Trademark Appeal Case
周知性・不正目的の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900371(T2011−900371/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5425741号商標(以下「本件商標」という。)は、「Komili」の文字を標準文字で表してなり、平成23年2月14日に登録出願、第3類及び第29類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年6月23日に登録査定、同年7月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は第29類の全指定商品については商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)申立人が引用する商標
申立人が引用する商標(以下「引用商標」という。)は、「Komili」の文字からなり、同人が商品「オリーブオイル、食用油脂」に使用するものである。
(2)理由の要点
ア 商標法第4条第1項第10号について
引用商標は、申立人の商標として我が国において周知・著名な商標であるから、本件商標は、その指定商品について使用するときは、その出所につき混同を生じるおそれがある。
イ 商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人の商標として広く一般に知られているから、本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある。
ウ 商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と類似の商標であって、不正の目的をもって使用するものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
ア 本件商標と引用商標は、それぞれ「Komili」の文字からなるものであり、その構成文字を共通にしてなるものであるから、互いに類似の商標というべきものである。
イ そして、申立人提出の証拠及び同人の主張によれば、引用商標は、トルコ国を主として申立人の業務に係る商品「オリーブオイル」に使用されていることが認められ、また、当該商品が中国やアゼルバイジャン共和国などに輸出されていることをうかがい知ることができる。
しかしながら、当該商品は、我が国において「FOODEX JAPAN」に出店されたことが認められるとしても、その販売や広告宣伝の実績など我が国における引用商標の使用の実態を把握することができないから、引用商標は、本件商標の登録出願の時ないし登録査定時において、我が国における取引者・需要者の間に広く認識されているものとは認めることができない。
ウ したがって、本件申立てに係る指定商品と引用商標が使用される商品の類否について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものということはできない。
また、引用商標は我が国における取引者・需要者の間で広く認識されるものと認めることができないものであるから、本件商標は商標権者がこれを本件申立てに係る指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が引用商標を連想、想起するものとはいえず、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、上記(1)アのとおり、引用商標と類似する商標と認められるものである。
しかしながら、申立人が主張するように、商標権者が、トルコ国において申立人と「Komili」ブランドの棲み分けを行っているトルコ企業の関連会社であるとすれば、商標権者が我が国において、かかるブランド(商標)を使用する商品の範囲を拡大し、申立てに係る指定商品ついて商標登録を得て使用することはごく自然なものとみるのが相当であるから、本件商標は、不正の利益を得る目的など不正の目的をもって使用をするものということはできない。
そして、申立人提出の全証拠によっても、本件商標が、引用商標との関係において、不正の目的をもって使用をするものであると判断すべき事情は見いだせない。、
してみれば、たとえ引用商標が外国(トルコ国)における需要者の間に広く認識されている商標であるとしても、本件商標は、不正の目的をもって使用するものと認めることができないから、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その申立てに係る指定商品については商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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