Trademark Appeal Case
「シルクソープ」の品質誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900375(T2011−900375/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5427299号商標(以下「本件商標」という。)は、「シルクソープ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成22年12月17日に登録出願され、第3類「せっけんの香りを有する洗濯用柔軟剤,せっけんの香りを有する洗濯用漂白剤,せっけんの香りを有する歯磨き,せっけんの香りを有する化粧品,せっけんの香りを有する芳香剤(身体用のものを除く。),せっけんの香りを有するその他の香料類」及び第5類「せっけんの香りを有する消臭剤,せっけんの香りを有する忌避剤,せっけんの香りを有する防虫剤,せっけんの香りを有する防臭剤(身体用のものを除く。),医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,せっけんの香りを有する防虫紙」を指定商品として、同23年7月8日に登録査定、同月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第23号証を提出した。
(1)本件商標は、片仮名で「シルクソープ」と横書きしてなるものである。
(2)しかるに、第3類に属する商品において「シルク」の語は、シルク抽出液やシルクフィブロイン等の「シルク」を原材料とした商品を表す語として普通に使用され、認識されている。また、本件商標の指定商品中、クリーム、ローション等の商品においては、「シルクを原材料とした商品」のことを「シルククリーム」、「シルクローション」等と称して普通に使用され、認識されている(甲1ないし23)。
(3)上記の事実から、本件商標は、これを本件商標の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「シルクを原材料としたソープ」、すなわち「シルクを原材料としたせっけん」であることを直感させるものであって、その商品の品質について誤認を生ずることは明白であり、商標法第4条第1項第16号の規定に該当するものである。
(4)以上の理由により、本件商標は、その指定商品中、第3類「全指定商品」について、登録の要件を具備しないものとして、その登録は取り消されるべきものと考える。
3 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「シルクソープ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔でまとまりよく一体的に表されているものである。そして、該文字から生じる「シルクソープ」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
ところで、本件登録異議の申立てに係る指定商品は、「せっけん類」に包含される商品を含まない「せっけんの香りを有する洗濯用柔軟剤,せっけんの香りを有する洗濯用漂白剤,せっけんの香りを有する歯磨き,せっけんの香りを有する化粧品,せっけんの香りを有する芳香剤(身体用のものを除く。),せっけんの香りを有するその他の香料類」であるところ、本件商標は、その構成中の「シルク」の片仮名が「絹、絹糸、絹織物」,同じく「ソープ」の片仮名が「せっけん」の意味をそれぞれ有する外来語としてよく知られているとしても、両語を一連に表したその構成全体からは、上記商品について、申立人が主張する「シルクを原材料としたソープ(せっけん)」を直感させるといえるものではなく、その構成全体をもって一体的に把握される特定の語義を有しない一種の造語からなるものであるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、その構成中に「ソープ」の文字を含んでなるものであるとしても、その登録異議の申立てに係る指定商品が「せっけん」であることを表示したものと認識させるということはなく、当該商品のいずれに使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれはないと判断するのが相当である。
なお、申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第18号証は、シルクが配合されている「化粧品」を、また、甲第19号証ないし甲第23号証は、シルクが配合された「せっけん」に「シルクソープ」の文字が使用されていることを示すものであって、本件商標をその登録異議の申立てに係る指定商品に使用したときに、該商品が「シルクを原材料としたソープ(せっけん)」であると商品の品質の誤認を生じさせることについて証するものではない。
他に、申立人の主張を認めるに足る証拠の提出はない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、第3類「せっけんの香りを有する洗濯用柔軟剤,せっけんの香りを有する洗濯用漂白剤,せっけんの香りを有する歯磨き,せっけんの香りを有する化粧品,せっけんの香りを有する芳香剤(身体用のものを除く。),せっけんの香りを有するその他の香料類」について、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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