Trademark Appeal Case
品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2011−20168(T2011−20168/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「もち米牛」の文字を横書きしてなり、第29類「牛肉,牛肉製品,牛脂」及び第31類「牛」を指定商品として、平成22年8月2日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『もち米牛』の文字を書してなり、その指定商品との関係において『もち米を飼料に配合して育てた牛』程の意味合いを看取させるから、これをその指定商品中前記文字に照応する商品に使用しても、単に商品の品質を表示したにすぎず自他商品識別機能を果たし得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「もち米牛」の文字からなるものである。
ところで、畜産業界においては、肉質の改善を図るために工夫した飼料を家畜に与え、与える飼料の原料名を冠にして「オリーブ牛」「米豚」「いもぶた」などと称している事実がある。そして、原審で示したとおり、もち米を使った飼料を与えて牛を飼育することが行われており、そのように飼育した牛を「もち米牛」と称している事実もある。これらのことは、別掲の新聞記事やインターネットの記事からも裏付けられる。
また、家畜の銘柄(ブランド)は、肥育された家畜ばかりでなく、その食肉及びその食肉を原材料とする商品(肉製品)について、その品質などを表すものとして使用されている実情がある。
そうとすれば、「もち米牛」の文字(語)は、本願指定商品との関係において、その取引者、需要者が「もち米を使った飼料を与えて育てた牛」「もち米を使った飼料を与えて育てた牛の肉」又は「もち米を使った飼料を与えて育てた牛の肉を原材料とする商品」であることを表示したもの、すなわち商品の品質、原材料を表示したものと認識するにすぎないものと判断するのが相当である。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、上述のとおりの取引の実情からすれば、前記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
してみれば、「もち米牛」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品中「もち米を使った飼料を与えて育てた牛」「もち米を使った飼料を与えて育てた牛の肉」及び「もち米を使った飼料を与えて育てた牛の肉を原材料とする商品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は該文字を「もち米を使った飼料を与えて育てた牛」などの前記商品であることを表示したもの、すなわち商品の品質、原材料を表示したものと認識するにとどまるものといわなければならず、また、前記商品以外の商品に使用するときは、該商品が「もち米を使った飼料を与えて育てた牛」「もち米を使った飼料を与えて育てた牛の肉」又は「もち米を使った飼料を与えて育てた牛の肉を原材料とする商品」であるかのように商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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