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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号・第4条第1項第16号「造語商標の全体認識」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−472(T2012−472/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−472(T2012−472/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語商標の全体認識
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第16号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−472(T2012−472/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第16号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語商標の全体認識」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成23年1月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、その構成中にフランス北西部のマンシュ県北部にある港湾都市を看取させる「シェルブ−ル」「cherbourg」の各文字を有してなるものであるから、これをその指定商品中、前記文字に照応する商品、例えば「フランス製の菓子・パン」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は、登録第2435110号商標、登録第4707873号商標及び登録第4715652号商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

ア)登録第第2435110号商標は、「Bijoux Chocolates」(「e」の上には、アクサングラーヴが付されている。)の欧文字と「ビジューショコラテ」の片仮名を上下2段に書してなり、平成元年6月7日に登録出願、第30類の商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年7月31日に設定登録され、その後、同14年2月19日に商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、同15年2月26日に第30類「チョコレート及びチョコレートを使用した菓子及びパン」とする指定商品の書換登録がされたものである。

イ)登録第第4707873号商標は、「Bijoux chocolates」(「e」の上には、アクサンテギュが付されている。)、平成15年2月19日に登録出願、第30類「チョコレート,チョコレートを使用した菓子及びパン」を指定商品として、同年9月5日に設定登録されたものである。

ウ)登録第第4715652号商標は、「Bijoux」の欧文字と「ビジュー」の片仮名を上下2段に書してなり、平成15年2月19日に登録出願、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、同年10月3日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第16号について

本願商標は、別掲のとおり、「ビジュドシェルブール」の片仮名と「Bijoux de cherbourg」の欧文字を2段に書してなるところ、構成中の「Bijoux」の文字は「宝石」の意味を有し、「de」の文字は「〜の」の意味を有し、そして、「cherbourg」の文字は、フランス北西部の都市を表す語であるから、本願商標は、全体として「シェルブールの宝石」の意味合いを有するものであり、たとえ、その構成中の「シェルブール」及び「cherbourg」の文字が、フランスの地名のひとつであるとしても、「ビジュド」「Bijoux de」の文字と結合され、まとまりよく表された本願商標の構成においては、該文字部分が商品の品質(産地、販売地)を表示するものとして直ちに認識されるとはいい難く、むしろ、全体をもって一つの商標として認識されるというべきであるから、一体不可分の造語を表したものとして認識し、把握されるとみるのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定商品中のいずれの商品に使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれはない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、「ビジュドシェルブール」の片仮名と「Bijoux de cherbourg」の欧文字を2段に書してなるところ、上段の片仮名は、下段の欧文字の読みを特定したものと無理なく理解できるものであるから、該片仮名部分より生ずる称呼が、本願商標から生ずる自然な称呼とみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、その構成文字に相応して「ビジュドシェルブール」の称呼のみを生ずるものであって、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標は、まとまりよく表された構成全体をもって一つの商標として認識され、一体不可分の造語を表したとみるのが相当であり、これに接する取引者、需要者は、殊更に「ドシェルブール」及び「de cherbourg」文字部分を捨象して、「ビジュ」「Bijoux」の文字部分のみをもって取引に資するとみるべき特段の事情も見いだし得ない。

してみれば、本願商標より「ビジュ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが類似するとした原査定は、妥当ではない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第16号及び同第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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