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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の成否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2011−300152(T2011−300152/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4585132号商標(以下「本件商標」という。)は、「ネクストジェン」の片仮名を標準文字で表してなり、平成13年3月16日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品」のほか、第9類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同14年7月12日に設定登録されたものである。

そして、本件審判の請求の登録は、平成23年3月2日にされたものである。

第2 請求人の主張の要点

1 請求の趣旨

請求人は、本件商標の指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。

2 請求の理由

本件商標は、その指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかにより当該商品に使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証(枝番号を含む。)を提出した。

1 本件商標の使用状況

商標法施行規則別表によれば、「電子応用機械器具及びその部品」には、電子計算機用プログラムが含まれるところ、以下のとおり、被請求人は、本件商標を電子計算機用プログラムに使用している。

(1)乙第1号証は、記載内容を平成22年7月30日現在とする通信事業者網や企業の社内網内に設置されたサーバーに使用される「NX−C3000」というインストール型の「電子計算機用プログラム」について説明するための提案資料(パンフレット)であり、これに記載された「録音の仕組み」、「ネットワーク構成例と導入事例」及び「NX−C3000 動作条件」から、「NX−C3000」がインストール型の「電子計算機用プログラム」であることは明らかである(「汎用IAサーバにて動作可」)。

また、「ネクストジェンNX−C3000」のように本件商標が使用されている(6行目)。

(2)乙第2号証は、平成21年8月11日付けの上記「NX−C3000」というインストール型の「電子計算機用プログラム」を紹介するためのリリースであり、本件商標が「NX−C3000」という商品に関して付されて記載されている(1行目、3行目、16行目等)。

(3)乙第3号証は、平成20年8月20日に山崎情報産業株式会社に対して、「WEB電話帳」というインストール型の「電子計算機用プログラム」(ソフトウエア)を含む商品である「ネクストジェン電話システム」について説明するために作成した説明資料(パワーポイント)であり、これに記載された「3:システムコンポーネント機能概要」から、「WEB電話帳」というインストール型の「電子計算機用プログラム」(ソフトウエア)を含む商品であることが明らかである。

また、「ネクストジェン電話システム」として、本件商標が「電話システム」に関して付されている(2行目)。

(4)乙第4号証は、乙第3号証と同様に、平成20年8月8日にNSK株式会社に対して、「ネクストジェン電話システム」について説明するために作成した説明資料(パワーポイント)である。

(5)乙第5号証は、乙第3号証と同様に、平成20年7月31日付けの「ネクストジエン電話システム」について説明するために作成した説明資料(パワーポイント)である。

(6)乙第6号証の1は、被請求人がフュージョン・コミュニケーションズ株式会社より受領した「Nextgenアプリケーション」というインストール型の「電子計算機用プログラム」の保守に関する平成21年5月28日付けの注文書である。

そして、品名の「Nextgenアプリケーション」とは、複数の「電子計算機用プログラム」(アプリケーション)を総称して呼称しているものであり、これに「Nextgen」という商標が付されている(乙第6号証表中12行から18行)。

乙第6号証の2及び3は、平成15年10月22日及び平成15年8月13日に、被請求人がフュージョン・コミュニケーションズ株式会社と締結したソフトウェアプロダクトの使用許諾契約であり、乙第6号証の3における「ネクストジェンアプリケーション」とは、「指定機械」ないし「指定オペレーティングシステム」上で動作する「電子計算機用プログラム」であることは明らかである。

(7)乙第7号証は、記載内容を平成23年1月現在とする「NX−C6000」というインストール型の「電子計算機用プログラム」について説明するための提案資料(パンフレット)であり、これに掲載された「動作条件」の「汎用IAサーバにて動作します。」とあるように、一定条件のサーバー上で動作するインストール型の「電子計算機用プログラム」である。

また、これには「Nextgen」という商標が「NX−C6000」という商品に関して付されている(「ネットワーク構成例」)。

(8)乙第8号証は、上記「NX−C6000」というインストール型の「電子計算機用プログラム」を紹介するためのリリースであり、これに「ネクストジェン」という本件商標が「NX−C6000」という商品に関して付されている(1行目、3行目等)。

(9)乙第9号証は、平成20年9月16日に作成されたテプコシステムズ株式会社に対する「プロキシマシリーズ」というインストール型の「電子計算機用プログラム」について説明するための提案資料(パワーポイント)である。作成日付は、乙第9号証(3頁)のとおりである。「ネクストジェン プロキシマシリーズ」はソフトウェア及びハードウェアからなるSIPサーバシステムである(「システム構成」)。「WEB電話帳 ※ソフトのみ提供可」とあるとおり、ハードウェアにソフトウェアをインストールして提供するものであることがわかる。

また、「ネクストジェン」という本件商標が「プロキシマシリーズ」という「商品」に関して付されている(2行目及び4行目)。

2 むすび

以上のとおり、「ネクストジェン」という標章などが電子計算機用プログラムである商品に係る提案資料(パンフレット)、製品を紹介するためのリリース及び取引書類に使用されており、これらはまさに広告に標章を付して展示、頒布しているといえる。

