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第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第3条第1項第6号「記述的商標の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2011−8417(T2011−8417/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2011−8417(T2011−8417/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
記述的商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2011−8417(T2011−8417/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ベジタブルコスメ」の片仮名を横書きしてなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,つけづめ,つけまつ毛」及び第35類「広告,トレーディングスタンプ又はポイントカードの発行及び管理,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の販売に関する情報の提供その他の商品の販売に関する情報の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、平成21年11月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『ベジタブルコスメ』の文字を普通に用いられる方法で書してなり、その構成中の『ベジタブル』の文字は『野菜』を意味する語として、『コスメ』の文字は『化粧品を意味するコスメティックの略語』として一般に親しまれているから、その構成全体として『野菜の化粧品』の意味合いを容易に認識し得るものであり、また、本願指定商品を取り扱う業界において野菜を原材料にした化粧品が製造、販売されている実情がある。」として、以下の(1)及び(2)のとおり判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標をその指定商品に使用するときには、これに接する需要者、取引者は「野菜を原材料にした化粧品」を理解するにとどまり、単に商品の品質を表示したものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標をその指定役務中「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用しても、これに接する需要者、取引者は「野菜を原材料にする化粧品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であると認識、理解し特別顕著なところはないから、何人かの業務にかかる役務であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審において通知した審尋

請求人に対して、平成23年10月24日付けで通知した審尋の内容は、別掲のとおりである。

4 当審の判断

(1)本願商標は、前記1のとおり「ベジタブルコスメ」の片仮名からなるものである。

そして、前記2の原査定の拒絶の理由(1)及び前記3の審尋のとおり、「ベジタブルコスメ」の文字(語)からなる本願商標は、これをその指定商品中「化粧品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該文字を「野菜を原料とする化粧品」であることを表したもの、すなわち商品の品質を表示したものと認識するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を有しないものというべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、「ベジタブルコスメ」の文字(語)は、一般的あるいは専門的な辞書類に掲載されておらず、取引上一般に使用されている語ではないから、需要者又は取引者に特定の意味合いを有する語として深く浸透しているとはいえず、何ら特定の観念を生じさせない造語よりなるものと判断されるのが自然である。また、本願商標は指定商品及び役務の品質及び質を想起あるいは暗示させることはあっても、直接的かつ具体的に表示するものではなく、審尋で示された「ベジタブルコスメ」の使用例も4件と少なく(うち、1件は請求人と実質的に同一人の使用)、いずれも品質表示としての使用例ではないから、本願商標は自他商品の識別標識としての機能を有する商標である旨主張している。

しかしながら、本願商標は、前記3の審尋で説示したとおり、その構成中の「ベジタブル」及び「コスメ」の文字(語)が、それぞれ「野菜」及び「コスメチックの略」を意味する文字(語)として我が国において親しまれているものであるから、「ベジタブルコスメ」と「野菜コスメ」とは、同義のものと認識されるとみるのが自然である。

そして、原査定及び審尋で示したとおり、本願の指定商品中「化粧品」について、「ベジタブルコスメ」や「野菜コスメ」の文字(語)が「野菜を原料とする化粧品」であることを表示するものとして使用されている事実からすれば、本願商標は、これをその指定商品中「化粧品」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「ベジタブルコスメ」の文字を「野菜を原料とする化粧品」であることを表示したもの、すなわち商品の品質を表示したものと認識するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を有しないものと判断するのが相当である。

イ また、請求人は、語尾に「コスメ」の文字(語)を含む商標の登録例をあげて本願商標が登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、登録出願に係る商標が登録されるか否かの判断は、査定時又は審決時における指定商品の取引の実情を考慮し個別具体的に判断されるべきものであって、「ベジタブルコスメ」及び「野菜コスメ」の文字が原査定及び審尋で示したとおり商品の品質を表示するものとして使用されている実情を考慮すれば、上述のとおり判断するのが相当である。

ウ 以上のとおりであるから、請求人の主張はいずれも採用することはできない。

(3)してみれば、「ベジタブルコスメ」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品中「化粧品」に使用しても、「野菜を原料とする化粧品」であることを表示したもの、すなわち商品の品質を表示したものと認識するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を有しないものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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