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結論

敗訴(請求棄却)

商標「タフ」の品質表示性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−24428(T2010−24428/J1))

審判番号
不服2010−24428(T2010−24428/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「タフ」
争点(論点)
「タフ」の品質表示性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2010−24428(T2010−24428/J1)・不服)は、本件商標「タフ」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「タフ」の品質表示性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「タフ」の文字を標準文字で表してなり、第19類「木製の建築材料,木製の床材,木材」を指定商品として、平成21年12月18日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同22年6月11日付け手続補正書により、第19類「木製の建築材料,木材」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『タフ』の文字を標準文字で表してなるが、指定商品との関係において、該文字が『頑強なこと』を意味する語として一般に親しまれた外来語であり、各種床材を取り扱う業界において商品の耐久性等を謳った記事等において広く用いられていること、また、商品の名称の一部にも普通に用いられていることが認められるから、本願商標をその指定商品中の『木製の床材』に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、その商品が『頑強なものであること』の意味合いを表示したものと理解するにすぎないというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質(内容)、効能を表したものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審においてした証拠調べ

当審において、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すべきものとする新たな証拠を発見したので、別掲のとおり、請求人に対し、平成23年6月21日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し意見を求めた。

4 証拠調べに対する請求人の意見の要点

請求人は、前記3の証拠調べ通知に対して、平成23年8月5日付け意見書を提出して、要旨以下の主張をし、証拠方法として、甲第20号証ないし甲第35号証を提出した。

国語辞典で、「じょうぶ」、「頑丈」なる語の意味合いとして最初に記載されているのは、「人」の健康や体力面を表す意味であって、常に「物」の品質を表す意味であるとはいえないから、日本で、「タフ」の語が、「丈夫な、強い」程の意味合いを有する語として、一般に広く知られているのは、「精神的な粘り強さ、心身の強さ」等「人」の精神面や体力面についてであって、本願商標に接した取引者・需要者が、常に本願商標を指定商品の品質の表示であると理解するとはいえない。

さらに、指定商品分野の使用例の記事では、「タフ」の語だけで、何がしかの商品の品質を直接的に伝えようとする記事はなく、また、表面硬度、耐久性、耐摩耗性、耐震性など、各記事で記述されている商品の品質は様々であって一貫性はないことからすれば、「タフ」の語は、特定の商品の品質を伝えるために一般に使用されているとはいえず、漠然とした「粘り強さ」程のイメージを表す語として使用されているにすぎない。

したがって、仮に、取引者・需要者が、本願商標から「丈夫な、強い」といった意味合いを連想したとしても、それはあくまで暗示であって直接的ではなく、商品の具体的な品質を需要者・取引者に認識させることはできない。

5 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「タフ」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、別掲の1のとおり、該語の元となる英語「tough」と同じく「丈夫な。強い。」の意味を有する語として知られているものであるが、請求人が提出した辞書(甲第23号証)においても、「タフ【tough】」は「頑丈なさま。」、「がんじょう【頑丈】」は「体が丈夫なさま。また、物の作りが堅牢なさま」と記載されているように、該語を使用する対象は特に限定されているものではない。

そして、「タフ」の語は、本願の指定商品を取り扱う業界においても、別掲の2に示すとおり、例えば、「表面にセラミック粒子をコーティングすることで、コルク特有の弾力性はそのままに高い強度・耐摩耗性を実現。一般住宅はもちろん、公共施設でもご利用いただけるタフ&ソフトなコルクタイルです。」(別掲の2(1)ウ)、「ストロングタイプはベタ芯構造ですので、厚みを抑えた上で非常に強度があり、公共施設等のシビアな使用環境においてタフな性能を発揮いたします。」(同エ)のように、「その商品が強く丈夫であること。」を意味するものとして、一般に使用されているといい得るものである。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、容易に「丈夫な。強い。」という、商品の品質を表示してなるものと認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標をその指定商品中、上記意味合いに照応する商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ず、また、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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