用するときは,役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は,別掲2のとおりからなる登録第4523033号商標(以下「引用商標1」という。)及び登録第4531911号商標(以下「引用商標2」という。)と,「イチバンカン」の称呼を共通にする類似の商標であって,同一又は類似の商品又は役務について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当性について

本願商標は,その指定商品及び指定役務について,前記1のとおり補正され,前記原査定の拒絶の理由(1)に係る指定役務である「飲食物の提供」が削除されたものである。

したがって,当該理由について判断するまでもなく,本願商標は,商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本願商標の指定商品又は指定役務は,前記1のとおり補正された結果,引用商標1の指定商品と類似の商品はすべて削除され,引用商標の指定商品と類似しない商品になった。

その結果,商標の類否について判断するまでもなく,本願商標は,引用商標1との関係において商標法第4条第1項第11号に該当しない。

イ 本願商標は,別掲1のとおり,外側を太線で,内側を細線で描いた二重の横長四角形の中に,勘亭流の書体で「尾道ラーメン」の文字を表し,その下段に同じ書体で「壱番館」(該文字部分は「尾道ラーメン」の文字に比べ大きく,さらに縁取りして表されている)の文字を表して,全体としてまとまりよい構成からなるものである。

そして,本願商標の構成中,「尾道ラーメン」の文字部分は,「広島県尾道市を中心とする地域で提供されるラーメン」程の意味合いを認識させるものであり,本願指定商品中「ラーメン風味の菓子及びパン,ラーメン用調味料,ラーメン用香辛料,ラーメンのたれ,ラーメンのつゆ,ラーメンスープ,ラーメンスープの素,中華そばのめん,ラーメン用乾めん,ラーメン用生めん,即席ラーメンのめん,即席半生ラーメン」及び第35類の指定役務については,商品の品質又は役務の提供を受ける者の利用に供する物を表す文字部分であることから,自他商品又は役務の識別標識としての機能は果たし得ないか極めて弱い部分ということができる。

そうとすれば,本願商標は,構成文字全体から「オノミチラーメンイチバンカン」の称呼を生ずるほか,その構成中,「壱番館」の文字部分から,単に「イチバンカン」の称呼をも生ずるものである。

これに対し,引用商標2は,別掲2のとおり,「神戸」及び「壱番館」の文字と,その間に家をモチーフにした図形を表し,これらの文字と図形の下部分には,緩やかな波線が描かれ,全体としてまとまりよく表してなるものである。

そして,引用商標2の構成中,「神戸」及び「壱番館」の文字部分から生ずる「コウベイチバンカン」の称呼も無理なく一連に称呼できるものである。

そうとすれば,引用商標2に係る構成においては,殊更後半に書された「壱番館」の文字部分に着目され,取引に資されるというよりは,むしろ,構成全体をもってその指定商品の出所を表示する商標として認識されるものとみるのが相当である。

してみれば,引用商標2は,その構成各文字に相応した「コウベイチバンカン」の一連の称呼のみを生ずるものであって,単に「イチバンカン」の称呼は生じないものである。

したがって,引用商標2から「イチバンカン」の称呼をも生ずるとし,その上で,本願商標と引用商標2とが称呼上類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第6号,同法第4条第1項第11号及び同第16号に該当するものではないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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