結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2011−300389(T2011−300389/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第3037474号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月28日に登録出願、第42類「日本料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同7年4月28日に設定登録され、その後、同17年11月4日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の予告登録は、平成23年5月19日にされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、第42類「日本料理を主とする飲食物の提供」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれにも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定によって取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
ア 乙第1号証に示された商標の使用者
被請求人は、親会社である株式会社高島屋の柏店内に「四季菜」の名でコーナーを設け、日本料理を主とする飲食物の提供を行っていた旨主張している。
しかし、乙第1号証には、被請求人(商標権者)である株式会社アール・ティー・コーポレーションと「四季菜」の店舗名の使用者との関係を示す表示の存在は認められない。
したがって、乙第1号証によっては、被請求人が「四季菜」の店舗名の使用者であると認めることはできない。
イ 本件商標と乙第1号証に示された商標との対比
乙第1号証に示された商標と本件商標とは、「シキサイ」という共通の称呼を有することは認められるものの、乙第1号証に示された商標と高度にデザイン化してなる本件商標とが同一であると認めることはできない。
ウ 本件商標の指定役務と乙第1号証に示された商標の使用に係る役務との対比
本件商標の指定役務である「日本料理を主とする飲食物の提供」は、国際分類第9版対応類似商品・役務審査基準によれば、「うどん又はそばの提供、うなぎ料理の提供、すしの提供、てんぷら料理の提供、とんかつ料理の提供」であるとされている。これは、一般に料亭、割烹、小料理店としてその場で飲食をするための日本料理を主とする飲食物及びサービスを提供する役務であると理解される。
これに対して、乙第1号証に示された「四季菜」なる表示は、乙第1号証2頁にBIT館高島屋「食料品/イートイン生鮮食品/惣菜グローサリー」と書した文字と共に掲示された案内図に表示され、同3頁目の「レストラン&カフェINDEX」に「惣菜・寿司・弁当」の商品販売店群ブロックに所在するものとして示されている。
この乙第1号証では、「日本料理を主とする飲食物の提供」に該当する「うどん又はそばの提供、うなぎ料理の提供、すしの提供、てんぷら料理の提供、とんかつ料理の提供」は和食提供の店舗群のブロックに所在すると表示され、S館7階若しくは新館9、10階に所在するものと表示されている。
したがって、乙第1号証では、「四季菜」は、「惣菜・寿司・弁当」の商品販売店群ブロックに所在して、「惣菜・寿司・弁当」を販売するT館B1のコーナーとしては表示されていても、「日本料理を主とする飲食物の提供」を行う店舗としては表示されていない。商品販売店群ブロックに所在するコーナーの中では、唯一寿司の「寿司岩」のみが「日本料理を主とする飲食物の提供」に該当する「すしの提供」を行うものとして和食提供の店舗群のブロックにも所在すると重複して表示され両ブロックで、T館B1に所在すると表示されている。これは、寿司を商品として販売するのみならず、「日本料理を主とする飲食物の提供」としてすしの提供を行う場合には、和食提供の店舗群のブロックにも所在すると重複して表示されていることを示している。
以上のことから、乙第1号証によっては、「四季菜」は、商品である「惣菜」を販売するコーナーであるということを認めることはできても、本件商標の指定役務である「日本料理を主とする飲食物の提供」を行う店舗の表示であると認めることはできない。
甲第1号証は、被請求人である株式会社アール・ティー・コーポレーションの2010年10月14日時点のホームページであり、2頁の記載の最下行には「惣菜四季菜・柏タカシマヤBIF」なる表示が存在する。この甲第1号証における被請求人の表示及び乙第1号証に関する被請求人の主張からすると、被請求人である株式会社アール・ティー・コーポレーションが現に株式会社高島屋の柏店内に「四季菜」の名でコーナーを設けていたのだとしても、そのコーナーでは「日本料理を主とする飲食物の提供」を行っていたのではなく、単に「惣菜」の販売を行っていたにすぎないことは明白である。
エ 以上のとおり、乙第1号証に示された「四季菜」という表示をもって、本件商標の使用事実を証明する証拠とすることはできず、乙第1号証によっては本件商標を使用していることは立証されていない。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証を提出した。
