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Trademark Appeal Case

欧文字造語の称呼

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−650118(T2011−650118/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Preh」の欧文字を横書きしてなり、日本国を指定する国際登録において指定された第9類、第11類、第40類及び第42類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2009年(平成21年)6月5日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年12月4日に国際商標登録出願されたものであって、2010年(平成22年)2月18日にその出願に係る領域指定の通知がなされたものである。

その後、指定商品及び指定役務については、原審における平成22年10月20日付け手続補正書により、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第3159069号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成4年9月19日登録出願、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」を指定商品として、同8年5月31日に設定登録され、その後、同17年12月27日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4409569号商標(以下「引用商標2」という。)は、「PRE」の欧文字を横書きしてなり、平成6年6月29日登録出願、第9類「電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,火災報知機,盗難警報器,磁心,抵抗線,電極,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,写真複写機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機」を指定商品として、同12年8月18日に設定登録され、その後、同22年8月18日に商標権の存続期間が満了により消滅し、同23年5月18日にその登録を抹消する旨の登録がされたものである。

(3)登録第5153939号商標(以下「引用商標3」という。)は、「プレ」の片仮名を横書きしてなり、平成19年12月18日登録出願、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用テレビゲームおもちゃ専用のプログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラム,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,ダウンロード可能な静止画像・動画像その他の画像,写真・絵画の画像データ(動画・静止画の両者を含む。)を記録させた磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・CD−ROM・DVD−ROM・DVD−RAM及び磁気テープその他の記録媒体,動画を記憶させた電子回路・磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・磁気テープ・CD−ROMその他の記録媒体」を指定商品として、同20年7月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標2との類否について

引用商標2は、前記2(2)のとおり、その商標権の抹消登録がなされているものであるから、これを引用することによる本願の拒絶の理由については、解消した。

(2)本願商標と引用商標1及び引用商標3との類否について

ア 本願商標

本願商標は、前記1のとおり、「Preh」の欧文字を横書きしてなるところ、該欧文字は、辞書等に既成の語として掲載されていないものであることからすれば、特定の読み及び意味を有しない造語といえるものであるところ、このような造語にあっては、看者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って発音される場合も少なくないというのが相当である。

そうとすると、英語の「Precious」を「プレシャス」、「Presence」を「プレゼンス」、「Press」を「プレス」と発音し、同じく「hurrah」を「フラー」、「tussah」を「タッサー」、「Noah」を「ノア」、「Utah」を「ユタ」と発音することに照らせば、本願商標は、その構成文字に相応して、「プレー」及び「プレ」の称呼を生ずるというのが自然である。

イ 引用商標1

引用商標1は、別掲2のとおり、錨と思しき図形と円図形との組み合わせからなり、そのほぼ中央に、図案化してなる「PRE」の欧文字を左回りに約45度傾けて、かつ、該錨と思しき図形と重ねるように配してなるところ、その構成態様に照らせば、その全体から特定の称呼及び観念を生ずるとまではいい難いものではあるものの、その構成中の「PRE」の欧文字部分に相応して「プレ」の称呼を生じ得るものとみるのが相当である。

ウ 引用商標3

引用商標3は、前記2(3)のとおり、「プレ」の片仮名を横書きしてなるところ、該片仮名は、日本語の辞書(広辞苑、大辞林、大辞泉)において、「それ以前、その前」といった意味を有する語(接頭語)として掲載されており、その語意を表すものとしても一般に広く用いられているものである。

そうとすれば、引用商標3は、「プレ」の称呼及び「それ以前、その前」の観念を生ずるものとみるのが相当である。

エ 本願商標と引用商標1及び引用商標3との対比

本願商標と引用商標1及び引用商標3との類否について検討するに、本願商標と引用商標1及び引用商標3とは、上記アないしウのとおりの構成からなるものであるから、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。

次に、本願商標から生ずる「プレー」の称呼と引用商標1及び引用商標3から生ずる「プレ」の称呼とを比較するに、両者は、語尾における長音の有無に差異を有するものであるところ、前者は3音構成であって、各音が平坦に発音されるといえるのに対し、後者は、2音構成であって、語尾に長音を伴うこととあいまって、その前音「レ」の母音「e」が強調されるように発音されるというのが相当である。

そうとすると、3音又は2音という短い音構成にあって、上記差異が両称呼に及ぼす影響は決して小さいものとはいえないから、本願商標と引用商標1及び引用商標3とを上記のとおりそれぞれ一連に称呼するときは、両称呼は、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。

また、本願商標から「プレ」の称呼を生ずるとした場合には、引用商標1及び引用商標3から生ずる称呼との比較において、その称呼を共通にするものである。

さらに、本願商標は特定の観念を生ずるものでないのに対し、引用商標3は「それ以前、その前」の観念を生ずるものであるから、両者は、観念において区別し得るものであり、また、引用商標1は特定の特定の観念を生ずるものでないから、両者を比較することができない。

(3)まとめ

以上によれば、本願商標と引用商標1及び引用商標3とは、「プレ」の称呼を共通とする場合があるとしても、外観及び観念においては、互いに紛れるおそれのないものであるから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合に、引用商標1及び引用商標3との関係において、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。

したがって、本願商標と引用各商標とが類似するものとして本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する

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