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Trademark Appeal Case

品質表示と識別力の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−12021(T2011−12021/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ウルオイティシュー」の文字を標準文字で表してなり、第16類「ティッシュペーパー」を指定商品として、平成22年6月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『水気を帯びたティッシュペーパー』の意を認識される『潤いティシュー』の片仮名表記『ウルオイティシュー』の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを、その指定商品中、例えば、『空気中の水分を取り込んで潤いを保つ成分入りティッシュペーパー』に使用するときは、単に商品の品質について普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋

請求人に対し、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、平成24年2月14日付けで通知した審尋の要旨は、別掲のとおりである。

4 審尋に対する請求人の回答

請求人は、「本願商標は、一連一体に『ウルオイティシュー』と表示してなる構成よりなり、これに接する取引者・需要者はこれが請求人採択に係る造語と理解するのが自然である。加えて、刊行物等提出書等の刊行物によっては、本願商標とその構成を同じくする『ウルオイティシュー』の語が一般に使用されている事実は示されておらず、本願指定商品を扱う当業界においても、『ウルオイティシュー』の語が一般に使用されている例は存しない。」旨述べている。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、前記1において示したように、「ウルオイティシュー」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「ウルオイ」の文字は、「水気を帯びること。しめり。」(広辞苑)の意味を有する「潤い」の語に通ずるものであり、「ティシュー」の語は本願指定商品である「ティッシュペーパー」を表すものである。

ところで、請求人は、前記4の回答書において、「本願商標とその構成を同じくする『ウルオイティシュー』の語が一般に使用されている事実は示されておらず、本願指定商品を扱う業界において、『ウルオイティシュー』の語が一般に使用されている例は存しない。」旨述べているところ、当該商標が商品の品質を表すものであるか否かの判断に当たっては、その語の意味合い及び指定商品を取り扱う業界における取引の実情等よりみて、その語を当該商品に表示した場合における、取引者、需要者の理解、認識の度合いをもって、その語が品質を表示するものであるか否かを判断すべきものである。

してみれば、たとえ、実際の商取引において「ウルオイティシュー」の語が一般に使用されていないとしても、当審において行った前記3の審尋により示した使用事実によれば、市場においては、商品「保湿成分を配合したティッシュペーパー」について、「うるおいティッシュ」、「潤いティッシュ」の文字が使用されている実情が認められることからすると、本願商標に接する取引者、需要者は、これが「保湿成分を配合したティッシュペーパー」であることを認識するものといい得るものであるから、請求人の上記主張は採用することができない。

そうとすると、本願商標は、構成全体として「保湿成分を配合したティッシュペーパー」程の意味合いを容易に想起させるものであり、これを本願指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に、商品の品質等を認識するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものであり、かつ、本願商標を前記商品以外の商品について使用するときは、その商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標といわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)その他の請求人の主張について

請求人は、過去の登録例を挙示して、本願商標もこれと同様に登録されて然るべきものである旨述べている。

しかしながら、請求人が主張する登録例は、商標の具体的構成や指定商品において本願商標とは事案を異にするものであり、しかも、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるから、その登録例に拘束されるべき理由はない。

したがって、上記請求人の主張は、採用することができない。

(3)むすび

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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