被請求人は、親会社である株式会社高島屋の柏店内に「四季菜」の名でコーナーを設け、日本料理を主とする飲食物の提供を行っていた。店舗の場所等は、2010年12月10日現在の情報を掲載して頒布していた柏高島屋の全館案内のパンフレット(乙第1号証)に掲載しているとおりである。ここで、日本料理を主とする飲食物の提供を行ない、相応の売上げとなっている。
以上のとおり、本件商標の商標権者である被請求人は、本件審判の請求前3年以内に、本件取消請求に係る「日本料理を主とする飲食物の提供」について本件商標を使用していたものである。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当するものではない。
被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、親会社である株式会社高島屋の柏店内に「四季菜」の名でコーナーを設け、日本料理を主とする飲食物の提供を行っていた旨主張して乙第1号証を提出している。
(1)被請求人の提出に係る乙第1号証をみるに、以下のことがいえる。
ア 乙第1号証は、全24頁(表紙及び裏表紙を含む。)からなる小冊子状の「柏高島屋ステーションモールの全館案内(FLOOR GUIDE)」(以下「全館案内」という。)と認められるものであり、表紙の下部には「こちらのフロアガイドは2010.12.10現在の情報を掲載しております。」と記載されており、その裏表紙には、柏高島屋店のS館、T館及び新館なる建物の配置を示す地図が示されている。
イ 全館案内の12頁及び13頁には、新館及びT館の各階の内部配置が示された複数の案内図が記載されているところ、T館高島屋のB1の「食料品/イートイン生鮮食品/惣菜グローサリー」と表示された案内図には、多くの店舗名と共に「四季菜」の名称の店舗が表示されている一方、「新館 専門店レストラン」と表示された案内図には、同名称の店舗は見当たらない。
ウ 全館案内の17頁ないし23頁には、「専門店INDEX」、「柏高島屋INDEX(T館 高島屋/S館 高島屋TX)」及び「レストラン&カフェINDEX」と称する各一覧表の記載があるところ、これらには、該当する店舗群に属する各店舗名が、それぞれブロック分けされて表示され、各店舗がどの建物の何階にあるかを示す表示が記載されており、該「柏高島屋INDEX(T館 高島屋/S館 高島屋TX)」(20頁ないし22頁左表)には、「和菓子」、「惣菜・寿司・弁当」、「佃煮・漬物」等の商品販売店群の各店舗名、該「レストラン&カフェINDEX」(22頁右表及び23頁)には、「和食」、「洋食」、「喫茶・ファーストフード」等の飲食店の店舗群の各店舗名の記載がある。
また、該一覧表においては、例えば、「寿司岩」や「とんかつ和幸」のように、寿司やとんかつを商品として販売するのみならず、寿司やとんかつ等の料理の提供を行っている場合には、「総菜・寿司・弁当」の店舗群のブロックと「和食」提供の店舗群のブロックの両方に重複して表示されている。
しかして、「四季菜」なる名称の店舗は、「柏高島屋INDEX(T館 高島屋/S館 高島屋TX)」中の「総菜・寿司・弁当」の店舗群のブロックに所在するものとして、T館B1に配置されていることは表示されているが、「レストラン&カフェINDEX」中の「日本料理を主とする飲食物の提供」に該当する「うどん又はそば、うなぎ、すし、てんぷら、とんかつ」等の料理の提供を行っている店舗が表示されている「和食」の店舗群のブロックには表示されていない。
(2)請求人の提出に係る甲第1号証(商標権者である株式会社アール・ティー・コーポレーションの2010年10月14日時点のホームページ)によれば、「全国に拡がるアール・ティー・コーポレーションのお店」が紹介されており、その中には、「レストラン」として「そば処 萱場」や「うなぎ 野田岩」等の「日本料理を主とする飲食物の提供」を行う店舗の紹介もされているが、「四季菜」なる名称をもって「日本料理を主とする飲食物の提供」を行っている店舗は見当たらず、「四季菜」については、「グルメ惣菜」の欄に「惣菜 四季菜 柏タカシマヤB1F」と記載されていることが認められる。
(3)上記(1)及び(2)を総合してみれば、被請求人が柏高島屋に出店している「四季菜」なる名称の店舗は、「惣菜」なる商品を販売する店舗であるとはいえても、「日本料理を主とする飲食物の提供」を行う店舗であるとは認められない。
してみれば、被請求人が店舗の名称として使用している「四季菜」なる商標が本件商標と社会通念上同一の商標と認め得るものであるとしても、乙第1号証をもってしては、被請求人は、「四季菜」なる商標を本件商標の指定役務である「日本料理を主とする飲食物の提供」について使用していたものとは認められない。
そして、ほかに本件商標が取消請求に係る指定役務である「日本料理を主とする飲食物の提供」について使用されていたことを認めるに足る証拠は提出されていない。
(4)以上のとおり、被請求人の答弁の全趣旨及び乙第1号証を総合的に判断しても、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務である「日本料理を主とする飲食物の提供」について、本件商標の使用をしていたことを証明したものとは認められない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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