Trademark Appeal Case
造語の称呼類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900400(T2011−900400/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第5430482号商標(以下「本件商標」という。)は、「Dreamy rose(ドリーミーローズの香り)」の文字を横一列に書してなり、平成23年2月28日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同年7月14日に登録査定され、同年8月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、及び同第16号に該当すものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきであると申し立て、その理由の要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。
(1)引用商標
引用登録第5364410号商標(以下「引用商標」という。)は、「Dreaming Rose」の英文字と「ドリーミング ローズ」の片仮名とを上下二段に横書きした構成からなり、平成22年4月2日に登録出願、第3類「バラの香りを有する家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,バラの香りを有する洗濯用柔軟剤,バラの香りを有する洗濯用漂白剤,バラの香りを有するつや出し剤,バラの香りを有するせっけん類,バラの香りを有する歯磨き,バラの香りを有する化粧品,バラの香りを有する植物性天然香料,バラの香りを有する動物性天然香料,バラの香りを有する合成香料,バラの香りを有する調合香料,バラの香りを有する精油からなる食品香料,バラの香りを有する薫料」ほか、第5類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年10月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)申立て理由
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標から生じる「ドリーミーローズ」の称呼は、引用商標の英文字から生じる称呼の「ドリーミンローズ」又は、片仮名から生じる称呼の「ドリーミングローズ」と類似する。また、本件商標から生じる観念である「夢のようなバラ」は、引用商標から生じる観念である「夢見るバラ」と極めて近似するものであり、類似する。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼及び観念において類似する商標である。
さらに、本件商標と引用商標は、その指定商品も同一又は類似のものである。
イ 商標法第4条第1項第16号について
本件商標中に含まれる「rose」及び「ローズの香り」の文字は、その指定商品について使用され場合に、「バラの香りのする商品」であることを表示するものであり、係る商品以外の商品について本件商標が使用された場合に、これに接する需要者は商品の品質について誤認を生じるおそれがある。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「Dreamy rose(ドリーミーローズの香り)」の構成よりなるところ、英文字の「Dreamy rose」の部分と邦文字の「ドリーミーローズの香り」の部分からなると理解されるものである。
そして、「Dreamy rose」の英文字部分の構成は、同じ書体、同じ大きさの文字をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ドリーミーローズ」の称呼もよどみなく一連に称呼できるものであるから、「ドリーミーローズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じない一種の造語として認識されるものである。また、「ドリーミーローズの香り」の文字部分も同じ書体、同じ大きさの文字をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ドリーミーローズノカオリ」の称呼もやや冗長であるもののよどみなく一連に称呼できるものであるから、「ドリーミーローズノカオリ」の称呼生じ、特定の観念を生じない一種の造語として認識されるものである。
他方、引用商標は、前記のとおり「Dreaming Rose」と「ドリーミング ローズ」の文字よりなるところ、その各構成文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさの文字をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これらより生ずる「ドリーミングローズ」の称呼もよどみなく一連に称呼できるものである。そして、英語が我が国において親しまれているものであるとしても、我が国の取引者、需要者が殊更、該英文字から「グ」の音を発声せずに「ドリーミンローズ」の如き称呼をもって取引に資するということはできない。そうすると、引用商標は、「ドリーミングローズ」の称
呼を生じ、特定の観念を生じさせない一連の造語を表現したというべきものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、両商標は、外観構成において明確に相違しており、外観上相紛れるおそれはない。また、称呼においては、本件商標から生じる称呼が「ドリーミーローズ」又は「ドリーミーローズノカオリ」であるのに対し、引用商標から生じる称呼は「ドリーミングローズ」であるから、両者の称呼は中間において「ミー」と「ミング」の音の差異、また、「ドリーミーローズノカオリ」とは、これに加え「ノカオリ」の音の有無との相違があるから、その構成音あるいは構成音数において明らかな差異があり、これらを一連に称呼した場合には、全体としての音感が異なり、十分に聴別し得るものである。さらに、両商標は、観念について比較することができないものであるから、観念上相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたということはできない。
(2)商標法第4条第1項第16号について
前記のとおり、本件商標は、それぞれの構成各文字全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語と認められるものであり、かつ、特定のバラの種類や香料類を表すものでもないことから、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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