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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−28195(T2010−28195/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「近江歳時菓」の文字を標準文字で表してなり、第30類「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ」を指定商品として、平成21年5月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

本願商標は、「『近江歳時菓』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『近江』の文字は、今の滋賀県の旧国名であり、『歳時』の文字は『一年中のおりおり。年と季節。』を表す語であり、『菓』の文字は、『菓子』を表す語として一般に使用される語であることよりすれば、本願商標全体として『滋賀県産の一年中の折々の菓子、季節の菓子』程の意味合いが容易に認識されるものである。そして、菓子業界においては、『歳時菓子』と称された季節折々の菓子が一般に製造、販売されていることからすれば、本願商標をその指定商品中の『菓子』に使用しても、これに接する需要者等は、該商品が「滋賀県産の季節折々の菓子」等であると認識するにとどまり、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「近江歳時菓」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字中、「近江」の文字は、「旧国名。今の滋賀県」、「歳時」の文字は「一年中のおりおり。年と時。年と季節。」、「菓」の文字は「木の実。くだもの。果。」(いずれも、広辞苑第6版)を意味するものである。

ところで、本願の指定商品中「菓子」との関係において、「歳時菓子」と称される「菓子」が、「年と季節にちなんだ菓子」程の意味合いで、商品の品質を表す語として使用されている事実は確認することができる。

しかしながら、「銘菓」、「米菓」のように「菓」の文字が「菓子」の意味合いを有する漢字として成語の一部として使用されることがあるとしても、「菓子」を「菓」と略称することが一般的に行われているとはいえないことからすれば、本願商標の構成文字中「歳時菓」の文字が、「歳時菓子」を暗示させることがあるとしても、直ちに具体的な意味合いを認識し得ないものというべきである。

そうとすると、本願商標は、その構成全体をもって、特段の意味を有しない一体不可分の造語として、需要者に把握、認識されるものとみるのが相当である。

また、当審において調査したが、「歳時菓」及び「近江歳時菓」の文字が本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示するものとして、取引上普通に使用されているとみるべき事実を見出すことができなかった。

してみると、本願商標は、商品の品質を表示するものとはいえず、これをその指定商品中「菓子」について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえるものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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