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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−4593(T2009−4593/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第7類「動力付き手持工具,レンチ」を指定商品として、2008年(平成20年)2月29日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成20年4月24日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、同年10月23日付け手続補正書によって、第7類「空気圧式手持ボルト締付工具」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第2146780号商標(以下「引用商標」という。)は、「FLIP」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年5月18日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年6月23日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、同21年1月15日に商標法第50条第1項の規定による商標登録の取消しの審判の請求があった結果、同年9月7日に指定商品中「動力式手持ボルト締付工具」についての登録を取り消す旨の審決の確定登録がされ、さらに、同23年11月2日に指定商品を第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第26類及び第28類に属する別掲2に記載のとおりとする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、文字の大きさ、向き及び位置を不揃いとするものの、その構成全体から欧文字「FLip」を表したものとして看取、把握され得るものと、欧文字を表す際に一般に用いられる書体の一であるサンセリフ体の一種と認識される書体をもって表された「GUN」の文字とを、英文等で合成度の浅い複合語を連結する際に用いる符号「−」(ハイフン)で結合してなるものであるところ、これらは、いずれも同じ赤色で彩色されているものの、該「FLip」の欧文字部分と「GUN」の欧文字部分とは、上記のとおり、その表示方法において著しい差異を有するものであり、また、前者が「フリップ」の読み及び「・・・をひょいと動かす。・・・をつめ[指]ではじく。」の意味を有する英語「flip」に通ずるものである一方、後者が「ガン」の読み及び「拳銃、ピストル」の意味を有する英語「gun」に通ずるものであって、その全体をもって直ちに特定の意味合いを表したものとして理解されるとはいい難いことをも併せ考慮すれば、両者の結びつきの程度は、さほど強いものではないというのが相当である。

ところで、本願の指定商品を含む商品「手持工具」を取り扱う業界においては、その用途や使用方法に応じて、様々な形状のものが製造、販売されているところ、そのような形状の中には、別掲3に示すとおり、作動部の下部にグリップ部を設け、その全体形状が拳銃やピストルに似た構造からなるものがあり、このような形状からなる商品であることを表示する語として、「ガンタイプ」や「ピストルタイプ(形)」の語が一般に用いられているというのが実情である。

以上を踏まえて本願商標をみるに、本願商標を構成する「FLip」の欧文字と「GUN」の欧文字とは「−」(ハイフン)を用いて結合されているものの、その結びつきの程度はさほど強いものではなく、また、該「GUN」の文字は、「拳銃、ピストル」の意味を有する英語として理解され得るものであるところ、本願の指定商品に係る商品分野においては、その形状表示として「ガンタイプ」の語が一般に用いられていることに照らせば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該「GUN」の文字が該「FLip」の文字とは別異の特徴のない書体をもって表されていることと相まって、該「GUN」の文字が商品形状(商品が拳銃(ピストル)に似た形状であること)を表したものと認識し、これを捨象して、特異な表示方法からなる「FLip」の文字に着目する場合も決して少なくないというのが相当である。

そうとすると、本願商標は、その構成文字全体に相応する「フリップガン」の称呼を生ずるほか、その構成中の「FLip」の文字に相応する「フリップ」の称呼をも生ずるものであり、また、該「FLip」の文字から「・・・をひょいと動かす。・・・をつめ[指]ではじく。」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、上記2のとおり、「FLIP」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、該欧文字は、「フリップ」の読み及び「・・・をひょいと動かす。・・・をつめ[指]ではじく。」の意味を有する英語「flip」を大文字で表したものとして認識されるものであるから、その構成文字に相応する「フリップ」の称呼を生じ、「・・・をひょいと動かす。・・・をつめ[指]ではじく。」の観念を生ずるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、外観において相違するものの、「フリップ」の称呼及び「・・・をひょいと動かす。・・・をつめ[指]ではじく。」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、互いに紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。

また、本願の指定商品は、その構造や用途に照らせば、引用商標の指定商品中の「金属加工機械器具」に含まれる商品「動力付き手持工具」の一種と認められるものである。

してみれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定商品と類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(4)請求人の主張について

請求人は、平成22年6月8日付けの回答書において、同月7日に引用商標の指定商品中の「金属加工機械器具」について商標法第50条第1項の規定による商標登録の取消しの審判の請求をしたことから、その審決が確定するまで本件審判の請求に係る審理を猶予願う旨主張しているが、引用商標に係る商標登録原簿の記載によれば、該審判の請求については、同23年5月9日に請求は成り立たない旨の審決がされ、その審決の確定登録が同年10月13日にされているものであり、ほかに本件審判の請求に係る審理を猶予すべき特段の事情も見いだし得ない。

(5)結語

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は、妥当であって、原査定を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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