1 本願商標
本願商標は、「エコ中」の文字を標準文字で表してなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成22年2月16日に登録出願された商願2010−11176に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、平成22年8月9日に登録出願、その後、指定役務については、当審における平成23年10月7日付けの手続補正書により、第35類「リサイクル品又は中古品としてのぱちんこ器具若しくはスロットマシンの販売に関する情報の提供,ぱちんこ器具又はスロットマシンの販売に関する情報の提供」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、登録第5255779号商標(以下『引用商標』という。)と『エコチュウ』の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「エコ中」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、前半の「エコ」の片仮名は、「(エコロジーの略)環境に配慮すること。」を意味する語(広辞苑第六版)であり、後半の「中」の文字は、「現にその活動をしていることを表す。」の意味を有する語であり、また、「中」の文字は、「授業中」「工事中」の用例(いずれも、大辞泉増補・新装版)のように、その前の語につけて接尾語的に使用され、その内容が現在行われていることを表すものとして、日常的に使われている事実がある。
そうすると、全体として「現にエコロジー活動をしている」程の観念を抱くものとみるのが自然である。そして、その構成文字全体に相応して「エコチュウ」の称呼を生ずるものというべきである。
一方、引用商標は、前記2のとおり「エコチュウ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「エコチュウ」の称呼を生ずるものであり、また、造語であるから、特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標の外観は、それぞれ前記1および2のとおりの構成からなるものであるから、構成全体の外観において、十分に区別できるものである。
そして、本願商標は、「現にエコロジー活動をしている」程の観念が生ずる場合があるのに対し、引用商標からは、観念が生じないものであるから、観念については比較することができない。
そうとすれば、両商標は、たとえ「エコチュウ」の称呼を共通にするとしても、外観においては明らかに相違するものであって、観念においては比較できないものであるから、外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標をそれぞれの指定役務について使用しても、役務の出所について誤認、混同を生ずるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。