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Trademark Appeal Case

複合商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−22909(T2011−22909/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第28類、第30類、第32類、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成22年10月14日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同23年5月31日付け手続補正書及び当審における同24年3月2日付け手続補正書により、最終的に、第28類「おもちゃ・人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具」、第30類「コーヒー及びココア,茶,調味料,菓子及びパン,穀物の加工品,即席菓子のもと,アイスクリームのもと」、第32類「ビール,清涼飲料・果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,サッカー興行の企画・運営又は開催,運動施設の提供,興行場の座席の手配,図書及び記録の供覧,当せん金付証票の発売」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(4)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2009790号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和59年2月21日に登録出願、現在、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものである。

(2)登録第3084064号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成4年9月30日に登録出願、現在、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務とするものである。

(3)登録第5314266号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成21年9月25日に登録出願、現在、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものである。

(4)登録第5382759号商標(以下、「引用商標4」という。)は、別掲5のとおりの構成よりなり、平成22年7月22日に登録出願、現在、第35類、第36類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務とするものである。

以下、引用商標1ないし4をまとめて「引用各商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり六角形の輪郭中に「SCS」及び「SPORTS CLUB SAGAMIHARA」の欧文字を白抜きで2段に横書きし、その下に金色の星を横一列に五つ表し、その下に、当該六角形の中心付近から底辺の方向にやや傾斜して伸びる帯状の直線を5本描き、当該金色の星の下、当該帯状の直線の中央の直線上に白色のボール状図形を頭に載せ左に首を向け、翼を左右に広げた金色の鳥を様式化して描いてなるものである。しかして、本願商標は、前記の欧文字や各図形の要素が、まとまりよく構成されてなるものである。

そうすると、本願商標は、単に文字と図形とを上下又は左右に単純に併記したような構成の商標とは異なり、文字部分と図形部分とが有機的な関連性を持つように構成されていることが優に認められ、全体として一種の紋章のように看取されるものである。

そして、その構成中の「SPORTS CLUB SAGAMIHARA」の欧文字は、スポーツに関する団体の名称と看取されるから、結局、本願商標は、当該団体の紋章(エンブレム)として看取されるものというのが自然である。

また、本願商標中の「SCS」が同じく白抜きで表された「SPORTS CLUB SAGAMIHARA」と2段に緊密な態様で横書きされていること、欧文字を3文字組み合わせて、正式な名称の略称として用いることもごく一般に行われていることからすれば、当該「SCS」は、「SPORTS CLUB SAGAMIHARA」の頭文字からなる略称として認識されるというのが相当である。

さらに、本願商標の図形部分は、それのみで本願の指定商品又は指定役務の出所識別標識としての機能を十二分に果たすものというべきである。

してみれば、本願商標の構成中「SCS」の欧文字のみが本願商標中で強く支配的な印象を与えるものということはできず、かつ、その他の構成部分が指定商品又は指定役務の出所識別標識としての機能を果たさないということもできないものである。

そうとすると、本願商標から、「SCS」の欧文字を抽出し、当該部分を引用各商標と比較して、本願商標と引用各商標との類否を判断することは、適切ではないというべきである。

したがって、本願商標は、その構成文字から「エスシーエススポーツクラブサガミハラ」の称呼を生じ、「スポーツクラブサガミハラという名称の団体」程の観念を生ずるものというのが相当である。

以上からすれば、本願商標より「エスシーエス」の称呼をも生ずることを前提として、本願商標と引用各商標とが称呼上類似するから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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