1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第12類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年9月24日に登録出願されたものであり、指定商品については、原審における同23年7月14日及び当審における同24年1月10日付、手続補正書により、最終的に、第12類「自動車用の部品,自動車の懸架ばね用コイルスプリング,自動車用懸架ばね,自動車の懸架装置用ダンパー,自動車用懸架装置のショックアブソーバー,自動車用の空気ポンプ,自動車の懸架装置用部品,懸架装置・シャーシを支持するための自動車用部品,自動車用スタビライザーバー,自動車用トーションバー,乗物用アンチロールバー,自動車用ステアリング装置,自動車のホーイルアライメント調整用部品,ホイール,ポリウレタン製ブッシュ(自動車用懸架装置の部品),車高・減衰力などの調整機能を有する自動車用懸架装置,その他の自動車並びにその部品及び付属品,陸上の乗物用の機械要素」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり、認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第6条第1項及び同第2項について
本願の指定商品中には、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品が含まれているため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることができない。
したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項に規定する要件を具備しない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、以下の登録商標と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第675683号商標は、「RANGER」の文字を横書きしてなり、昭和38年12月18日に登録出願、同40年5月15日に設定登録され、その後、第9類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
イ 登録第3171916号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年6月15日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同8年6月28日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び同第2項について
本願の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、その内容及び範囲が明確で、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定したものになったと認められる。
したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、その構成中の一文字目は「R」の欧文字をデザイン化したものと容易に認識し得るものであり、赤色と黒色で着色されているものの、本願商標の構成全体として、まとまりよく一体的に表されているものであって、その構成文字全体から生じる「レッドレンジャー」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標は、たとえ、その構成中の「RED」の文字が「赤」を意味する平易な英語であるとしても、かかる構成においては、「RED」及び「RANGER」の文字を結合したものと認識されるというよりは、むしろ「REDRANGER」の文字全体をもって、一体のものと認識されるとみるのが自然である。
また、本願商標は、これに接する取引者、需要者が、殊更「RED」の文字を捨象し、「RANGER」の文字部分のみをもって取引に資するとみなければならない事情も見いだせない。
そうとすれば、本願商標は、「REDRANGER」の文字が、構成全体として一体不可分の造語として認識されるものといわなければならない。
してみれば、本願商標の構成中「RANGER」の文字部分を分離・抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが類似するとした原査定の判断は、妥当なものとはいえない。
さらに、本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願が商標法第6条第1項及び同第2項に規定する要件を具備しないものとし、また、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。