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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼同一と外観・観念の非類似」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2011−27451(T2011−27451/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2011−27451(T2011−27451/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「茶」
争点(論点)
称呼同一と外観・観念の非類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−27451(T2011−27451/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「茶」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼同一と外観・観念の非類似」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年6月18日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成23年2月21日付け手続補正書により、第30類「茶,茸を主原料とする茶」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第5046261号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年10月21日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、平成19年5月11日に設定登録されたものである。

(2)登録第5261013号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成17年10月24日に登録出願、第30類「茶」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、平成21年8月28日に設定登録されたものである。

以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、「物事の最上」等を意味する漢字の「極」及び「きのこ」を意味する漢字の「茸」からなる「極茸」の文字を下段に、該文字の読みを特定したものと認められる「ごくじょう」の平仮名を上段に横書きしてなるところ、「極茸」の語は辞書等に記載がなく、成語とは認められないものであるが、これを構成する「極」と「茸」の各文字の意味からは、「最上のきのこ」程の観念を生じ得るものである。

そして、本願商標は、その構成文字に相応して、「ゴクジョウ」の称呼を生ずるとみるのが相当である。

他方、引用商標1は、別掲2に示すとおり、青色を基調とした縦長矩形の中に、四つ葉のクローバーと思しき図形及び茶の花と思しき図形を描き、横書きした「伊藤園」の白色の文字、「お〜いお茶」の緑色の文字、赤色の縦長矩形を背景とした「旨味緑茶」の白色の文字、ひときわ大きく中央に書された「極匠」の橙色の文字(「極」と「匠」の文字間に小さく「ごくじょう」の文字を横書きしてなる。)、「きわだつ美味しさ」の文字及び「一番摘み国産茶葉100%」の文字をそれぞれ縦書きしてなるものである。

しかして、引用商標1の構成中の図形部分と各文字部分とは、常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとする特段の事情は認められないうえ、各文字は、文字の色彩、文字の種類及び文字の大きさの相違から、視覚上、分離して認識し得るものであり、該文字全体から生ずる称呼も冗長と認められるものである。

また、それぞれの語が結合されて一般に親しまれた熟語を形成する等、これらを常に不可分一体のものとして観察されなければならないとすべき特段の事情も認められないものである。

さらに、「極匠」及び「ごくじょう」の各文字は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものとして、普通に使用されているものとは認められないことから、「極匠」及び「ごくじょう」の文字部分が独立して自他商品としての識別機能を果たすものといわなければならない。

そうすると、引用商標1は、「極匠」及び「ごくじょう」の文字部分も独立して要部を形成するものである。

また、引用商標2は、別掲3のとおり「極匠」の文字を下段に、該文字の読みを特定したものと認められる「ごくじょう」の平仮名を上段に、二段に横書きしてなるものである(以下、引用商標1の構成中「極匠」及び「ごくじょう」の各文字部分並びに引用商標2をまとめていうときは、「引用要部」という。)。

そして、引用要部の構成中「極匠」の語は辞書等に記載がなく、成語とは認められないものであるが、これを構成する「極」の文字は前記したとおり「物事の最上」等を意味し、「匠」の文字は「職人」等を意味する、いずれも平易なものであるから、その組み合わせより、「最上の職人」程の観念を生じ得るものである。

そして、引用要部は、構成中「ごくじょう」の文字部分に相応して、「ゴクジョウ」の称呼をも生ずるものである。

そこで、本願商標と引用要部とを比較するに、外観においては、両者は、それぞれを構成する漢字2字のうち、「茸」の文字と「匠」の文字の相違を有するものであって、相違するこれらの文字は、偏やつくりにおける共通性もないものであるから、両者は、外観上明らかに相違するものである。

そして、称呼においては、両者からは、いずれも「ゴクジョウ」の称呼を生ずるものであるから、称呼において同一である。

また、観念においては、両者はいずれも成語ではないものの、本願商標より想起される「最上のきのこ」程の観念と引用要部から想起される「最上の職人」程の観念とは、別異のものであるから、観念上、混同を生ずるおそれのないものである。

してみると、本願商標と引用要部とは、「ゴクジョウ」の称呼を共通にするものであるとしても、上記したとおり外観及び観念において明らかに相違するものであって、これらの外観と観念の相違が称呼の共通性を凌駕するものであるから、本願商標と引用商標とは、商品の出所の誤認、混同を生ずるおそれのないものであり、全体として非類似の商標であるといわなければならない。

そして、前記の判断を左右するような取引の実情も見あたらない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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