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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の使用要件

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2011−300422(T2011−300422/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4565210号商標の指定商品及び指定役務中、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4565210号商標(以下「本件商標」という。)は、「CSW」の欧文字を標準文字で表してなり、平成13年1月18日に登録出願、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第41類「運動施設の提供」を指定商品及び指定役務として、同14年5月10日に設定登録されたものであり、その指定商品及び指定役務中、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について一部放棄(平成24年3月19日受付)がなされているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

2 答弁に対する弁駁

(1)乙第1号証には、「コア・ストレッチ・ウォーキング」という歩行方法あるいは歩行理論の略称として「CSW」なる表示が記載されている。同様に、乙第2号証には、「コアストレッチウォーキング」という歩行方法あるいは歩行理論の略称として「CSW」なる表示が記載されている。しかし、乙第1号証及び乙第2号証のいずれにも、本件商標は、その指定商品との具体的関係において使用されていない。

また、乙第3号証及び乙第4号証には、「CSW」なる表示の記載はない。

(2)以上から、被請求人が提出したいずれの乙各号証も、本件商標がその指定商品との具体的関係において使用されたことを示すものではない。

したがって、本件商標がその指定商品に使用された証拠はないから、本件商標は、本件審判請求に係る商品について、取り消されるべきである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(審決注:平成24年3月2日付け口頭審理陳述要領書に添付の平成14年5月10日付け通常使用権許諾書を乙第5号証とした。)を提出した。

なお、被請求人は、平成24年3月23日に開廷した口頭審理に出頭しなかった。

1 理由

(1)乙第1号証(産経新聞 平成11年4月10日発行)に見られるように、「CSW」は既に1999年には「コア・ストレッチ・ウオーキング」の略称として使用されていた。

(2)被請求人は、平成23年5月2日から平成20年5月3日までの3年間に、複数の場所で講演会や指導者養成講座を開催し、「認知動作型トレーニング」として、マシントレーニング、大腰筋体操、コアストレッチウォーキング(CSW)の3点について、乙第2号証にみられるようなパワーポイントを用いて講演や講義を行ってきた。

例えば、静岡県総合健康センターでは、毎年「スポーツウェルネス指導者」の養成、及び「スキルアップ研修会」を実施しており、その際に必ず「コアストレッチウォーキング(CSW)」の講習が行われている。最近では平成23年2月7日、平成22年3月6日(磐田市)、5月22日(掛川市)、平成21年2月14、15日(磐田市)、4月13日(三島市)、そのほか柏市で十坪ジム指導者講習会が平成20年9月18、19日に開催されている。静岡産業大学では、「認知動作型トレーニング」の授業があり「コアストレッチウォーキング(CSW)」が用いられている。

(3)また、コアストレッチウォーキング(CSW)について、例えば、乙第3号証にみられるように「すこやか大陸」43号2009年に掲載され、インターネットで継続して閲覧することができる。

(4)乙第4号証にみられるようにコアストレッチウォーキング(CSW)理論を採り入れた歩き方をASICSのフィットネス&スポーツ製品に採用していることを、インターネットで継続して閲覧することができる。前記理論を採り入れた商標「CSW」の商品の商標権はASICSに通常使用権を許諾している。

2 まとめ

以上、本件商標は、その指定商品に使用されているものであるから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるものではない。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出した乙各号証は、以下のとおりである。

(1)乙第1号証について

乙第1号証は、平成11年4月10日付けの産経新聞の写しであるところ、「CSW」「ウオーキングに新理論」の見出しの下に、「手軽にできる健康スポーツとして人気が高まっているウオーキング。大またで胸を張って−という元気な歩き方が特徴だが、最近、健康づくりの効果を高める新しい歩行理論が提案されている。手足だけでなく、骨盤や背骨など体の芯から動きを作りだそうという発想で『コア・ストレッチ・ウオーキング』(CSW)と命名された。」「CSW理論は昨年、運動生理学の第一人者、小林寛道・東大教授が発表した。」と記載されているが、本件審判請求に係る商品に関する記載はない。

(2)乙第2号証は、「認知動作型トレーニング」の表題のある講演用の資料であり、「中高齢者に適した運動方法」など、運動方法についての解説等が記載されているものである。そして、「認知動作型トレーニングシステム」の見出しのページには、「大腰筋体操」「マシントレーニング」等の記載とともに、「コアストレッチウォーキング CSW」として、本件商標である「CSW」の記載があるものの本件審判請求に係る商品に関する記載はない。なお、この資料の作成日や講演日を示す記載はない。

(3)乙第3号証は、静岡県総合健康センター発行の「すこやかセンターだより まいにち、イキイキ。/すこやか大陸」の2009年43号の写しであるところ、「大腰筋体操&コアストレッチ・ウォーキング」の見出しの下にトレーニング方法等について紹介されているが、本件商標である「CSW」の記載及び本件審判請求に係る商品に関する記載はない。

(4)乙第4号証は、2011年7月18日にプリントされた株式会社アシックスのウェブサイトの「コンディショニングウォーキング」と題するページであり、コア・ストレッチ・ウォーキング理論を採り入れたウォーキング方法等の解説が記載されているが、本件商標である「CSW」の記載及び本件審判請求に係る商品に関する記載はない。

(5)乙第5号証は、平成14年5月10日付けの「通常使用権許諾書」と題する書面であり、商標権者を「許諾者」とし、株式会社アシックスを「許諾を受ける者」として本件商標をその指定商品及び指定役務に使用することについて許諾する旨の記載がされているが、「許諾者」については押印されているものの、「許諾を受ける者」については、代表者等の氏名の記載や押印がなされていないものである。

2 以上によれば、「CSW」の表示は、商標権者により発表されたウォーキング理論の名称(略称)であることは認められるものの、商標権者が「CSW」(本件商標)を本件審判請求に係る指定商品である、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について使用していることを示す証拠はないから、本件商標が上記商品について使用されていたと認めることはできない。

その他、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標が請求に係る指定商品について使用されていることを認めるに足る証拠はない。

3 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていることを証明したものと認めることができない。また、被請求人は、請求に係る指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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