Trademark Appeal Case
「ふんわり」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第14346号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ふんわり」の文字を横書きした構成よりなり、第29類「カレー・シチュー又はスープのもと」を指定商品として、平成5年9月8日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原審において、登録異議の申し立てがあった結果、原査定は、「『ふんわり』が『やわらかくふくらんでいて、軽やかなさま』を意味する語であり、これが食品を取り扱う業界において、特に卵等を原料とした加工食品について、該食品の品質(食感)、形状等を表す語として普通に採択使用されていることが認められるところ、本願商標は、『ふんわり』の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需用者は、該商品が『やわらかくふくらんでいて、軽やかなさま』を有する商品としか認識することができず、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「ふんわり」の文字を書してなるところ、該語は、「(『ふわり』を強めた語)やわらかくふくらんでいるさま。軽やかなさま。」を意味する語であることが認められる(広辞苑 第五版)。
そして、「ふんわり」の語が、食品を取り扱う業界において、特に卵を原料とした加工食料品について、食品の品質(食感)、形状等を表す語として普通に採択使用されていることは、登録異議申立人の提出に係る甲第6号証(ニチレイ 商品チラシ写)に掲載された「ふかひれスープ」に「ふんわり玉子がたっぷり」の表示、同第7号証(味の素株式会社 商品パンフレット抜粋)に掲載された「具だくさんたまごスープ」に「ふんわり溶き玉子と、具がたっぷり入った本格スープです。」の表示、および同第8号証(理研ビタミン株式会社 商品パンフレット抜粋)に掲載された「海の野菜とたまごのスープ」に「ふんわりたまごと生のり・わかめがいっぱい」の表示によって認められるほか、例えば、日経流通新聞(1995.3.30)の「モロヘイヤの即席スープ、マギー(新製品)」の記事中に、「・・・モロヘイヤを使った即席スープ『モロヘイヤ入り卵スープ』・・・ふんわりした卵の食感が楽しめる。」の記載、日本食糧新聞(1995.12.11)の「たまごスープ特集 協和発酵=一挙に商材を増強 FD技術に定評」の記事中に、「『たまごスープ』を消費市場に最初に送り出した・・・この最大の強みは『ふんわり感』。」の記載、同新聞(1998.8.12)の「日本ドライフーズ、世界の味をFDで『京懐石のお吸い物』など24日から発売」の記事中に、「『ミルファンティスープ』は、卵とチーズのふんわりとした食感とまろやかな味わいのスイス風スープ。」の記載等多数の新聞記事においても認められるところである。
してみれば、「ふんわり」の文字からなる本願商標は、上記実情から、これをその指定商品中「スープのもと」に使用しても、これに接する需要者は、単に該商品の品質(食感)、形状等を表示したものと認識するにとどまるものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章であって、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとした原査定は妥当なものであって、取消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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