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Trademark Appeal Case

「治す力」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−26681(T2011−26681/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「治す力」の漢字及び平仮名と「チカラ」の片仮名をルビのごとく「力」の文字の上段に書してなり、第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年2月16日に登録出願され、指定商品については、本件審判請求と同日付けの手続補正書により、第5類「医療用粘着テープ,医療用接着テープ,医療用粘着シート,医療用ドレッシング,医療用プラスター,創傷被覆材,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,眼帯,耳帯,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,粘着剤を塗布した包帯,包帯液,止血用パッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『治す力』の文字を普通に用いられる方法で書し、『力』の文字の上に『チカラ』の振り仮名を配してなるところ、これよりはその指定商品中の薬剤及び医療用粘着テープ,医療用接着テープ,医療用粘着シート等のいわゆる医療補助品等との関係では『病気やけがを治療する力(効能・能力)をもったもの』程の意味合いを比較的容易に認識させるものである。また、昨今、各種商品において商品の持つ機能、働きについて、その効能等をアピールするものとして『力』の語を組合せて『○○力(チカラ)』『○○の力(チカラ)』のように使用することが行われている実情もあるから、本願商標をその指定商品中、例えば『薬剤,医療用粘着テープ,医療用接着テープ,医療用粘着シート,医療用ドレッシング,医療用プラスター,創傷被覆材,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,眼帯,耳帯,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,粘着剤を塗布した包帯,包帯液,止血用パッド,歯科用材料,医療用腕環』等に使用するときは、これに接する、取引者、需要者は、上記の効能等を有する商品であることを認識させるに止まり、単に、商品の効能及び品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「治す力」の漢字及び平仮名と「チカラ」の片仮名をルビのごとく「力」の文字の上段に書してなるものであるところ、該片仮名は、「力」の文字の振り仮名と認識されるものであり、構成中の「治す」の文字は、「病気や怪我を治療する」の意味を有し、「力」の文字は、「能力、効能」の意味を有するものであるから、これらの文字を組み合わせた本願商標全体から、原審説示の如き意味合いを暗示させる場合があるとしても、これが、本願商標の指定商品との関係において、特定の商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に、認識、把握されるとはいい難いものである。

また、職権をもって調査するも、該文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。

そうすると、本願商標は、その構成文字全体をもって、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質等を表示するものとはいい得ず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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