Trademark Appeal Case
称呼類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900329(T2011−900329/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5417000号商標(以下「本件商標」という。)は,「ラウンド」の片仮名文字を標準文字で表してなり,平成22年12月15日に登録出願,第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同23年5月24日に登録査定,同年6月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第5405032号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成21年4月21日に登録出願,第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同23年4月8日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,その構成文字に相応して「ラウンド」の称呼が生ずるものである。また,引用商標は,「Rapr」と「Round」の間に大きな中黒点が存在する構成になっているところ,「Rapr」は造語であり,「Round」の語は,英語の単語としては極めて平易な単語であって親しみ易い語であることから,簡易迅速を尊ぶ取引においては,印象・記憶に残り易く,しかも簡潔で親しみやすい「Round」の文字部分を要部として捉え,これより生ずる「ラウンド」の称呼をもって取引に当たるものとみるのが相当である。
したがって,本件商標と引用商標とは,「ラウンド」の称呼を同一にする類似の商標である。そして,引用商標の指定商品と本件商標の指定商品中の「医療用機械器具」とは抵触する関係にある。
よって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は,前記のとおり,「ラウンド」の片仮名文字を横書きしてなるものであるから,該構成文字に相応して「ラウンド」の称呼を生ずるものである。
一方,引用商標は,別掲に示したとおり,「Rapr」の欧文字と「Round」の欧文字との間に大きな黒丸を配した構成からなるものであるところ,該黒丸は,表されている状態やその大きさからみれば,中黒点とみるよりは,むしろ「o」の文字を図案化して表したものと把握され,全体として「RaproRound」なる商標として認識される場合も少なくないものとみるのが自然である。
しかして,「Round(ラウンド)」の語は,例えば,「ALLROUND(オールラウンド)」や「ONE ROUND(ワンラウンド)」,「Uruguay Round(ウルグアイラウンド)」などのように,他の語が「Round(ラウンド)」の語に冠せられて用いられた場合には,それらの語を全体として一連一体の語として理解されていることに照らしてみれば,「RaproRound」を表したものと理解される引用商標にあっても,その構成全体をもって,不可分一体の語として把握されるものとみるのが相当である。そして,これより生ずるものと認められる「ラプロラウンド」の称呼は,語呂も良く一気一連に称呼し得るものであって,他に,構成中の「Round」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば,引用商標は,全体として不可分一体の構成からなる造語を表したものと理解・認識されるものとみるのが自然であり,該構成文字全体に相応して「ラプロラウンド」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
してみれば,引用商標から「Round」の文字部分も独立して認識され,「ラウンド」の称呼をも生ずることを前提に,本件商標と引用商標とが該称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
そして,他に,本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は見出せない。
以上のとおり,本件商標と引用商標とは,称呼,外観及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
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