sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼・外観類似性の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−22953(T2011−22953/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「プラズマ滅菌用化合物の濃度測定装置,その他の測定機械器具,実験室用プラズマ滅菌装置,その他の実験室用滅菌装置,その他の理化学機械器具,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第10類「医療用プラズマ滅菌装置,その他の医療用滅菌装置,その他の医療用機械器具」を指定商品とし、平成22年9月16日に登録出願された商願2010−73088に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同23年3月30日に登録出願されたものである。

その後、指定商品については、当審における平成23年12月7日付けの手続補正書により、第9類「プラズマ滅菌用化合物の濃度測定装置,実験室用プラズマ滅菌装置,その他の実験室用滅菌装置,電気磁気測定器,電気通信機械器具」及び第10類「医療用プラズマ滅菌装置,その他の医療用滅菌装置」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第4488202号商標(以下「引用商標1」という。)及び国際登録第859897号商標(以下「引用商標2」という。)と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

なお、引用商標2は、別掲2のとおりの構成からなり、2005年(平成17年)1月5日に国際商標登録出願、第9類「Apparatus for detection of tissue and/or cell based samples and scientific apparatus for high speed cell and/or bead sorting and analysis; analysis apparatus for laboratory use; measuring apparatus, not for medical use.」及び第10類「Diagnostic apparatus and instruments for medical use, including apparatus for staining of tissue or cell based samples for diagnostic or medical use; apparatus for detection of tissue or cell based samples and apparatus for high speed cell and/or bead sorting and analysis, all for medical purposes; medical analysis and medical measuring apparatus.」並びに第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として、平成22年4月30日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1との関係について

引用商標1の商標権は、その商標登録原簿の記載によれば、平成23年7月6日に存続期間の満了により消滅し、同24年3月28日にその抹消の登録がされているものである。

したがって、本願を拒絶した原査定の引用商標1に係る拒絶の理由は、解消した。

(2)本願商標と引用商標2との関係について

ア 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その左端に位置するものは、外形的特徴に照らせば、看者をして、欧文字の「S」を図案化したものとして理解される場合も少なくないというのが相当であるから、本願商標は、「SAIAN」の欧文字からなり、かつ、その語頭の「S」の欧文字を図案化してなるものといえる。

また、「SAIAN」の欧文字についてみるに、該文字は、辞書等に掲載されていない語であることから、看者をして、特定の読み及び観念を有することのない一種の造語からなるものとして看取、理解し、我が国において親しまれた外国語である英語の読み又はローマ字の読みに倣って発音する場合も決して少なくないというのが相当である。

そうすると、該文字は、「サイアン」と発音されるというのが自然であるから、「SAIAN」の欧文字からなる本願商標は、その構成文字に相応する「サイアン」の称呼を生ずるものであり、また、特定の意味を有することのない造語として看取、理解されるものであるから、特定の観念を生ずることのないものである。

イ 引用商標2

引用商標2は、別掲2のとおり、「CyAn」の欧文字を横書きで表してなるところ、これと文字綴りを同じくする「cyan」についてみれば、英語の辞書類においては、「サイアン」の読み及び「青緑色,シアン(赤の補色)」の意味を有する語としての掲載例がある一方、日本語の辞書類においては、「シアン[cyan]」の見出し語の下、「水銀・銀・金などのシアン化物を赤熱すると生ずる無色の気体。青素。澄んだ青緑色。カラー写真・絵具・印刷インクなどの三原色の一つで、赤の補色。」等の意味を有するものとしての掲載例があるものである。

そうすると、「CyAn」の欧文字からなる引用商標2は、これに接する

者として、上記読み及び意味を有する成語を表したものとして認識する場合

も少なくないとみるのが相当であり、これより、「サイアン」又は「シアン」の称呼を生じ、「(澄んだ)青緑色」ほどの観念を生ずるものといい得るものである。

ウ 本願商標と引用商標2との類否について

(ア)外観

本願商標と引用商標2とは、それぞれ別掲1及び2のとおりの構成からなるところ、両者は、その文字構成において、明かな差異を有するものであるから、外観上、容易に区別し得るものである。

(イ)称呼

本願商標から生ずる「サイアン」の称呼と引用商標2から生ずる「サイアン」又は「シアン」の称呼とを比較するに、まず、「サイアン」の称呼においては、両者は、称呼を同一とするものである一方、「サイアン」と「シアン」との比較においては、称呼における識別上重要な要素を占める語頭部において「サイ」の音と「シ」の音という明らかな差異を有するものであるから、これがそれぞれ4音と3音という短い音構成からなる両者の称呼全体に与える影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、相紛れるおそれのないものである。

(ウ)観念

本願商標は、特定の観念を生ずることのないものであるのに対し、引用商標2は、「(澄んだ)青緑色」の観念を生じるものであるから、観念上、両者が紛れるおそれはない。

(エ)小括

以上のとおり、本願商標と引用商標2とは、外観及び観念において、相紛れるおそれのないものであり、称呼においても、後者から「サイアン」の称呼を生ずるとした場合にのみ、称呼を同一とするものであるから、その称呼を同一とする場合があることをもって、両商標が相紛れるおそれがあるということはできず、そのほかに、両商標をその指定商品について使用した場合、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあると認めるに足る特段の事情も見いだせない。

してみれば、本願商標と引用商標2とは、互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(3)まとめ

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。