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結論

勝訴(請求認容)

商標「SUMIX」と「SMIC」の称呼の類似性と聴別性(第4条第1項第11号|審判不服2011−27054(T2011−27054/J1))

審判番号
不服2011−27054(T2011−27054/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「SUMIX」引用商標「SMIC」
争点(論点)
称呼の類似性と聴別性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−27054(T2011−27054/J1)・不服)は、本件商標「SUMIX」と引用商標「SMIC」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と聴別性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SUMIX」の欧文字を標準文字で表してなり、第7類及び第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年12月21日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同23年6月27日付けの手続補正書によって、第7類「化学機械器具,農業用機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,廃棄物圧縮装置」及び第11類「乾燥装置,換熱器,蒸発装置,蒸煮装置,蒸留装置,熱交換器,ロータリーキルン,飼料乾燥装置,ゴミ焼却炉,業務用ごみ焼却炉,家庭用ごみ焼却炉」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5077473号商標(以下「引用商標」という。)は、「SMIC」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年7月12日登録出願、第9類「電熱式はんだ付け装置」及び第11類「リフロー炉」を指定商品として、同19年9月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「SUMIX」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該欧文字は、辞書等に成語として掲載されていないものであることからすれば、特定の読み及び意味を有しない造語といえるものである。

そして、特定の読み及び意味を有しない造語からなる欧文字にあっては、看者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って発音される場合も少なくないというのが相当であるから、本願商標は、その構成文字に相応する「サミックス」又は「スミックス」の称呼を生ずるというのが自然である。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「SMIC」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該欧文字もまた、辞書等に成語として掲載されていないものであって、特定の読み及び意味を有しない造語といえるものである。

したがって、引用商標は、上記と同様に「スミック」の称呼が生じるほか、4文字構成からなる比較的短い語であることからすれば、構成するアルファベットを一文字一文字区切って「エスエムアイシー」と発音される場合も決して少なくないから、引用商標は、「スミック」又は「エスエムアイシー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。

以上を踏まえ、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、各々、前記1及び2のとおりの構成態様からなるものであり、外観において、両者は相紛れるおそれはないものである。

次に、両商標から生ずる称呼についてみるに、本願商標から「サミックス」又は「スミックス」の称呼が生じ、引用商標から「エスエムアイシー」の称呼が生ずるとした場合、若しくは本願商標から「サミックス」の称呼が生じ、引用商標から「スミック」の称呼が生ずるとした場合には、その音構成及び音数が明らかに異なるものであるから、明確に聴別し得るものである。 また、本願商標から「スミックス」の称呼が生じ、引用商標から「スミック」の称呼を生ずるとした場合にあっても、両者は語頭音から第4音目までの「ス」、「ミ」、「ッ」、「ク」の音を同一にするものの、語尾において「ス」の有無の差異を有するものである。

そうとすると、上記差異が比較的短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は少なくなく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合は、語調、語感が相違したものとなり、互いに聴別し得るものとみるのが相当である。

さらに、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念が生じ得ないものであるから、観念において、両者は比較することができない。

ところで、本願商標の指定商品は、「ロータリーキルン」であるところ、該商品は、「回転式の高温焼成装置の総称で回転窯ともいうが、通常、直径に比して長さの十分に大きい直円筒型のものをいう。・・・直径数メートル、長さ数百メートルに及ぶセメント焼成炉が代表的な例である。」(「日本大百科全書」小学館発行)の記載にみられるような専門性が高い大規模の機械器具であり、他方、これと抵触する引用商標の指定商品は、「リフロー炉」であるところ、例えば、これを取り扱う業者のウェブサイトによれば((http://www.daitokutech.com/products/vps/reflow/unith.html,http://www.hakuto-vacuum.jp/centrotherm/01.php)、該商品もまた、半導体などのはんだ付けに使用される専門性が高い機械器具であることからすれば、いずれもその取引者、需要者が商品を識別する際には、相当程度高い注意を払うとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、観念においては比較することができず、一部の称呼において類似する場合があるとしても、外観においては、互いに紛れるおそれのないものであり、これに、上記した商品について、その取引者、需要者が商品の識別に当たり払う注意の程度をも併せ考慮すれば、本願商標をその指定商品に使用した場合に、引用商標との関係において、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。

以上によれば、本願商標と引用商標とが類似するものとして本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する

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