Trademark Appeal Case
図形化文字の称呼・観念の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第10211号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別記のとおりの構成よりなり、1996年(平成8年)11月19日アメリカ合衆国にした商標登録出願に基づく優先権を主張して、平成9年5月19日登録出願され、指定商品については、平成11年1月29日付手続補正書をもって、第28類「ゴルフクラブ及びゴルフクラブパターヘッド」に補正されているものである。
2 原査定の引用商標
原査定の拒絶の理由に引用した登録第4018457号商標(以下「引用商標」という。)は、別記のとおり「MARIGAN」及び「マリガン」」の文字を二段に書してなり、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成7年6月17日に登録出願、平成9年6月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別記の構成のとおりであるから、「ゴルフのティーショットを2回打ち、良い方をとるルール」「マリガンシチュー」等の意味を有する「Mulligan」の文字を、「i」の文字の上部の点の部分を三つ葉に図形化して書し、「M」の文字の左縦線をやや下方にのばし、そこから構成文字の右端の下方にアンダーラインのごとく横線を描いてなるものである。そうとすると、本願商標は、上記文字に相応して「マリガン」の称呼を生ずるものである。
請求人は、本願商標の「i」を一部図形化し、その存在感を薄めることにより「ムルガン」と発称されるよう加工されたものである、旨主張しているが、「i」が図形化されているとしても、該部分は、「i」の文字の特徴を顕著に有しているものであり、「i」を含め構成する文字が同じ大きさ、同じ間隔に表され、前後の文字の関係からも一見して「i」の文字と認識されるものであって、図形化されることによって存在感が薄められたとも認められないから、その主張は採用できない。
これに対し、引用商標は、別記の構成のとおり、「MARIGAN」「マリガン」の文字よりなるものであるから、「マリガン」の称呼を生ずること明らかである。
次に観念についてみると、本願商標は、前記の意味合いを有する語であって、特に指定商品との関係においては、上記のゴルフルールの観念を生ずるが、引用商標は、欧文字「MARIGAN」が特定の意味のない造語であるとしても、ゴルフルール「マリガン」の欧文字のスペルが正しく認識されてるとは限らないから、「マリガン」の文字より、上記のゴルフルールの観念を想起されることが全くないともいえないものである。
してみれば、本願商標と引用商標は、外観上相違する点があるとしても、観念において関連性が認められるものであり、かつ、「マリガン」の称呼を共通にする類似の商標と認められ、その指定商品も同一又は類似のものである。
請求人は、本願商標は、文字のみの構成でなく、三つ葉を組み合わせる工夫を凝らすことにより、単なる欧文字「Mulligan」では生じない外観、称呼、観念を有する」「文字部分のみを抽出し称呼類似であるとする判断は許されない認定である。」と主張している。
しかしながら、欧文字からなる商標の場合に構成する特定の文字を図形化して用いることは普通に行われ、特に「i」の点の部分は、図形化されやすいものであるから、本願商標の「i」の文字がやや図形化されているとしても、この程度の図形化は普通に行われているといえるものであって、本願商標を全体的に見ても生ずる称呼、観念がこの図形化によって、「Mulligan」の文字から生ずる称呼、観念と相違するとはいえない。請求人の引用する判例も事案を異にするものであるから、その主張は採用できない。
また、請求人は、本願商標と引用商標が実際の市場で誤認混同を生じている事実はなく、取引の実状等によって、なんらの商品の出所に誤認混同をきたすおそれが認めがたいものについては、これを類似商標と解すべきでない旨主張しているが、本願商標と引用商標が同一の称呼を生ずるばかりでなく観念においても直ちに区別されるような顕著な差異を有するものでないこと前記のとおりであり、請求人は、商品の出所について誤認混同をきたすおそれが認めがたいとするなんらの証拠も示していないから、誤認混同のおそれがないとはいえない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当であり、本願はこの拒絶の理由によって、拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する
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