Trademark Appeal Case
「ジェルシート」の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第697号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ジェルシート」の片仮名文字を横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成5年11月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
登録異議申立の結果、「本願商標を構成する文字中前半部の『ジェル』は、『gel(コロイド溶液がゼリー状に固まったもの)』を意味する外来語として、医薬品、化粧品等の業界において、商品の品質、形状を表示するため普通に採択使用されているものであり、後半部の『シート』も、いわゆる『シート状』を意味する外来語として広く知られているものである。
更に、これ等を組み合わせた『ジェルシート』の文字が、「シートに塗布されたジェル冷却面[水+メントール]を目的部位(例えば、額、肘等)に貼付することにより、ジェルに含まれた水分が、熱を吸収・発散、蒸発させ、これにメントールが加わることにより清涼感を増し、患部の熱による不快感を除去することを目的とする 『貼るだけの冷却剤』に付されて、販売されている事実が認められる。
してみると、本願商標は、『ジェルシート』の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、前記の事実からこれに接する取引者、需要者は『シートの上にジェル(冷却機能を有する)を貼付した商品』であると認識するに止まり、単に商品の品質、形状を表示するにすぎず、前記商品以外の商品について使用するときは商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張
商品「薬剤」との関係において、崩壊性のある「ジェル」を「シート」状にした商品あるいは「シート」上に貼付した商品など存在し得ず、「ジェル」と「シート」を同書・同大・一連・一体不可分の態様で結合した「ジェルシート」全体としては、何等特定の観念を有しない造語商標である。
4 当審の判断
本願商標は、「ジェルシート」の片仮名文字を横書きしてなるところ、「ジェル」は、「gel」で「コロイド溶液の凝固した状態」の意味のある英語と、「シート」は、「sheet」で「幅広く薄い面」の意味のある英語との結合してなるものと認められるもので、指定商品との関係では、「シートにコロイド溶液の凝固したものを貼付した薬剤」を理解、認識させるものである。
しかして、1999年8月18日付け日刊工業新聞の20頁の「新製品フラッシュ」の欄に「冷感と温感2種」の見出しで、『「○○○○ 9月8日、肩こり・腰痛を緩和する張り薬「△△△△△“×××××××”=写真」を発売する。冷感タイプと温感タイプの2種。いずれも8枚入り580円。抗炎症効果がある西洋ハーブエキスと血行促進成分ビタミンEを配合、高含水性ジェルシートによって有効成分が患部に浸透しやすくした。』の記事に「ジェルシート」の文字が掲載されている。
また、『ホームページ「http://seihin.or。jp/product/19990810/104a0700053.htm」には、「○○○○では、1999年9月8日から、水分をたっぷり含んだジェルシートと抗炎症効果の高い西洋ハーブ成分「セイヨウトチノミエキス」、血行促進成分「ビタミンE」の働きで肩こり・腰痛を癒すシートタイプの治療薬「△△△△△“×××××××”冷感タイプ」、「△△△△△“×××××××”温感タイプ」を新発売いたします。・・・・・ そこで、この度当社では20〜30才代女性の肩こりを癒す新しいシート剤として、水分をたっぷり含んだジェルシートと抗炎症効果の高い西洋ハーブ成分「セイヨウトチノミエキス」血行促進成分「ビタミンE」の“効き目”と“やさしさ”でつらい「肩こり・腰痛」を癒すシートタイプの治療薬「△△△△△“×××××××”冷感タイプ」、「△△△△△“×××××××”温感タイプ」を新発売いたします。』が掲載されている。
上記の記事よりすると、肩こりや腰痛の痛みを癒すために外用鎮痛剤とみられる「ジェルシート」が使用されている事実がある。
そうとすれば、本願商標は、「ジェルシート」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、前記の事実より、これに接する取引者、需要者をして、「抗炎症効果がある西洋ハーブエキスと血行促進成分ビタミンEを配合、高含水性のジェルを使用したシート状の商品」を理解、認識させるに止まり、単に商品の品質、形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品について使用するときは商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって取り消す理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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