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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900450(T2011−900450/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5441025号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5441025号商標(以下「本件商標」という。)は、「Up Serum」の欧文字を標準文字で表してなり、平成23年4月8日に登録出願、第3類「美容液,美容液の成分を含んでなるせっけん類」を指定商品として、同年9月5日に登録査定、同月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

(1)申立人が引用する商標

登録第4222217号商標(以下「引用商標」という。)は、「UP」の欧文字と「アップ」の片仮名を2段に横書きしてなり、平成8年9月26日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同10年12月18日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は英文字「Up Serum」を横一連に書した構成からなり、引用商標は英文字「UP」と片仮名「アップ」を2段に併記した構成からなるものである。

そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、本件商標の構成中「Serum」の文字は「美容液」を意味するものであり、化粧品の種類(商品の品質)を表示するにすぎないものであるから、本件商標は、「Up」印の美容液を理解させるものであり、また、商標権者は「ユーピー」印の美容液として本件商標を使用しておらず、「アップ」印の美容液として使用している実情からしても、引用商標と称呼上類似するものといわなければならない。

よって、本件商標は、引用商標と称呼上類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)本件商標は、上記1のとおり「Up Serum」の文字からなるものであり、各構成文字は、同じ書体、同じ大きさで一体的に表されており、該文字から生じる「アップセラム」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、申立人からは「Serum」の文字が「美容液」の品質を表示するものというべき証左の提出はなく、かつ、職権調査によっても、該文字が「美容液」について使用されていることは確認できたものの、「美容液」であることを表示するものとして認識されるというべき事情は見いだせなかった。

そうとすれば、本件商標は、その構成中「Serum」の文字が「美容液」であるとの商品の品質を表示したものとして認識されることなく、「Up Serum」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分のものとして認識されるものと判断するのが相当である。

さらに、本件商標は、その構成中「Up」の文字部分を分離抽出し他の商標と比較しなければならない事情も見いだせない。

してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「アップセラム」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものといわなければならない。

(2)他方、引用商標は、上記2(1)のとおり「UP」及び「アップ」の文字からなるものであり、その構成文字に相応して「アップ」の称呼、「アップ、上へ」の観念を生じるものである。

(3)そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、両者は、外観においてはその構成態様から相紛れるおそれのないこと明らかであり、称呼においてはそれぞれから生じる「アップセラム」と「アップ」の称呼は「セラム」の音の有無により明瞭に聴別でき、さらに、観念においては比較できないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであり、かつ、他に両者が類似するというべき理由は見いだせないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。

(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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