Trademark Appeal Case
エコパウチの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−1614(T2010−1614/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「ECOPOUCH」の欧文字と「エコパウチ」の片仮名を上下二段に書してなり、第3類及び第5類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成19年8月7日に登録出願され、その後、第5類の指定商品については、平成20年3月6日付け手続補正書をもって、第5類「衛生消毒剤・防臭剤(身体用のものを除く。)・殺菌剤・殺虫剤・防虫剤・芳香消臭剤(工業用のもの及び身体用のものを除く。)及びその他の薬剤」と補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『環境に配慮した小袋』の意味を有し、詰め替え用の容器を指称するものとして使用されている『ECOPOUCH』『エコパウチ』の文字を二段に書してなるので、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、環境に配慮した詰め替え用の容器入りの商品と認識するというのが相当であるから、単に商品の品質を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審において通知した証拠調
当審において、請求人に対し、平成23年1月25日付けで別掲1のとおりの証拠調べ通知書を送付した。
第4 証拠調べ通知書に対する請求人の意見
上記第3の証拠調べ通知書に対して、請求人は、要旨次のように意見を述べている。
1 証拠調べ通知書において提示された事実から、「ECOPOUCH」、「エコパウチ」の文字よりは容易に「環境に配慮した小袋」を認識するといえるわけではなく、論理に飛躍があり過ぎる。
2 本願商標は「ECO」、「エコ」、「POUCH」、「パウチ」という比較的ありふれた語の組み合わせからなるが、あくまでも造語であり、「ECOPOUCH」及び「エコパウチ」からは「環境に良く袋詰めした」程の漠然とした意味しか認識せず、「環境に配慮した小袋」というような具体的意味は認識しない。
3 「ECOPOUCH」及び「エコパウチ」の語は辞書への掲載は一切なく、インターネットでの使用例も多くは1社の製品に関するものである。このような実情から、競合他社が「ECOPOUCH」及び「エコパウチ」の語の使用を欲している訳ではなく、本願商標を登録して独占権を付与したとしても、競合他社に不当な不利益を与えることはなく、独占適応性の観点からも、本願商標の登録を認めることに不都合はない。
4 以上より、本願商標は商標法第3条第1項第3号には該当しない。
第5 当審の判断
本願商標は、前記第1のとおり「ECOPOUCH」と「エコパウチ」の文字を上下二段に書してなるものである。
そして、上記第3の証拠調べ通知書で明示したとおり、本願商標の構成中「ECO」「エコ」「POUCH」「パウチ」の文字(語)に「環境」「小袋」等の意味があること、それらの文字(語)が本願指定商品を取り扱う業界において使用されていること、近年環境保護に関する意識が高まる中、洗剤等の商品についても環境に配慮したものが販売されていること、及び本願指定商品以外の商品ではあるが、環境に配慮した包装容器を「エコパウチ」と称していることから、「ECOPOUCH」「エコパウチ」の文字は、「環境に配慮した容器(例えば、プラスチック製の袋)入りの商品」を認識させるものというのが相当である。
してみれば、「ECOPOUCH」及び「エコパウチ」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該文字を環境に配慮した容器(例えば、プラスチック製の袋)入りの商品であることを表示したもの、すなわち商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものといわなければならない。
なお、請求人は、「ECOPOUCH」及び「エコパウチ」の語は、辞書への掲載は一切なく、インターネットでの使用例の多くは1社の製品に関するものであるから、競合他社が「ECOPOUCH」及び「エコパウチ」の語の使用を欲している訳ではなく、本願商標を登録して独占権を付与したとしても、競合他社に不当な不利益を与えることはなく、独占適応性の観点からも、本願商標の登録を認めることに不都合はない旨主張している。
しかしながら、本願の指定商品を取り扱う業界において、別掲2のとおり、環境に配慮した容器を「エコパウチ」と称している事実があるから、「エコパウチ(ECOPOUCH)」の語は、取引上何人もその使用を欲するものであって、独占適応性を欠くというのが相当であるから、請求人の主張を採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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