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Trademark Appeal Case

称呼類似と外観の非類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−23180(T2011−23180/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成22年12月2日に登録出願、その後、指定役務については、原審における同23年5月18日及び同年6月23日付けの手続補正書、当審における同年10月27日付けの手続補正書により、別掲(2)に示すとおりの役務に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標登録を受けることができる商標は、現在使用しているもの又は近い将来使用をするものと解されるところ、本願において第35類に指定する小売等役務中「写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、本願商標を使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるものである。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。

(2)本願商標は、別掲(3)のとおりの構成からなる登録第5414785号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書について

本願の指定役務は、前記1のとおり補正され、当審における平成23年11月17日付け提出の手続補足書を徴すれば、本願の指定役務について、商標の使用又は使用の意思があることについての疑義はなくなったものと認められる。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、別掲(1)のとおり、「ロヂャース」の片仮名をややデザイン化した態様よりなるところ、その構成文字に相応して、「ロジャーズ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の語義を有しない造語であるから、特定の観念は生じないものである。

他方、引用商標は、別掲(3)のとおり、王冠をモチーフにした写実的な図形と、その上部に「SINCE 1954」の文字を書したリボン状の図形を王冠の図形に沿うように配した図形部分と、その下部に「Roger’s」の文字を大きくやや太めの文字で筆記体風の態様で表した文字部分との組み合わせからなるところ、「Roger’s」文字部分は、その他の部分から分離されて顕著な印象を受けるものであるから、該文字部分も独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。

そして、「Roger’s」の文字部分は、「男子の名。」を表す英語(小学館ランダムハウス英和大辞典 株式会社小学館発行)の「Roger」の文字と、所有格を作る際に用いる英語「’s」の文字とを組み合わせてなるものと容易に理解されるものであるから、該文字部分からは、「ロジャーズ」または「ロジャース」の称呼を生ずるものとみるのが相当であり、「ロジャーのもの」程の観念を生ずるものとみるのが自然である。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、その構成全体の外観において、判然と区別し得る差異を有するものである。

そして、本願商標と引用商標は、「ロジャース」の称呼を共通にするものである。また、本願商標より生ずる「ロジャース」の称呼と引用商標から生ずる「ロジャーズ」の称呼とを比較するに、両称呼は4音の構成音数を共通にし、かつ、語尾における「ス」の音の清音と濁音という微差にすぎず、しかも「ジャ」の長音に続いて称呼されるため、必ずしも明瞭に発音、聴取され難く、それぞれを一連に称呼するときは、語調、語感が近似したものとなり、称呼上、互いに相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。

また、本願商標からは、特定の観念は生じないものであり、引用商標の文字部分からは、「ロジャーのもの」程の観念が生じるものであるから、観念については比較することができず、類似するものとはいえない。

そうとすれば、本願商標と引用商標は、たとえ称呼において類似する又は同じくする場合があるとしても、外観において顕著な差異を有するものであり、観念において類似するものではないことから、外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標をそれぞれの指定役務について使用しても、役務の出所について誤認、混同を生ずるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

(3)まとめ

以上のとおり、本願が商標法第3条第1項柱書の要件を具備するものとなり、かつ、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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