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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−5234(T2012−5234/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「Lone Champ」の欧文字を書してなり、第18類、第24類及び第25類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年4月19日に登録出願され、指定商品については、本件審判請求と同日付けの手続補正書により、第25類「被服」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

1 本願商標は、「Lone Champ」の文字を書してなるところ、該文字は、フランス国のカセグラン社がハンドバッグ等に使用して、本願出願前から取引者・需要者間に広く知られている商標「LONGCHAMP」と同一又は類似のものと認められるから、これを本願商標の指定商品中「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」に使用するときは、該商品が恰も前記者に係る商品、あるいは何等かの関係を有する者に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

2 本願商標は、登録第580321号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第874134号商標(以下「引用商標2」という。)及び登録第1549074号商標(以下「引用商標3」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(1)引用商標1は、「LONGCHAMP」の欧文字と「ロンシヤン」の片仮名を上下2段に書してなり、昭和33年6月7日に登録出願、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同36年9月15日に設定登録され、その後、指定商品については、4回にわたる商標権の存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録により、現在、第14類「カフスボタン,ネクタイピン,宝石ブローチ」、第24類「布製身の回り品,経かたびら」、第25類「被服(頭から冠る防虫網・あみ笠・すげ笠・ナイトキャップを除く。),運動用特殊衣服,マラソン足袋,地下足袋」及び第26類「帯留,こはぜ,ボタン,衣服用ブローチ」となっているものである。

(2)引用商標2は、「LONGCHAMP」の欧文字と「ロンシヤン」の片仮名を上下2段に書してなり、昭和43年7月26日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年9月29日に設定登録され、その後、指定商品については、4回にわたる商標権の存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録により、現在、第3類、第8類、第10類、第18類、第21類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっているものである。

(3)引用商標3は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和53年6月7日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年11月26日に設定登録され、その後、指定商品については、2回にわたる商標権の存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録により、現在、第3類、第8類、第10類、第14類、第18類、第21類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっているものである。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

(1)引用商標2及び引用商標3について

本願商標の指定商品が、前記第1のとおり補正された結果、引用商標2及び引用商標3の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められる。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標2及び引用商標3の指定商品と類似しない商品になったものである。

したがって、本願商標にかかる引用商標2及び引用商標3を引用とする拒絶の理由は、解消した。

(2)本願商標と引用商標1との類否について

本願商標は、「Lone Champ」の欧文字を書してなるところ、構成中の「Lone」の文字は、「孤独の、孤立した」などの意味を有する英語であり、「Champ」の文字は、「チャンピオン」の意味を有する英語「champion」の略語として、我が国において一般によく知られているものであるから、本願商標は、「ローンチャンプ」の称呼を生じ、「孤独なチャンピオン」程の観念を生ずるものである。

一方、引用商標1は、「LONGCHAMP」の欧文字と「ロンシヤン」の片仮名よりなるところ、これらの文字は、国際的な重賞レースである凱旋門賞が行われるフランスの著名な競馬場であって、我が国においてもよく知られている「ロンシャン競馬場」を認識させるものであるから、引用商標1は、「ロンシャン」の称呼を生じ、「ロンシャン競馬場」程の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標1とを比較するに、外観においては、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであって、互いに別異のものとして看取されるものであり、称呼においては、本願商標から生ずる「ローンチャンプ」の称呼と引用商標1から生ずる「ロンシャン」の称呼とは、それぞれ6音と4音という異なる音数からなるものであって、それぞれの前半部分においては、本願商標は、長音を伴って発音される「ローン」であるのに対し、引用商標1は、長音を伴わず短く発音される「ロン」であるという差異を有し、後半部分においては、本願商標は「チャンプ」であるのに対し、引用商標1は「シャン」であるから、これらをそれぞれ一連に称呼するときは、互いに語調、語感が異なるものであり、明らかに聴別し得るものである。

そして、観念においては、本願商標は、「孤独なチャンピオン」程の観念を生ずるものであるのに対し、引用商標1は、「ロンシャン競馬場」程の観念を生ずるものであるから、両者の観念は、全く別異のものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

そして、前記判断を左右するような取引の実情も見あたらない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

2 商標法第4条第1項第15号について

本願商標は、上記したとおりであり、「ローンチャンプ」の称呼を生じ、「孤独なチャンピオン」程の観念を生ずるものである。

そして、「LONGCHAMP」の文字からなる商標が、フランス国のカセグラン社がハンドバッグ等に使用して、たとえ、本願商標の出願前から取引者、需要者間に広く知られている商標であったとしても、当該商標は、「ロンシャン」の称呼及び「ロンシャン競馬場」程の観念を生ずるものであるから、本願商標と当該商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似の別異の商標といい得るものである。

そうとすれば、本願商標をそのいずれの指定商品に使用しても、商品の出所について誤認、混同を生じさせるおそれがあるとはいえないから、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。

3 まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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