結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2010−301314(T2010−301314/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
登録第4229133号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成9年9月2日に登録出願、第1類「原料プラスチック」を指定商品として、同11年1月14日に設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録は、平成23年1月5日にされている。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。
本件商標は、その指定商品「原料プラスチック」について、継続して3年以上、我が国において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていない。
よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取消すべきものである。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第6号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標権者である被請求人は、本件審判請求の予告登録日より前3年以内に、日本国内で、本件商標に係る商標と同一の商標を、指定商品である第1類「原料プラスチック」に含まれる下位概念の商品「高密度ポリエチレン樹脂」について使用している。
(2)証拠の説明
ア 乙第1号証
被請求人である京葉ポリエチレン株式会社は、「高密度ポリエチレン樹脂」の仕入れ及び販売を行う、いわゆるB to B企業である。なお、「高密度ポリエチレン樹脂」は類似群コード34A01に属し、本件商標の指定商品である第1類「原料プラスチック」に含まれる下位概念の商品である。
本件商標は、被請求人の会社名称より3つの欧文字を抽出したコーポレートマークであり、「京葉ポリエチレン株式会社」の正式名称とともに、会社の看板や取引書類、封筒、名刺等において、被請求人の出所を指称する商標として、長期にわたり広く使用されてきたものである。
乙第1号証は、被請求人の2010年の会社案内である。1頁目の表紙の右上に、「kpe(ロゴ)」のコーポレートマークがみられる。同マークは、本件商標と同一の商標であり、当該行為は、商標法第2条第3項第8号の商標の広告的使用行為に該当する。
イ 乙第2号証
乙第2号証は、国内用の包装紙袋(FX503)の写真である。
紙袋の表面には、内容物を示す「高密度ポリエチレン」の文字及びその品名である「KEIYOポリエチ」が印字されている。
また、同紙袋には、「販売元 京葉ポリエチレン株式会社」の被請求人の名称とともに、上部に「kpe(ロゴ)」がプリントされている。
乙第2号証からは、本件商標の指定商品に含まれる商品である「高密度ポリエチレン樹脂」の包装に、その出所表示として本件商標と同一の商標「kpe(ロゴ)」が付された事実が明らかである。
ウ 乙第4号証
乙第4号証は、被請求人の製品カタログ(2010年版)である。
1頁目の表紙の左上に、本件商標と同一の商標「kpe(ロゴ)」が付されている。
加えて、乙第2号証の包装紙袋に記載された「FX503」の文字は、被請求人の製品である「高密度ポリエチレン樹脂」のグレード(品番)の表示であるところ、同カタログの「フィルムグレード(Blown film grade)FX503」と一致する。
すなわち、乙第4号証からは、乙第2号証の包装紙袋に表されたグレード(品番)が、2010年の被請求人の製品カタログに掲載されていた事実が明らかであり、これにより、2010年時点において、乙第2号証に表された製品が、実際に取引に資されていたことの証左である。
エ 乙第6号証−1ないし25
乙第6号証−1ないし25は、「高密度ポリエチレン樹脂」(品名「KEIYOポリエチ」)の売買契約に基づいて、被請求人が、取引先に対して発行した請求書(控)の写である。
乙第6号証−1ないし25は、2008年12月から2010年12月までの期間に、被請求人と取引先各社との間で「高密度ポリエチレン樹脂」の売買(譲渡)が行われたことの証左である。
特に、乙第6号証−5、6、11、12、14及び21には、乙第2号証の製品のグレード(品番)表示である「FX503」の記載がみられ、乙第2号証に表された被請求人の「FX503」高密度ポリエチレン樹脂が、2009年春から2010年秋にかけて、取引先各社に対して販売されたことの事実が明らかである。
上記乙第4号証、第6号証−1ないし25は、乙第2号証と相俟って、被請求人が、商標法第2条第3項第2号に規定する「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡」した事実を証するものである。
(1)被請求人提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 商標権者に係る「会社案内」(乙第1号証)には、その表紙に別掲に示す構成の標章が表示されており、見開き頁の右頁には、「当社の高密度ポリエチレン『KEIYOポリエチ』の用途」の表示がある。また、その最終頁下段に「2010.10.01」の表示がある。
イ 「FX503荷姿」として示された「写真」(乙第2号証)には、袋詰め状の物品が写されており、その袋表面の最上部には、別掲に示す構成の標章が表示されている。そして、その下段に「高密度ポリエチレン」「KEIYOポリエチ」の表示があり、さらに「GRADE」として「FX503」が印字され、「NET 25kg」の表示がある。また、「販売元」として商標権者の名称等が表示されている。
ウ 商標権者に係る「製品カタログ」(乙第4号証)には、表紙上部中央に「KEIYOポリエチ」「(高密度ポリエチレン)」「HDPE」と表示し、表紙の左上に、別掲に示す構成の標章が表示されており、その最終頁下段に「2010.11.01」の表示がある。
そして、商品の内容を示す頁において、フィルムグレードの一として「FX503」が掲載されており、基礎物性、機械的性質、熱的性質、化学的性質の試験結果が表示されるとともに、その用途として「強化フィルム」、特徴として「高強度」「成形性」「白粉防止性」が表示されている。
エ 商標権者発行の「請求書(控)」(乙第6号証−5)には、「2010年9月2日」発行として、「納入月日」欄に「0802」「0803」「0805」「0827」等の記載、「品名」欄に「KEIYOポリエチ FX503」の記載、「数量/kg」欄に「4000」「8000」「12000」の記載、その他、金額等が記載されている。
また、同じく「請求書(控)」(乙第6号証−6)には、「2010年8月3日」発行として、「納入月日」欄に「0701」「0706」「0729」等の記載、「品名」欄に「KEIYOポリエチ FX503」、「数量/kg」欄に「6000」「8000」「12000」等が記載され、その他、金額等が記載されている。
その他、「2010年3月1日」発行、「2010年2月2日」発行、「2009年12月1日」、「2009年5月8日」発行の「請求書(控)」(乙第6号証−11、12、14及び21)にも、その前の月を納入期として、品名欄に「KEIYOポリエチ FX503」、その数量、金額等が記載されている。
(2)以上の事実によれば、以下のとおりである。
ア 使用商標
本件商標は、別掲に示すとおりの構成からなるものであるところ、前記認定のとおり、これと同一の構成態様の標章が表示されており、商品に本件商標を付したものということできる。
イ 使用商品
前記の標章が付された商品は、乙第4号証の製品カタログ及び乙第2号証の写真に示された商品の物性、用途、特徴等や形態(荷姿)に照らせば、「高密度ポリエチレン」であって、当該商品は、本件商標の指定商品「原料プラスチック」に属する商品ということできる。
ウ 使用者及び使用時期
前記(1)アないしエによれば、それぞれの証拠において示された日付は、いずれも、本件審判請求の登録前3年以内の時期に該当するものであり、商標権者は、同時期に、記号「FX503」で特定される別掲に示す標章が付された商品「高密度ポリエチレン」を販売したものと認めることができる。
(3)小活
以上によれば、商標権者は、本件商標と同一の商標を「原料プラスチック」に属する商品「高密度ポリエチレン樹脂」に付して、販売していたものであるから、その使用は、商標法第2条第3項第2号における商品に標章を付したものを譲渡する行為に該当するものと認めることができる。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、被請求人は、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を請求に係る指定商品について登録商標の使用をしていたことを証明したものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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