結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2011−300614(T2011−300614/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
なお、本件審判の請求の登録は、平成23年7月26日にされている。
請求人は、本件商標の指定商品中「医療用機械器具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。
本件商標は、本件審判請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において、使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出している。
(1)答弁の理由
ア 本件商標の使用の証拠
(ア)乙第2号証の「発注連絡票兼請書(2010/04/02付)」は、被請求人が、2010年4月2日に作成し、「(株)ミクロン」に依頼品を発注した際の書類であり、その欄内には、依頼品を示す「Cross Air」の文字が記載されている。
(イ)乙第3号証の「INVOICE(DATE JUNE 30 2010)」は、被請求人が英語表記の「THE YOSHIDA DENTAL MFG.CO.,LTD.」の名称で、2010年6月30日付けで「Scorpios International LLC」へ送付した「INVOICE」であり、これは輸出入の際の請求書を指している。
そしてこの「INVOICE」には、「Air Scaler Cross Air」の文字が記載されている。
(ウ)乙第4号証の「カタログ」は、被請求人の関連企業である「Cross Field Co.,Ltd.」の作成に係るものであり、そこには、「CrossAir」及び「Air scaler ’’CrossAir’’」の文字が記載されている。
イ 本件商標の使用の事実
(ア)被請求人の使用に係る商品に関しては、乙第3号証に「Air Scaler Cross Air」と記載され、記載中の「Air Scaler(エアスケーラー)」は、乙第4号証に示されており、これは、インターネット中の歯科大辞典に、以下のように記載されている。
「エアスケーラーは、主に歯肉縁上歯石の除去を目的としたスケーリングを行う際に使用します。超音波スケーラーと同様の目的で使用されることが多いのですが、超音波スケーラーの振動数が、・・・であるのに対して、エアスケーラーでは・・・と低いため、歯石を除去する能力は、多少超音波スケーラ−に劣ります。・・・エアスケーラーは、歯石の除去以外に、窩洞形成や根管洗浄にも使用されることがあります。」
このため、乙第4号証は、「Air Scaler(エアスケーラー)」が、「歯科用機械器具」である事を示しており、そして、当該「歯科用機械器具」は、第10類の指定商品中の「医療用機械器具」に含まれている。
(イ)被請求人による本件商標の使用に関しては、乙第2号証の「発注連絡票兼請書」及び乙第3号証の「INVOICE」によっても、被請求人が、2010年4月2日及び同年6月30日に本件商標を「医療用機械器具」に含まれる「Air Scaler(エアスケーラー)」に使用していることが明白である。
そして、乙第3号証における「INVOICE」の送付は、「輸出行為」後の「輸出」に関する請求行為であることから、当該行為は、商標法第2条3項第2号の商標の使用に該当する。
ウ まとめ
上記乙第2号証ないし乙第4号証によって、本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、各指定商品又は指定役務について登録商標の使用をしている。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当しないことから、本件審判請求は、成り立たないものである。
請求人は、弁駁していない。
(1)乙各号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第3号証は、「INVOICE(インボイス)」であるところ、その最上部の輸出者を表す箇所には、「THE YOSHIDA DENTAL MFG.CO.,LTD.」、その直下にその住所である「1−3−6,Kotobashi,Sumida−ku,Tokyo,Japan」、次行の右端には、日付けを表す「DATE JUNE 30 2010」、その次行の左端部の「Messrs.」(買い主)欄には、「Scorpios International LLC」とともに、その住所を表す「Suite 306・・・United Arab Emirates」の各文字が記載されている。
また、当該「INVOICE(インボイス)」の表中の「Description」欄の最下行には、「Air Scaler Cross Air(M4 Type)」の文字が記載されている。
イ 乙第4号証は、カタログであるところ、その1枚目の上部には、大きく「CrossAir」、中央部の細長い器具の写真表面には、「Air scaler CrossAir」の各文字が記載されている。
