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Trademark Appeal Case

普通名称と普通語の結合

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−15989(T2011−15989/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「love perfume.」及び「ラブパフューム」の文字を二段に表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年10月21日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同23年8月31日付け手続補正書により、第3類「香水」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2219231号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LOVE」の欧文字を横書きしてなり、昭和46年8月5日に登録出願、第4類「歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成2年3月27日に設定登録され、その後、同12年5月23日及び同22年2月2日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。さらに、同22年4月21日に指定商品を第3類「化粧品,歯磨き,香料類,薫料」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第2219232号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ラブ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和46年8月5日に登録出願、第4類「歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成2年3月27日に設定登録され、その後、同12年5月23日及び同22年2月2日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。さらに、同22年4月21日に指定商品を第3類「化粧品,歯磨き,香料類,薫料」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(3)登録第2431617号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、昭和48年5月10日に登録出願、第4類「歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成4年7月31日に設定登録され、その後、同14年5月28日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。さらに、平成16年3月3日に指定商品を第3類「歯みがき,化粧品,香料類,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(4)登録第4522976号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ラブ」の片仮名文字と「LOVE」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成13年1月9日に登録出願、第3類「歯みがき,化粧品,香料類」を指定商品として、同年11月16日に設定登録され、その後、同23年8月16日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

(5)登録第5095768号商標(以下「引用商標5」という。)は、「LOVE」(「0」の文字部分は、やや右に傾斜している。以下同じ。)の欧文字を横書きしてなり、平成18年4月18日に登録出願、第3類「化粧品,歯磨き,香料類」を指定商品として、同19年11月30日に設定登録されたものである。

なお、上記(1)ないし(5)をまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は、前記1のとおり「love perfume.」の欧文字(末尾にピリオドが付されている。)と「ラブパフューム」の片仮名文字を上下二段に表してなるところ、構成中上段の「love perfume.」の文字部分は、「love」と「perfume.」との両文字が同色で横一列に書されてなるものの、両文字の間に半角ほどの間隔があり、視覚上、「love」と「perfume.」との2語に分離されて看取されるばかりでなく、これらが構成全体として特定の熟語的意味合いを形成するものではないものである。

そして、構成中前半の「love」の文字部分は、「愛、愛情」を意味する英語として我が国において一般に親しまれ定着している語である。一方、構成中後半の「perfume」の文字部分は、「香水」を意味する英語として、本願商標の指定商品である「香水」の需要者間において広く定着し、頻繁に使用されている語であって、その指定商品の普通名称を表す語にすぎないものであるから、それ自体、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

さらに、「perfume」の末尾に付された「.」(ピリオド)は、「横書きの文の末尾に付する点。終止符。」(広辞苑 第六版)を意味するものであって、付記的な部分であると認識させる表示であることから、自他商品識別標識としての機能は果たし得ない。

また、下段の「ラブパフューム」の文字部分は、上段の「love」と「perfume」の読みを片仮名で表示したものと認められ、「ラブ」と「パフューム」を結合したものと容易に認識し得るものである。そして、「ラブ」の文字部分は、「love」と同様に「愛、愛情」を意味する語として親しまれ定着している語である。一方、「パフューム」の文字部分は、「perfume」と同様に「香水」を意味する語として広く定着しており、本願指定商品の普通名称を表す語として認識され、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。

そうとすると、本願商標は、その構成中、独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得る部分は、「love」及び「ラブ」の文字部分にあり、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資されることも決して少なくないと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応して、「ラブパフューム」の称呼を生ずるほかに、「love」及び「ラブ」の文字部分より、「ラブ」の称呼及び「愛、愛情」の観念を生ずるというべきである。

他方、引用商標1及び引用商標5は、「LOVE」の欧文字よりなるもの、引用商標2は、「ラブ」の片仮名文字よりなるもの、引用商標3は、別掲に示すとおり、筆記体の「Love」の欧文字と、「ラブ」の片仮名文字とを上下二段に併記したもの、引用商標4は、「ラブ」の片仮名文字と「LOVE」の欧文字とを上下二段に併記したものである。

そして、引用商標を構成する「LOVE」、「Love」及び「ラブ」の各語は、本願商標と同様に「ラブ」の称呼及び「愛、愛情」の観念を生ずるものである。

してみると、本願商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては相違するものの、「ラブ」の称呼及び「愛、愛情」の観念を共通にする類似の商標といわなければならない。かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるものである。

(2)請求人の主張について

請求人は、「本願商標は『love perfume』(ラブパフューム)と一連に称呼するように使用されており、当該識別標識から生ずる『恋愛−香り』のイメージを中心イメージとして使用し、商品を販売している。したがって、『love』の語と、『perfume』の語とが、一連にまとまった語列の標章として、商品流通経路において使用されることにより、識別標識としての機能を果たしている。そしてこの機能は、『love』の語と、『perfume』の語とを分離して使用しては得られないものであるから、当該分離して使用した事実は勿論、分離して使用する予定やそのおそれは全くない。」旨主張している。

しかしながら、商標の類否判断は、請求人等による商標の採択の意図と関わりなく、これに接する需要者・取引者が、どのように認識するかが問題である。そして、請求人が本願商標を「恋愛−香り」との一連のものをイメージして採択・使用しているとしても、前記(1)のとおり、本願商標は、これに接する需要者・取引者が「愛、愛情」を意味する「Love」及び「ラブ」と、普通名称である「パフューム」及び「perfume」とを結合したものと認識するとみるのが相当である。

また、仮に、請求人の主張するような取引の実情があったとしても、商標の類否判断に当たり考慮すべき取引の実情は、当該商標が現に、当該指定商品に使用されている特殊的、限定的な実情に限定して理解されるべきではなく、当該指定商品についてのより一般的、恒常的な実情を指すものである(最高裁判所 第一小法廷判決 昭和49年4月25日・昭和47年(行ツ)第33号)と解されるところ、請求人の主張に係る取引の実情は、現在における取引の実情の一側面を、今後も変化する予定がないものとして挙げているにとどまるものといえるので、その事情は、商標の類否判断に考慮すべき一般的、恒常的な実情ということはできない。

よって、前記の請求人の主張は、採用することができない。

(3)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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