結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−28226(T2010−28226/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおり「LP」の欧文字を横書きしてなり、第1類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成20年10月20日に登録出願され、同23年1月19日受付けの手続補正書をもって、第1類「被覆肥料」と補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、『LP』の欧文字2字を普通に用いられる態様で表示してなるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の種別、等級、規格等を表示するための極めて簡単で、かつ、ありふれた記号、符号の一類型にすぎないものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。また、本願商標がその指定商品に使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとは認められない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、別掲のとおり「LP」の欧文字を横書きしてなるものである。そして、ローマ文字2字は、商品の型式、品番等を表示するための記号、符号として一般に採択、使用されているから、かかる構成からなる本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第5号に該当するものと判断するのが相当である。
(1)請求人は、本願商標は、その指定商品「被覆肥料」について使用をされた結果、取引者、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識できるものになっているから、商標法第3条第2項の要件を具備している旨主張し、証拠方法として、参考資料1ないし参考資料37(枝番を含む。)及び甲第1号証ないし甲第19号証(枝番を含む。)を提出している。
(2)請求人提出の証拠及び同人の主張によれば、次の事実が認められる。
ア 請求人は、「LP」の文字からなる商標を付した商品「被覆肥料」(以下「本件商品」という。)を昭和55年に開発した。そして、本件商品の商業生産、販売を昭和56年から開始し、現在に至るまでの約30年間継続して生産、販売している(参考資料1ないし参考資料3、参考資料7、参考資料17−2及び甲第7号証、甲第10号証、甲第11号証、甲第13号証)。
イ 本件商品は、主に全国農業協同組合連合会(以下「全農」という。)を通じて、全国の農業を営む需要者に販売されており、該商品には、いわゆるJAマーク、全農マークが付されている(参考資料1ないし参考資料3及び甲第7号証、甲第10号証、甲第11号証、甲第17号証、甲第18号証)。
ウ 請求人の販売する「被覆肥料」には、「LP」シリーズと「ロング」シリーズがあるが、請求人は、本願指定商品である「被覆肥料」について、2007年度で61.4%(販売額:93億円)、2009年度で60%(販売額:104億円)の市場シェアを持っている(甲第19号証の5及び6)。
エ 全農を通じて販売する肥料には、肥料成分量や溶出期間などの必要事項を表示することが全農から要請されているため、請求人は該商品に「LP」の文字と「複合」の文字や数字など必要事項とを結合して表示していることから、「LP」の文字は、いわゆるシリーズ商標のごとく使用されている(参考資料1ないし参考資料3及び甲第5号証、甲第7号証、甲第10号証、甲第11号証)。
オ 「肥料便覧 第5版」(1997年(平成9年)11月30日 社団法人農山漁村文化協会発行)の94頁には、「1 被覆チッソ肥料(被覆尿素)」の項があり、「(1)LPコート」の見出しの下、その「製法・成分」「性質・効果」及び「使い方」について記載があり、末尾に「メーカー チッソ旭肥料」(請求人の旧名称)と記載されている。また、99頁には、「3 被覆複合肥料」の項があり、「(1)ロング」の見出しの下、「LP同様、被膜はポリオレフィン系樹脂で、・・・」の記載があり、末尾に「メーカー チッソ旭肥料」の記載がある(参考資料11)。
(3)当審における職権調査によっては、「LP」の文字を他者が本願指定商品に使用している事実は発見できなかった。
(4)請求人提出の証拠には、本願商標の態様と相違する商標が使用されているものもあるが、本願商標とそれらの商標は、いずれもその態様に特段特徴のない書体で表した「LP」の文字からなるものであるから、外観上同一視できるものといえる。
(5)前記(2)ないし(4)に、本願商標とともにJAマーク及び全農マークが付された商品の需要者は該商品を全農を通じて購入する者(及び全農)であることをあわせみれば、本願商標は、その補正後の指定商品「被覆肥料」について、請求人により使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る商品であることを認識することができるものとなっていると判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は商標法第3条第2項に該当するものというべきである。
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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