また、カタログの2枚目下方には、1枚目の細長い器具の写真と同一と思われる写真が掲載されていると共に、当該カタログの中段当たりには、「Midwest 4 Hole・・・」の文字が記載されている。
さらに、最下段には、法人名の英文字表記の「CrossField Co.,Ltd.」、その直下にその住所である「1−3−6,Kotobashi,Sumida−ku,Tokyo,Japan」の各文字が記載されている。
(2)以上の被請求人の提出にかかる乙各号証及び答弁の全趣旨によれば、以下の事実を認めることができる。
ア 使用標章及び使用商品について
上記(1)イ(乙第4号証)に示したカタログ中央部の細長い器具の写真表面には、「Air scaler CrossAir」なる表示があるところ、その表示中の「Air scaler」の文字部分は、被請求人主張曰く、インターネット中の歯科大辞典によれば、「エアスケーラーは、主に歯肉縁上歯石の除去を目的としたスケーリングを行う際に使用します。・・・」と記載されているとしているところ、これは、乙第4号証のカタログに表示された、器具の各写真からして、「Air scaler」なる文字は、明らかに「歯科用の機械器具」に含まれる一器具(主として歯石除去用)の名称を表しているものというのが相当である。
そうとすれば、当該カタログ中の当該器具に表示された「Air scaler CrossAir」なる表示における商標部分は、後半の「CrossAir」の文字部分ということができ、このことは、「Air scaler」の文字部分に比して「CrossAir」の文字部分がデザイン化された態様で書されていることからも理解できる。
そして、当該商品「Air scaler(エアスケーラー)」は、「歯科用機械器具」に含まれ、さらにこれは、「医療用機械器具」に含まれることは、その用途、目的等から明らかである。
ところで、乙第4号証のカタログの2枚目最下段には、法人名の英文字表記の「Cross Field Co.,Ltd.」、その直下にその住所である「1−3−6,Kotobashi,Sumida−ku,Tokyo,Japan」の各文字が記載されているところ、当該法人は、東京都墨田区江東橋1−3−6に住所を有する被請求人「株式会社吉田製作所」と同一住所であることから、請求人主張のとおり、被請求人の関連会社であるということが推認でき、これを否定する証拠は見あたらない。
イ 本件商標の使用時期及び使用者等について
上記アと、前記(1)ア(乙第3号証)のインボイスにおける各表示とを総合勘案すれば、2010年6月30日に、東京都墨田区在の「THE YOSHIDA DENTAL MFG.CO.,LTD.」なる法人が、「United Arab Emirates」国の「Scorpios International LLC」なる法人に、「Cross Air」なる商標の商品「Air scaler(エアスケーラー)」を輸出している事実が、確認できる。
そして、乙第3号証のインボイス表中の「Description」欄の最下行の「Air Scaler Cross Air(M4 Type)」中の「M4 Type」の記載は、乙第4号証のカタログの2枚目中段辺りに記載された「Midwest 4 Hole・・・」の記載における頭文字の「M」と「4」と符号すること、及び同カタログは、被請求人と同一住所の関連会社のものであることからすれば、乙3号証のインボイスに記載の「Air Scaler」なる商品は、当該カタログに掲載の商品と同一の商品と認めることができる。
ところで、乙第3号証のインボイスに表示されている「THE YOSHIDA DENTAL MFG.CO.,LTD.」なる法人は、その表記内容及びその住所を併せ考慮すると、当該法人は、被請求人主張のとおり、東京都墨田区に住所を有する被請求人「株式会社吉田製作所」であることが推認でき、これを否定しうる証拠も見あたらない。
また、当該インボイス中の「United Arab Emirates」国は、アラブ首長国連邦を表していることに、疑いはない。
(3)小括
以上を総合すると、被請求人は、本件審判の請求の登録日である平成23年7月26日前3年以内の期間である2010(平成22年)年6月30日に、本件商標を付した商品「エアスケーラー(医療用機械器具に含まれる)」を、アラブ首長国連邦在の法人に輸出したものであることが認められる。
そして当該輸出行為は、「商品に標章を付したものを譲渡又は引き渡しのために輸出する行為」(商標法第2条第3項第2号)に該当するというのが相当である。
(4)まとめ
以上より、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件審判請求に係る指定商品中の医療用機械器具に含まれる「エアスケーラー」に本件商標を使用していたものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中、請求にかかる指定商品についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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