したがって、本件商標は、その指定商品中の「電子応用機械器具及びその部品」に使用されている。

第4 請求人の弁駁

請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

第5 当審の判断

1 被請求人の主張及び乙第1号証ないし乙第4号証によれば、次の事実が認められる。

(1)NX−C3000通話録音サーバー(インストール型の電子計算機用プログラム)について

ア 乙第1号証は、「NX−C3000/通話録音サーバー」を表題とするパンフレットであり、その「概要」の項には、「ネクストジェンNX−C3000は、通話を任意のデータセンターに集約して録音するIPネットワーク型通話録音システムです。」との記載、同じく、「録音の仕組み」の項には、「NX−C3000」を含むシステム概念図が表されている。

また、「NX−C3000動作条件」の項には、「OS」として「Red Hat Enterprise Linux 5 Server」の記載、「CPU」として「クアドコア インテル Xeonプロセッサ X5460 3.16GHz」の記載、「メモリ」として「4GB〜」の記載等と共に、「※汎用IAサーバーにて動作可」との記載がされている。

そして、該パンフレット裏面下段には、本件商標権者の名称並びに住所や電話番号等の連絡先の表示があり、さらに、「このパンフレットの記載内容は2010年7月30日現在のものです。」との記載がされている。

イ 乙第2号証は、「報道関係各位」にあてた平成21年8月11日付けの本件商標権者による「ネクストジェン、通話録音サーバー『NX−C3000』を販売開始\〜マルチテナント、大容量に対応した国内初のキャリアグレード通話録音ソリューションを実現〜」を表題とするプレスリリースとするものであり、「ネクストジェンがこのたび販売を開始するNX−3000は、サービス提供事業者による利用に耐える柔軟性と拡張性を備えた、国内初のキャリアグレードIPネットワーク型通話録音システムです。」の記載と共に、「NX−C3000」の特長やシステム構成イメージ図等の記載がされている。

(2)ネクストジェン電話システム(「WEB電話帳」というインストール型の電子計算機用プログラム)について

乙第3号証は、「ネクストジェン電話システムのご提案内容」を表題とし、「山崎情報産業株式会社」を対象とする、2008年(平成20年)8月20日付けの説明資料(パワーポイント)であり、乙第4号証は、「ネクストジェン電話システムのご案内」を表題とし、「NSK株式会社」を対象とする、2008年(平成20年)8月8日付けの説明資料(パワーポイント)であって、いずれも本件商標権者が「ネクストジェン電話システム」についてのプレゼンテーションに使用したものと推認できるところ、その2ないし3葉目には、「システム構成概要」の項に、「WEB電話帳」の表示と共に「SIPアプリケーション」の記載があり、また、「システムコンポーネント機能概要」の項の表中に、コンポーネントとしての「WEB電話帳」の提供機能として、「インターネット及びイントラネット経由にて、PC、Dual携帯、Wi−Fi携帯のブラウザから参照し、クリックによって通話接続を起動することが可能です。」の記載、同じく、プラットフォーム・製品として、「ソウトウェアのご提供」との記載等がされている。

2 上記1で認定した事実よりすれば、乙第1号証ないし乙第4号証は、いずれも本件商標権者により作成されたものであり、乙第1号証の「このパンフレットの記載内容は2010年7月30日現在のものです。」との記載、乙第2号証のプレスリリースの日付(平成21年8月11日)、乙第3号証の「2008年8月20日」及び乙第4号証の「2008年8月8日」の記載からして、これらは、本件審判の請求の登録前3年以内(平成20年(2008年)年3月2日ないし平成23年(2011年)年3月1日)に、日本国内において、本件商標権者により使用されたものと推認できるものである。

次に、使用商標についてみると、「ネクストジェンNX−C3000」や「ネクストジェン電話システム」との表示は、前者の「NX−C3000」の部分は、商品の型番や規格等を表す記号、符号として理解され得るものであり、また、後者の「電話システム」の部分は、文字どおりに、電話に係る系統的なものであることを表すものであって、該システムに含まれる商品についての統括な使用といえるものであるから、これらを捨象した「ネクストジェン」の文字部分が自他商品の識別力を有しているものと看取される場合も少なくないといえるものである。

そうとすると、上記使用商標は、全体として把握される場合のほかに、その要部が該「ネクストジェン」の文字部分にあると認められるから、本件商標と社会通念上同一の商標が使用されたとみて何ら差し支えないものである。

そして、使用商品についてみるに、「ネクストジェンNX−C3000」に係る「通話を任意のデータセンターに集約して録音するIPネットワーク型通話録音システムです。」との記載やその動作条件に関する記載、「ネクストジェン電話システム」に係る「システム概要」及び「システムコンポーネント機能概要」の説明における「WEB電話帳」(SIPアプリケーション)の提供機能及びプラットフォーム・製品としての位置付けに関する記載等に照らせば、これらは、少なくとも本件審判の請求に係る第9類「電子応用機械器具及びその部品」の範疇に属する商品「電子計算機用プログラム」について使用をしているというのが相当である。

3 むすび

上記2によれば、本件商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、その請求に係る指定商品である第9類「電子応用機械器具及びその部品」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用したというべきである。

したがって、本件商標の登録は、本件審判の請求に係る指定商品について、商標法第50条第1項の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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